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壊レタ理想ト見タクナイ光景

 あんなことがあって、ホノカさんもミコトさんも最初からいなかったかのように扱われて。

 人がいなくなったのになにも変わらない。

 まるで初めからそうだったように、二人の部屋だった場所には別の人が入っていて。

 スコールさんを問い詰めようとようやく突き止めた部屋に行ってみれば、入っていいと言われて入ればレイズさんとエッチしてるし!

 もうお腹が大きいんだから普通しないでしょ!!

 部屋を飛び出して廊下で待っていれば、話し声が聞こえる。


「……ほんと、お前には呆れるというか」

「だって、した、く、なるんだか、らぁっ」

「ベインとやればいいだろう。あいつなら」

「やだ」

「お前なぁ……」


 少しすると音が激しくなって、レイズさんの嬌声が聞こえる。

 押さえている、だけれど漏れてくる声に私まで変な気分になる。

 股がむずむずして気付けば胸にも指を……ダメだダメだ。

 しばらくして音がしなくなって、部屋を覗いてみればレイズさんがスコールさんの膝の上に座った状態でおっぱいを搾られていた。


「見てないで入れ」

「で、でも」

「いいから」


 部屋に入ると薄らと甘い匂いがする。

 レイズさんはまだ惚けた表情のままで、されるがまま。

 これはさすがに軽侮する。


「スコールさん」

「張るから搾って欲しんだと、搾乳機は嫌らしい」

「……あの、レイズさんとはもうしないほうが」

「やりすぎは悪いが、適度に発散させないとストレスで悪い」

「でも」

「人によるさ。できたらしない人、できてもしたい人。それぞれだから」

「…………。」


 しばらくするとこくりこくりとレイズさんがし始めて、そのまま眠ってしまう。

 スコールさんはそっとウェットティッシュを使って後始末をして毛布をかけた。


「さて、これどうしようか」


 搾った母乳の入ったコップ。


「どーするって言われても……」


 赤ちゃんはいないし飲みたいって言う人もいないだろう。


「前はプリンとかにしてみたが……本人曰く美味しくないらしいし」

「えぇ……したんですか」

「そのままだとほろ甘いが、なにかに使うには……って感じだからなあ」


 ちょんと指につけて、いきなり私に口に入れて来た。


「ひゃっ……あ、甘い」

「でもそんなに強い甘さじゃないから、料理に使えば負ける」

「で、ですね。ってそうじゃないです!」

「ああ確かに。ユキ、短パン履き替えてきた方がいいぞ」

「えっ?」


 ゆっくりと視線を下ろすと、ちょうど股の辺りにシミが。

 私、そんなにエッチだったの?


「あ、ああのあのあの」

「誰にも言わないからとりあえず着替えて来い?」

「ははっはいぃぃ!」


 見られた!

 恥ずかしいところを見られた!

 大急ぎで部屋まで戻る。

 運がいいことに誰にも見られることはなかったし、このままショーツと一緒に洗濯機に放り込んでしまえば大丈夫……?

 着替えてとりあえず証拠隠滅して、APさんにたったそれだけの洗濯物で洗濯機回さないでと文句言われて……。

 もう一度部屋に向かう。

 今度は、スコールさんは部屋の前で壁に背を預けて待っていた。


「スコールさん。聞きたいことがあります」

「ホノカとミコトのことか」

「それ以外にもたくさんです」

「分かった、ついてこい」




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