導く者に転生した俺は勇者を守る
俺は、日本で25歳の時に甥っ子が車道に飛び出てしまい車から守り俺の方が死んでしまったが・・・小さな村に女として転生して今は10歳になっていて8歳の年下の男の子と木の棒で剣の練習と言いながらその子、レックスに前世で授業で知った程度の剣道や動画を見た程度の居合抜きを教えてたらレックスは剣の才能があったのか去年の村に来た冒険者との手合わせで圧勝していた・・・まぁ、初めてまだ1年のレックスよりも俺の方が強いので未だにレックスは俺には勝ててない。
まぁ、レックスの才能があるのと俺がレックスより今は強いのは理由があり俺はそれを知っている。
まず、俺が転生したこの世界の神に勇者の導く者として転生してある程度成長するまで守って欲しいという依頼の為俺は魔族で言うところの中級レベルまでなら戦えるぐらいには高い身体能力を持っていて技術を磨けば上級魔族と渡り合えるらしい。俺は居合抜きのみを練習したおかげか音速で斬ることができるようになりレックスがどれだけ本気を出しても今の段階では足元にも及ばない。
「レックス、そろそろ格闘技術も磨こうか・・・まぁ、教えるのは殴り方で牽制打と蹴り方になる。」
牽制打は、打つのに集中するのではなく戻すことに意識を置き打って直ぐに戻して連続で打てるように教えていく。牽制打は、攻撃ではなく距離を測ったり相手の動きを予測しやすくして本当の攻撃をぶちかましやすくするという意味もあると教えた。前世では格闘経験は無いが・・・
魔法に関しては俺が使えるのは回復魔法のみでそれも教えて行く。
そういう生活をレックスが15になるまで繰り返していくと魔王が復活したという行商人の言葉を聞いてレックスと旅に出た。
「レックス!そろそろだな!」
俺とレックスは魔王城の前に居た。レックスは20才になり恐らくだが俺よりも強くなっていて今では俺はレックスに守られる事が多く俺はそれが嫌になって必死について行った。仲間は3人増えて剣聖の男・賢者の女・聖女の女となっていて・・・
勇者︰レックス
導く者︰俺︰シーラ
剣聖︰ラース
賢者︰アース
聖女︰アリエス
「そうだな、シーラ・・・皆行くぞ!」
「「「「おう!!」」」」
そして、城の中の魔族を剣聖と賢者の2人のみで戦い残りの3人は体力などを温存して進み魔王の間の前に着いた。そして、俺が扉を開けて中に飛び込み安全を確認始めた瞬間に投げナイフが飛んできたので俺は居合で弾きそのナイフの柄を返す刃で殴り飛んできた方向に飛ばし返す。
「効かん!魔王覚悟!」
そして、刀を鞘に納めて魔王の元により一閃を放つが流石魔王で指で止められてしまった・・・
「よし!・・・レックス!」
俺がしゃがんだ瞬間に頭のあった所から剣が魔王の心臓を狙う。
「危ないな・・・」
その技すら、魔王は首を曲げるだけで避けてしまった。
「ホーリーショット!」
しかし、光の速度の魔法はヒットしたので・・・
「秘奥義・・・光速一閃!」
「秘奥義・・・光速一閃(偽)!」
偽の方は俺の技で剣聖が体力が回復したので戦闘に参加して最速の技を繰り出す。
それから、戦闘は1週間にも及んだ。そして、レックスの刃が魔王の心臓を貫いた瞬間・・・
「グフッ・・・だが、我一人では死なん!お前も道連れだ!」
「なっ!?しまっ!?」
レックスは、心臓を貫いたことや1週間の戦闘により集中が切れてしまっていたのか反応できていなかった。
「分かってたよ・・・魔王・・・君のその道連れはこの導く者が同行しよう・・・地獄へと!」
俺はレックスを突き飛ばして魔王の自爆魔法の効果外に弾き飛ばして魔王の両腕を切り飛ばして魔王とレックスの直線上に体を置いてどんな攻撃を貰っても少しも動かない防御魔法を使う。しかし、俺が使っても動けなくなるだけの魔法だが魔王の鎧などが勇者に当たることはこれで無くなる。
俺は、旅に出た時にはあることを誓っていた。魔王が死ぬ時には呪いや最後の攻撃を勇者に放つと分かっているのでそれから守ることが導く者としての最後の仕事と覚悟して神との誓いを守る為に動こうとしていた。
しかし、実際に動いた理由は・・・最初は弟のように思っていたレックスを好きになっていて中途半端な自分は相応しくないとその感情に蓋をしていたが愛する者が死ぬのは耐えれないと言う感情で誓いとは関係なく入り込み魔法を発動した。
「レックス・・・好きだったよ?じゃあね・・・こんな不甲斐ない俺をこれまで守ってくれてありがとう・・・発動!硬化!」
「シーラ!?
そして、俺の意識は・・・そこで消えた。
ということがあったが1ヶ月前で俺は奇跡的に生きていた。
「シーラ?どうした?」
「いやな・・・トイレしたいからお願い・・・」
俺は両足と左手や目を失ったがレックスからも好きだと伝えられた。しかし、俺は・・・
「こんな俺と居ても不便な生活になるだけだぞ?俺はもう1人では何も出来ない・・・それに、返せないから・・・」
弱気になっていた俺に対してレックスは・・・
「そんなのは関係ない・・・シーラが生きていてくれるだけで俺は幸せだし・・・結婚もして欲しい・・・これからは、人々を守る勇者ではなく君だけの勇者として守るよ・・・」
俺は、泣いていたと思う・・・何せ、死を覚悟したり生きていたがレックスを見ることも出来ず、前世のことも話し更には、レックスに捨てられるくらいなら自分から離れようとしたがレックスは受け入れてくれて俺と結婚の義をその場でしてくれた。
失った物は多いが1番欲しかったモノを手に入れた俺は俺だけの勇者の腕の中で生涯を過ごして勇者や勇者との子や孫に囲まれて生涯を終えた。