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異世界学術論~結局のところ物理が最強~  作者: N-マイト
第三章 組織闘争編/影を照らす光となれ
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第八十五話 国王謁見幕間/未来見通すマスマティクス

短いですが赦して!

『ハイこれ、台本』


ぱさ、とマリアに渡される紙束。

台本の言葉通り、そこにはいくつもの台詞が書かれていた。


「おお、さんきゅ」


『ほんと、感謝してよねー、王様の行動パターンを”伝聞から”再現するって結構難しいんだから』


普通は出来ないと思います。


「はあ、私にやたら根ほり葉ほり聞いてくると思ったらそう言う事ね...。そっちはそっちで大変だったわよバカ」


はあああ、とカリオペが深く溜息を吐く。


「まあ、はい。すまん」


言いつつ台本をぱらぱらと捲る。


「17?」


ぱらぱら。


『18パターン。応答によるミックスパターンも含めるなら59だけど』


ぱらぱら。


「....ん、覚えた」


「そう....って、え!!!?」


ぺら。


『じゃあ巻末の分岐パターン表も覚えてね』


「了解」


「いやいやいやいやいや!!!」


「なんだよ」


煩いなあカリオペは。


「いや、今の一瞬で覚えられるわけないでしょう!!?」


「ああ、それ?....ほい」


ぺろっとマリアに台本を渡す。


『...ああ、はいはい。えっと112ページ4行』


「『私はあくまでもこの国に所属する貴族でございます。若輩ではありますが、気概において他に負けることはないと自負しておりますとも!』」


『正解。356ページ30行』


「簡単すぎない?『それでは、ご決断を』」


『正解』


「....うそぉ....」


”瞬間記憶能力”はカリオペには刺激が強かったか。

放心しているっぽかった。


かくかくしかじか。


「瞬間記憶能力ねえ。...それで出来ない事なんてある訳?こないだ呪文学苦手って言ってたけど」


「活用できるかは別の問題でね。テストに教科書持って行くようなものだ。調べれば解けるってもんじゃないし知らるのに時間がかかったら同じこと」


「なるほど...」


それでも便利だけどな。割と。


「と言う訳で、今回はこの教科書を覚えておけばいい訳だ。...ああ、一応何言っても驚かんように把握はしておけよ」


「...はあい」

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