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異世界学術論~結局のところ物理が最強~  作者: N-マイト
第三章 組織闘争編/影を照らす光となれ
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第五十九話 新技術商談/紙は神様

がちゃ。


マリアの能力が大体出そろったあたり、工房の扉が徐に開かれる。


「きたよ、アッシュ~...って、わあ」


一番最初に入ってきたアイリーンがマリアを見て驚く。


「どうしましたの?アイリーンさん...ああ、なるほど」


「え?何よ...あー、確かに凄いわね」


ネアとカリオペが納得した様に言う。


高速で変形し続けるマリア(14歳モード)に驚いたのだ。


『あ、ごめん』


「ううん、わたしこそ不躾で。使えるんだね」


アイリーンがにっこりと笑う。


『うん。思ったより便利というか、無法?』


にゅ、と肉体年齢を上げるマリア。だからバストを盛るなバストを。


『ホントに自由っぽい』


「「わァ...」」


前流行ったキャラを彷彿とする反応に笑うべきか否かを迷っていると、更に訪問者がやって来る。


「えっと...お邪魔します?」


「おう、来たか、カガミ」


ひょこ、とドアから顔を出したのは来陽人ハーフ、銀髪美少女魔法剣士たるカガミだ。割と属性多いなこの子。


『え?あれ、不味い?』


知らない名前に慌てるマリア。


「あ、大丈夫です。事情は先日聞きましたので。...女の子の姿と聞いていたのでちょっとびっくりですけど」


『あ、これは悪ふざけだから...』


しゅる、と9歳くらいの、元の姿に戻る。


「あ、なるほど。...特殊能力(スキル)とは聞いてましたけど、そんなことも出来るんですね」


ほああ、と感心しているカガミ。

それを見て俺は少し微笑ましい気持ちになっていた。

だが、それをほかの声が塗り替える。


「すまない。カガミ君、悪いが後ろが少々詰まっている」


予想外の声。


「なんでいるんすかエレーナ先輩...」


全く持って呼んでいないんだが?


