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軟包装  作者: なるる
21/24

始まりはいつも月曜日。

「昼飯ってどうしてる?持ってきているか?」

応接室にお茶を出して、

部屋を出たら竹岡常務が後を追うように出てきた。


「いつも買ってます。今日も買ってきましたが、何かあれば買ってきますよ?」


何かコンビニで買ってきて欲しいものがあるんだろうなぁ


「今日飯行くか?」

「行きます。」


すぐに返事をした。


自分の席について、

ふと考える。


もしかして、岸部さんに何か言われたのだろうか。

辞めることになったから、

最後の晩餐か、

はたまた説教なのか。


冷蔵庫に閉まったコンビニで買ったごま担々スープの消費期限を確認して、

明日までという日付に安堵する。


作業に終われて気付けば目の前の画面はお昼になっていた。



二人で会社から少し離れた、

コジャレたパンも売っているイタリア料理やさんのようなところへ行き、

日替わりランチを堪能することに。


「どうだ?もう次は決まったのか?」


退職が決まってから、

約2週間。


次が決まるか微妙な時期ではある。

例え決まっていても、

在職中に次が決まりましたと話すほど頭は弱くないが。


「うちで、正社員になりたいか?社長に聞いてみようか?しばらく様子見てたよ。」


「え???でも、2回も正社員断られていますよ?」


「ワシの上には社長しかおらんで(笑)」


「正社員になれるなら、ありがたいです!」





***


翌朝出勤すると、

「社長の了解もらったから」



その魔法の一言で、

あっという間に続けていくことが決まった。


ネットで、

送別会用の名入れステッカーを頼んでいたが、

幸か不幸か未着になっていた。


購入した会社はちゃんと送ったと言い張り、

郵便会社のホームページは配達済み。


住所を間違えて出したか、

郵便局が間違えて配達したか。


送別会がなくなるという暗示だったかもしれない。

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