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エピローグ 新たなる一歩

 日本は、国防軍の組織と拡大により、日米安保条約が改正された。

 駐留費用が財政を圧迫していた米国政府は、横須賀の第七艦隊と厚木の第五空母航空団を除き、米国本土やハワイの部隊に統合され、撤退した。


 また、国防軍の拡大に伴い、中国の尖閣周辺での活動が縮小化していった。

 と、同時に南沙諸島海域での問題は米中間で激化したものの、中国側が周辺諸国の反対を受け、放棄した。

 これにより、中国の強硬海洋進出は阻止されてしまった。


 しかし、国防軍か拡大によりロシアや韓国は警戒を強めた。

 それでも、外交が上手くいき、ロシアから色丹島、歯舞諸島を返還され国後・択捉についても返還の意思があるという表明を受け、韓国からは竹島の放棄と引き換えに、竹島から12海里以南を日本の排他的経済水域とする条約を締結した。


 もちろん世論は二つに割れた。

 竹島を放棄したことに対する政府反対派と、色丹島・歯舞諸島を取り返し、択捉島と国後島の返還への兆しを作ったことに対する政府賛成派である。

 しかし学者の中では、政府の政策は外交問題を解決する上で有効だったと結論付け、国民にその意見が広まり、世論の争いは穏やかになった。


 また慰安婦問題については、韓国国内で二、三世代安婦遺族らが少なくなるにつれ、緩和されていった。

 竹島問題が解決したこともあり、反日思想が緩和したことも要因のひとつだった。


 日本は憲法を改正したことで、改めて経済大国・日本の第一歩を踏み出した。


 アメリカからの経済的独立。

 ロシアとの北方領土問題。

 中国による海洋進出強硬の阻止。

 韓国との慰安婦問題。

 解決してなお、しこりは残る。

 それが対立というものである。

 日本人としてそれは、受け入れなければならない。

 

 日本の未来は明るいとは言えないが、ここから新しい日本を作られる。


 日本人の日本人による日本人のための日本国。

 

 日本は新しい一歩を憲法改正によって踏み出したのだった。

 

 

 今までお付き合い頂き、ありがとうございました。


 無理矢理な終わり方で私自身も納得はあまりいってません。

 もちろん、時間ができるまで放置することもできますが、もし戻ってこれなかった場合、終わりのない作品をまたひとつ増やしてしまう結果になり、それはあまりに無責任なので、ここで終わりにさせていただきます。

 

 いつか領土問題が解決し、日本と周辺諸国との関係が良好になることを願い、終わりにさせていただきます。

 

 本当に読んでくださった方々、ありがとうございました。

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