「いや、私の情報を集めていた一人がカガミ君と聞いてね。念のために口止めをと...全く、嘘つきめ。もう一人私の”情報”を持っていたじゃないか」


「いや、だから私は見てませんよ...」


どうやらカガミに粘着していたところにアイリーンが合流して付いて着たっぽい。


「粘着質な先輩は嫌われますよ」

「君には言われたくないかな!?」

「失敬な、俺は誠実に”交渉”に臨んだだけでしょう?」

「あれは脅迫と言うと思うんだがね!」


聞こえないふり。

ぷい、とそっぽを向く。


「はあ。...まあ、良い。因みに呼ばれていないであろう客人はもう一人いるぞ」

「やっほー!来ちゃった☆」


ばっ、と入ってきたのは学園の用務員...の恰好をした商会「七つの森(ズィーベンバルト)」の隠れた長、カモミール・アルダーだ。


「...いや、マジでなんで来たんだよカモミール!」


「か、カモミールて前に行っていた七つの森(ズィーベンバルト)の!?」


驚くカリオペにこくりと頷く。

ネアも驚いているし、やはりこの男は相当なレアエンカらしい。


俺からすると七つの森(ズィーベンバルト)で最初に関わりを持ったのがこいつなくらいだから何とも言えんのだが。


「...私でも数回も見たことが無いのに本当に気安いのだな。驚いたぞ」


エレーナ先輩が呆れている。


「いや、君が生徒会長君を実家まで巻き込んで動くと聞いたからね、少しくらいは情報交換をしておいた方がと思ったのさ。生徒会長君もなかなか面白い子だからね」


わはは、と笑うカモミール。


「じゃあ二人で済ませよ」


「つれないなあ。一応、現時点での情報とか持ってきたんだぜ?ちょっとくらい労ったっていいんじゃないか?」


はあ、とこの白々しいエルフに溜息を吐く。


「お前の”労い”は金のタネを寄越せと言う事だろうが」


「君の金のタネにもなるだろう?アイデア両2割、製作費1割ちょいで利益の三分の一は君に入ってるんだぜ」


まあ、魔道具師が得る利益としては破格ではある。


「補って余りあるほど高く売れるじゃないか。そも原材料費生物素材の部分はゼロだぞ」


生物由来の素材を用いないモノは俺が魔法で作れる...というか人気商品はもう完成品のままコピーできるようになったからな。魔力量を増やす鍛錬がてら量産している。


「まあそれはそう。今やウチの商会のメイン商品の一つだからね、君のブランド」


最近またちょっと売れ行きが伸びたらしいしな。


「それで?何を寄越せと?どこで聞いたかは知らんが俺が作ったモノをかぎつけてきたんだろう?」


こいつの嗅覚はこの前の狼獣人、コルニルを圧倒する。...金限定で。


「ああ、それなんだがね。君、生徒会長君を脅したそうじゃないか」


「人聞きが悪いな。と言うか脅迫をおススメしたのはお前だろうが」


ば、とカモミールの方を振り向く一同。


「まあ、入れ知恵したのは実際僕だね。この子の家は代々頑固だからそっちの方が早い...睨まないでくれよ生徒会長君」


親の仇の様にエレーナ先輩がカモミールを睨んでいる。


「ま、だから脅したことについてはどうでも良いんだ」


「良くないんだが!?」


エレーナ先輩が叫ぶが黙殺する。


「そうじゃなくて、()()()()使()()()()()()()()きみ、羊皮紙を何枚も灰にするほど大盤振る舞いする性質じゃないだろう?」


きらん、とカモミールの瞳が光る。

今のカモミールはおちゃらけたアホではない。

正に商人。金の匂いを嗅ぎ分けてやると意気込んでいる者の眼だ。


「はあ。本当に鼻が利くなあんた...そら」


鞄の中にいくつか入れていた試作品を放り投げる。


ばさ、と机に広がったそれは、紙だ。

しかし羊皮紙では断じてない。未だこの世界で普及しておらず、しかし前世では溢れるほどにあったそれ。


「,,,言うなれば”植物紙”だ。...どうだ?あんたのお気に召しそうか?」


「...」


無言でカモミールが紙を手に取る。じっくりと眺めたり、かざしてみたりと色々し出した。


「...私が見たのと違うが」


「あれは色々と試している時にでたモノを羊皮紙っぽく加工しただけです」


羊皮紙のほうが公文書っぽいし。


「...ふむ、筆記に関してはどうなんだ?」


「羽ペン、最近出てきた万年筆、まあ大体行ける。あとはこんなのとか」


ぽい、と投げたのは鉛筆だ。


「え?....わ、書きやすい」


「尻の柔らかいので擦ってみろ」


当然消しゴムなので消える。


「...これ、凄いね。紙もこの...何?」

「鉛筆」

「鉛筆も筆記における革命だ。売る気はあるかい?」


うん、こいつがこういうなら売れるんだろう。

というか売れるのは前世の紙の普及率敵に間違いない。


「当然。本来はカーネリアンと色々生産機械の試作をする予定だったんだが...ほれ」


ばさ、と紙に書いた資料を投げる。


「おっと、どれどれ」


ぱららら、とめくり出すカモミール。...こいつに時間を取られている気がするが...まあいいか。回りも苛々している様子はないし。多分。


「...えっと、”水酸化ナトリウム”ってのは前に言ってた塩に雷を通した時に出来る薬だよね」

「ああ」

「この”ロジン”ってのは?」

「それか?松脂から精油を取った残りかすだ」

「あれ使えるのか、ありがたいね。結構出るんだあれ」

「需要に寄っちゃ精油側が余るがな」


分からないことはそれだけだったのかふんふんと熱心に読みふける。

かなりの速さだ。


「木を皮剥いで砕いて水酸化ナトリウムといっしょに煮込む。するとドロドロになるから叩いてから平らに伸ばして乾燥、か。ロジンとやらはインクが滲みすぎないように、ね。...うん。意外と簡単だ。大量生産は時間がかかるかもだが」


