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31.新しい街

「とりあえず、この後どうしよう...」


私は湖の縁に腰掛け、膝小僧から下を水に浸けながらため息をついた。足を上下に動かしてみると、冷たい水がパチャパチャと小気味よい音を立てる。


『まずは森を抜けるだろ、それから先はその後考える』


「この足で歩けって?それと、街に出たとしても私今無一文なのよ。どうやって生活しろって言うの」


ベノムの容赦のない一言に私はまくし立てるように噛み付いた。


『ならばしばしここで休まれれば良い。私たちは歓迎するぞ』


唐突に後ろから声をかけられ、私はビクリと体を強ばらせた。

ベティは体の大きさの割に音もなく忍び寄ってくるので心臓に悪い。


『それがいい、宿主。ついでに森のものを街で売ればいい金になる。どうせ魔物がいるとかで森のものは流通してなさそうだしな』


でも、と渋ってはみたが、2人がかりで説得され、根負けした私は頷いてしまった。こんなにお世話になるのは正直気が引ける。ただそれを聞いたフィーがちょっと嬉しそうな顔をしたのだけが救いだった。




それから3日間鬼灯蜘蛛のお世話になった。

フィーやベティが、付きっきりになって色々教えてくれたため、とりあえず森で生きていくのは問題なく出来るようになったと思う。

森の歩き方から食べられるもの、危ないもの、水源の探し方から何から何まで教えてもらったのだ。

ただ、聖女としての力だけは、誰も教えてくれなかった。ベティの目についても、本人に言ってもはぐらかされるだけで、結局どうやって私が治したのかわからないままだった。


そんなこんなで話は流れ、私の足の裏が完治したことを機に、私は鬼灯蜘蛛の洞窟を出た。フィーは私と一緒に着いてきたそうだったが、フィーは目立ってしまうし、何より私はついぞフィーの言葉がわからなかったのだ。連れて行っても意思疎通ができない。苦渋の思いで私はフィーをおいていく決断をした。


一番近い街の方角を教わり、そこから3日ほど歩いた所でやっと森を抜けた。

途中魔物に襲われかけたりと色々あったが、それのやりすごし方も教えてもらった私に死角はない。逆に襲ってきた魔物は返り討ちにして、牙や角などを拝借した。その他にも森にしか生えない薬草や、木の実なども十分に採取して、鬼灯蜘蛛特製の鞄に詰め込んだ。これが街でちゃんと売れればいいのだけど...。

昨日投稿できなかったので今日は2回投稿します!

仕事がだんだん忙しくなってきて投稿時間を守れないことが多くなりました。。。

そういう時は次の日か休みの日にまとめて投稿する予定ですので、ご了承いただけたらと思います!

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