表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/17

第三話「成功したらしい」

 

 ジィさんの背中に着いて行くと、長い階段を上がり始めた。

 さっきまでいたあそこは地下室だったのか。


「あの、ここはどこなんですか?」


「んん?ここは王城じゃよ」


 なんで知らないの?とでも言いたげな表情だ。

 知っているわけがないだろ。


 ここが王城ということは⋯え?このジィさんもしかして王様?

 どうりでやたらと偉そう、じゃなくて高そうな服を着ているわけだ。


「お待ちしておりました。既に全員揃っております」


「うむ。勇者殿はあちらの席へ」


 案内された部屋の入り口には、メイド服を着た綺麗な女性が立っていた。


 すげえええ本物のメイドだあああ


 部屋の中はかなり広く、客間というよりは会議室のような印象だ。

 中央にある縦に長いテーブルには既に人が何人も座っており、俺たちを待っていた様子だ。

 そしてテーブルの上にはきらびやかな食事が用意されている。

 空いている席は一番奥の真ん中、一番偉い人が座る席とその隣。

 当然王様はお誕生日席だろう、俺はその横に座った。


「勇者殿?そこは私の席ですぞ?」


「えっ、ああすみません。えーっと⋯どこに座れば?」


「ハッハッハッ、やはり勇者殿は噂通りのお人のようだ。その隣ですぞ」


 も~知ってるくせにまったくもう~、勇者殿は悪いお人だな~(ニヤニヤ)

 みたいな顔してんじゃねーよ。

 知らないよそんなの、初めてなんだから。

 そして俺が誕生日席なのね。


「皆の者、待たせてすまなかった!待っている間の心境は想像に容易い。だが見ての通り召喚は成功した!それを祝して食事にしよう、存分に食べてくれ!」


『うぉぉぉぉぉぉ!!』


 王様のかけ声で部屋中のものが歓喜した。

 メイドたちもそう、中には「よかった」と涙を流すものもいる。


 なにこれ。召喚?

 ますます意味がわからない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