大量生産にはかなり大規模な設備が必要だからな。本当の”大量生産”には蒸気機関とかも必要だろうし。


「でもこっち...”鉛筆”は難しいかもね」


「やっぱか」


「うん。まず黒鉛...書く部分に使うって言うコークスもピッチも少し手に入り辛い。わざわざ石炭を更に蒸すところはまれだ。温度が上がりすぎるからね。ま、そこは一から作れば良いっちゃあ良いんだけど。次に加工。正直消耗品にこの加工は厳しい。細かいからね。最後にいうとゴムだね。ゴムは今のところ”南方”でしか取れないから超高級品なんだよねぇ...さすがに君も消耗品を生産したくはないだろ?」


「ああ」


要求量がとんでもないことになるからな。


「ま、先ずは紙の普及だね。これは売れる、と言うか社会基盤になりうるよ。わざわざ羊の革を必死こいて加工する必要がなくなるんだからね」


ま、原理的に手作り必須だしな。


「というか、書く物の不足は正直言って深刻だよ。ぼろ布だって無限じゃないし、描き辛い。でもこれはものすごく書き味が良い。うん、最高だよ。羊皮紙に勝るとも...いや、勝るね。うん」


大絶賛。鼻息荒く大興奮である。


「えっと、どれくらい欲しい?僕としては利益の1割、あと前金で1億ニコルでどう?」


「...慎ましく生きれば人生働かないで暮らせないかその金額」


周りもドン引きである。


「寧ろこんなものを当然の様に作ったうえで適当に放置しかねなかったことの方が信じられないね。僕なら理論が試作一号が出来た瞬間に王様に献上して独占権貰うけど。というか絶対に独占したいからの一億だよ。足りないなら5は付けるよ」


1億5千万は出す、と...。更に利益の1割。...あれ?


「俺就職する必要なくなった?」


「ないね。できればこれからも魔道具は作って欲しいけど」


いや、まあこの世界でニート生活は多分クソ暇だからその位はするけど...


「(なあ、これもしかしたらアッシュ君と結婚出来れば将来的に玉の輿化するんじゃないか?)」

「(とんでもないこと言わないで下さいよ会長!...いまの一瞬で第二王子(おにいさま)の推定資金の四分の一ほどを稼ぎましたし...そうかも知れないですけど。じゅるり)」

「(ちょ、ダメだよ!不純だよ!)」


後ろで金に目がくらんだ人たちが色々言い合っている。やっぱここでこんな簡単にする話じゃないんじゃないか?


「正直一秒でも早く制作に入りたいんだよね。もうちょっと話したりする予定だったけど取引の承諾と、あと”例の情報”で取り合えず集まったのを渡したらこの資料もって帰りたいよね」


そこまでか。...


「マリア」

『この数日しかこの世界での記憶ないし雑な予想だけど年間1から2億稼いでも可笑しくないよ』

「2億...そこまでか。利益率一割で」

『純利益なら20億近くだね』

「にじゅうおく」


「...その子の予測かい?...僕の予想もそれくらいだよ。...えっと、翻訳機?とか言ったっけ。貸してくれない?」


怖いよ、流石に...

庶民の脳に突き刺さる金額に震えていると、さらなる爆弾が投下される。


『前世でも通用する巨大産業を独占で牛耳れると考えると当然でしょ?寧ろこの国の中だけじゃない広がりをみせたらもっと行くよ』


おおう。


「おお、ちゃんと聞こえるね。うん。その子の言う通りだよ。でもこの国で売り出したら確実に軍需のほうにも使われるだろうから他国はちょっと遅くなるかな。其処ら辺の要請はこの国で利益を得ている以上仕方がないからね。とは言え...まあ、価値を見出すまでの間か。あくまでも書き物だし。販売開始から1年待て、ってくらいかなあ」


