豊川工場②。
原稿をもとに、携帯から手打ちで入力しているため、改行が慣れていません。ごめんなさい。
新規飛び込みについての話だけ、分かりやすいように番号をつけました。
新規飛び込みについてだけ、知りたい場合、番号だけ読んでください。
プラスチックの工業団地の近くに、雰囲気の違う佇まい。
ここから、第二幕。
透明な玄関のドアを開ける。
本社の時と違い、人の気配がしない。
出荷場と思われる方のドアをさらに開けてみる。
「こんにちはーっ。」
声に反応して、若い男性が出てきた。自分より、年下の人に新規飛び込みを見られるなんて、恥ずかしい。
「こんにちはっ。S社の鳴瀬と申します。包装資材メーカーなのですが、本社さんに伺ったところ、円山部長様が仕入担当と伺って、こちらへ来ました。円山部長様はいらっしゃいますか?」
「円山部長は、今日は日帰り出張でいないよ。」
「そうなんですね。いつ頃なら、いつもいらっしゃいますか?」
「円山部長は、仕入と開発と営業をやっているから、午前中はいたりするけど、外出が多いかな。」
「すごいですね。会社から豊橋で新規を回ってくるように言われたんですよ。それで、どこに行こうか調べた時に、お菓子が好きだから、お菓子メーカーさんと仕事がしたくて。それで、豊橋のお菓子屋さんって言ったら、御社だなって思ったから、一番最初に御社に来ました!」
「ありがとう。頑張ってくださいね。」
「ありがとうございます!」
こんな挙動不審なおばさんに、優しく笑ってくれて、いい子だな。
明日、また来よう!
外に出て、従業員用の車をチェックした。
殆どが、豊橋・岡崎ナンバー。
恐らく、本社で働いていた従業員を引き連れてきているのだろう。
台数は20台弱。空いているスペースも多いことから、別の場所には駐車場はなさそう。
取引先に行ったら、毎回駐車場をチェックして、従業員が増えたり減ったりしていないか、確認しろ!
昔働いたY社で、上司に教えられたこと。
車が減ってきたら、会社に報告しなきゃいけない。
営業マンは、倒産するかどうかを予測するのも、仕事だ。
回収出来なければ、営業マンの責任にもなる。
工場の見える場所には、自販機は見当たらない。
飛び込み営業が基本の自販機がたくさんなければ、出来たばかりの工場だから、あまり飛び込み営業の人の目についていないか、もしくは飛び込み営業を受け入れない会社の可能性が高い。
一通り、状況をメモして、次の会社に向かった。