「つってもパクられるんじゃないのか?」


「手漉きなら...5~7年以内にはパクられるね。国境跨いでの調査は時間がかかるからそのくらい。でも...大量かつ高品質に生産できるようになるには20年はかかるんじゃない?」


「お前は?」


「ここまで設計図が完璧に揃ってて悩むと思うかい?機械含め半年以内にはそろえて見せよう」


「...じゃあ一か月以内には行けるな。機械は作る」


「わお、凄まじいね」


「...本当に20年も掛かるか?」


「この世界で君の技術水準に追いつくのに何十年かかると思ってるんだい?君を理解するには文明のレベルから足らないよ」


.....こいつにはまだ俺が転生者なこと教えてないんだが、勝手にバレてないか?これ。


「と言うか、どうせこの設計図がレベルマックスじゃないんだろ?」


ああ。まあそうだな。


「鋳造とか金属加工のレベルにもよるが蒸気機関を製作、重化学工業と製糸等の軽工業をプレス加工とか大型旋盤とか石油化学とかでパワーレベリングしてレベルマックス四歩手前、って所かねえ。最終的には電気で機械を動かす」


「うん、印象だけど君の中に人類史で重要な発明家が1000人くらい詰まってるよね、ってか転生者だよね君」


「やっぱバレてた」


まあ、実際に魔道具の仕掛けとか渡してた以上永遠にバレない訳がないんだけども。


「まあ文献は読んだし、それなりに長くからね。今までのはなんか食文化とかばっかだったらしいから君の方が知識はあるんだろうけど」


「まあ、協力して頂けるのなら一人で産業革命をやって見せましょう。今の街の風景を根本から塗り替えてやりますよ」

『うん、大言壮語でもなんでもないね!知識チートというかただの暴力だよねコレ!』


採掘、製造、動力、その他諸々。大昔の技術知識は趣味程度にしか集めていなかったが、再現できる程度の深さはあるとも。


「思ったよりもヤバい答えが返ってきた。君はやっぱうちで囲い込むよ」


ええ、それはなんか嫌だけども。


「嫌そうだね。...まあ、いいや。流石の僕でもこの話の流れだとそのうち疲れそうだ。で、取引の方はどうする?」


そうだな...


「利益1割、前金は...まあ1.2でいいや」


「了解。気が変わらないうちに...」


懐から羊皮紙と万年筆を取り出してさらさらと書く。あ、この万年筆魔道具か。


「ほい」


渡された三枚の羊皮紙を見れば契約書と小切手だった。


「契約書二枚の方は下に名前書いて。片っぽ持っててね。あ、この場に居る子にも取られないように」


「流石に手を出す胆力はないわ...」


カリオペがそう漏らし、他の皆がうんうんと首を縦に振る。


はは、と苦笑しつつポケットからボールペンを取り出してちゃっちゃとサインする。


「うわ、また新技術が出てきた」


「これは精密加工が出来ないとまともに作れんぞ。具体的には0.1mm単位で金属ボールとそれに合うパーツを作る」


「うん、それを当たり前の様に要求している君の前世が恐ろしいかな」


「前世で言うとその1000万分の1の単位までは普通だが?...確か俺が発明して特許持ってなかったっけ?」

『ああ、”原子プリンター?”えっと最小加工単位が152ピコメートルで、1ピコが10のマイナス12乗目―トスだから?100億分の152メートル?』


「「もはや桁が分からない」」


「って言うか君もしかして前世でも発明家?」


「そうだが」


うわあ、という顔をするカモミール。


「転生者バレしたとたん暴れ出したね。今までのは手加減してた?」

「すごく」


「ちょっと頭が痛いね。流石に。ああ、サインしたね?それではこの辺で失礼するよ。さっさとこれの量産体制を整えないと」


ぱんぱん、と渡した製紙の資料を叩いて示し、カモミールはそれをしまって去っていった。


「ああ、また唐突に帰りやがった」


『逃げたんじゃないの?カイ..アッシュが本気で振り回したらあの人過労で死ぬと思うよ?』


呆れたように呟くマリア。


「まあ、うん。ざっと6世紀分の働きをする羽目になるだろうからな自重ゼロ状態の俺と居ると」


自覚はある。悪魔で俺は設計士で技師じゃない。試作品程度は今は魔法のおかげで何とかなるが、生産となると俺の手からは離れていくしかない。


『魔法とか前世で封印した技術とか込みで暴れたら8世紀分は堅いでしょ』


「流石に買いかぶりだ」


待てよ、一人で文明レベルを世紀単位で押し上げたとすると...


「あれ?俺とカモミールって下手したら世界一の金持ちになれる?」


『もしかしてじゃなくて確実にね。多分間に貨幣から紙幣への置き換えとか挟まないと経済が崩壊するでしょうし次長はしなさいよ?』


「元々蒸気機関で勘弁する気だ。暫くは」


『それでも十分じゃないの?世界初の鉄道会社とか運営してみる?』


「この世界には魔物が居るしなあ...地下埋設して魔法フル活用して換気かな」


「ねえ、今の一言で凄い計画発生してなかった?」


カリオペに突っ込まれた。いや、こっちの世界で鉄道やるとしたら地下鉄とは前から思ってたし...


「(凄いな。私ですら金の匂いが強すぎて気絶しそうだ)」

「(もう私は何も聞かなかったことにしたいです)」

「...やっぱもうちょっと勉強アッシュに教えてもらお。前世分も」


む、そうか。別にこの世界の水準に合わせる必要はもうないのか。

色々と叩き込むにはちょうどいいな。


『そう言えばカイトって意外と教えるの得意だよね』


「マリアも結構上手いだろ。こいつらとは何となく付き合いが長くなりそうだし、色々と教えとくか?」


『私は基本は数学と物理しか出来ないんだけど』


「帳簿付けとかデータのあれこれとかの助けにはなるでしょ」


『まあね』


そも工学とか理科分野は適正の問題があるし、出番はマリアの方が多いかもしれない。

次回に続く。

趣味で蒸気機関を作っている人はちょくちょく見ますが、工業利用できるクラスの蒸気機関の図面を簡単に引ける人はほとんどいないんじゃないでしょうか。主人公は大抵の工業機械の図面は引けますが。

でも本人の専攻は情報工学なんですよね。私が多少解るからですが。尚私は図面引けません。


前に書いた1万リコルでも1年暮らせる、と言うのは、まああくまでも最低限の話。1か月一万円生活的なノリで節約すれば行けますって感じ。


貴族的には1年で生活費10万は使います。え、少ない?裕福な平民でも生活費は年間3万とかですよ?


貨幣価値が2本とは大きく違うのです。10円蕎麦的なモノもあればちょっとしたものが凄く高かったりもする。なので生活費であればそんなもの。

嗜好品はクソ高い。本一冊3000リコルくらいはする。


以下は平民の話。

宿暮らしだと1日10リコル位が相場。安宿だと5リコル位。食事だと1日20リコル以下くらいの人が多い。

家は学園のある街だと安い物件で大体1万リコル、平均は15万位。差が激しい。


ま、ローン組む感じかな。


年収は、

農民1000

平民2~5万

商人、地位に寄りすぎるので省略

下級貴族150~400万

上級貴族500万~3000万

王 なし(そういうあれではない)

実は案外貴族は稼いでなかったりする。商人の方が金持ってます。デカい商会とかだと王国に直で税収が入るので国は商人がいっぱい金持っててもヨシってスタンス。

因みに紙幣は実は一部国家でもう使われ始めてる(単位は違う)。


主人公の年収は貴族的には公爵を超えました。この瞬間。

私的には異世界にもちこんでヤバい技術は、

蒸気機関

(時代にもよるが)紙

あたりがモノとしてのヤバさだと思ってますが、

其れよりも。

物理、化学、数学、工学

といった学問知識だと思ってます。

主人公はフル活用宣言を出したのでアウトです。

文明が進みます。

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