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きっと、僕の魂が覚えてる。  作者: 長月
第一章
26/39

旅の途中で〈9〉




 次の日、情報を手に入れるため出かけたラファ(何の情報についてかは分からない)と、この街を一通り見て回るため出かけていったマゼンタとエレシアの3人を見送った僕は、部屋に置かれているデスクに座り白紙と向き合っていた。

 これまでに得た情報をまとめ、考察を書き上げようと思ったからだ。


「まずは……」


〈情報〉

・僕は女神によってある使命を果たすため召喚された勇者であること。

・この世界の人にとっては稀人(まれびと)と呼ばれる存在であること。 

・僕はかつてこの世界を救った?と女神が言っていたこと。

・この世界に未曾有(みぞう)の危機が迫っている可能性があること。

・その危機が何かはまだ知ることができないこと。

・ただしこれまでに前例のない人間の言語を話す魔物と遭遇していること。

・また魔物が頻繁に現れるようになった時期と僕が召喚されたのは同時期であること。


〈考察〉

・女神と交信するためには僕が夢を見る必要がある。

・夢を見る時間には制限がある。

・今後情報を集めていく中で知ることが増えていく可能性がある。

・この世界の危機とは話す魔物や魔物の増加に関することではないか。

・僕と同じ夢を見ていることから、エレシアもこの件に関わっている可能性がある。



 と、ここまでを誰に見られてもいいように一応日本語で書いた僕はペンを置いてため息をつくと深い思考に入った。


 わざわざ異世界から僕を召喚するほどの世界の危機とは何なのか……、僕が果たして本当にそれを救うことができるのか……。


 答えのない考えに悩み、知らず眉間に皺が寄る。どれだけの間そうしていたのかはわからないが、カチャ、と扉が開く音がしたので振り向くとラファが右手にワインの瓶を持ちながら部屋に入ってくるところだった。


「あれ、勉強中?もしかして邪魔しちゃった?」

「いや、大したことじゃないから大丈夫」

「そっか」


 僕は首を横に振ると、さりげなく考察を綴った紙をそばにあった本に挟んで隠した。


「マゼンタとエレシアちゃんはまだ帰ってきてないんだね」

「きっと女性2人で楽しんでるんだろう」

「なるほどね」


 コト、とテーブルにワインを置いたラファは椅子に腰掛けると、ふぅ、と背もたれに背を預けた。


「いやぁ、それにしても改めて驚かされたよ」

「?何の話」

「この何日か俺が君たちと一緒に過ごしてたのを見てた冒険者たちがさ、俺が今日1人でいると知るとわらわら群がってきてはあれこれ質問されるんだよ。もちろんその分のお金はもらうし、こっちは儲かって嬉しい話だけどね。……にしても、ここまで君たちに注目が集まっているとはさすがの俺もびっくりしちゃって。やっぱり君たちのその容姿と全員二つ名持ちっていうことが影響してるのかね」

「そんなにか。何だかそこまで周りに注目されていると思うと外も出歩きづらいな」

「まぁそこまで気にしなくていいんじゃない?そのうち周りも慣れてくるよ」


 と言って笑うラファにつられて僕も微笑んだ。


「……でも」


 声のトーンを落として真剣な表情に戻るラファに首を傾げる。


「君たちの情報を売ってる俺が言う話じゃないけど、情報はいいことにも悪いことにも使うことができるからね。悪い奴らに目をつけられないようにくれぐれも気をつけて」

「本当にラファが言うことではないな」

「そうだよねー」


 冗談めかしつつも、僕は頭の片隅にその忠告を叩き込んだ。人に注目されることは、時に自分が何もしていなくても自然とトラブルに巻き込まれることもあると地球での体験で知っているからだ。


 そんな話をしていると、宿の外が何やら騒がしいことに気づいた。人々の大声が聞こえてくるのだ。ラファがふいに立ち上がって窓際に近寄ると、カーテンを払って下を覗き込み、驚きの表情を見せた。


「あれは……マゼンタにエレシアちゃん!?」

「は」


 慌てて僕も窓際に近寄って覗き込むと、円形に集まった人々の中心でマゼンタとエレシアが3人の男たちと何やら争っているようだった。そのうち、男の1人がエレシアの腕を掴んでその男の腕をマゼンタが捻り上げている。


「どうやら行った方が良さそうだね」

「そうだな」


 僕はラファの言葉に頷くと、おもむろに窓を開けて窓枠に足を掛けた。


「……って、まさかここから行くつもり!?」

「あぁ。時間がもったいない。ラファも来てくれ」

「ちょっ……」


 それだけ言って空中に飛び出す。背後から文句が聞こえてきたが、無視して僕は地面に向かって落ちていくなか風魔術を使った。僕はギルドの登録上、風魔術は使えないことになっているがこの際致し方ない。スピードを落とし、人々の集まる中心部にふわりと音を立てずに舞い降りる。それを見て人々から驚きの声が上がった。



「イオリ!」

「おや、イオリじゃないか」

「全く……帰りが遅いと思ったら変なのに絡まれてるし」

「そう言われてもあたしたちが綺麗なのは事実なんだから絡まれるのも仕方ないねぇ」

「はぁ……」

「おい、何なんだお前!」


 平然と話すマゼンタにため息をついていると、横から男に胸ぐらを掴まれそちらを強制的に向かされる。


「うるさい」

「なっ……!」


 その腕を掴んで苛立ちのままぐっと力を込めると、思いの外力が入ってしまったのか男は驚いた顔をしてすぐさま手を引っ込めた。


「彼女たちは僕の連れです。何かご用ですか」

「用も何もお前には関係ねぇだろ!引っ込んでろ!」

「そうもいかないんですが」

「黙れ!」


 と叫ぶと、腰にかけていた剣を抜き今にもこちらに飛びかかってきそうな姿勢を取る。

 どうやら頭に血が上って話の通じなさそうな連中に視線をやって、僕は仕方なく右手に無詠唱で氷槍(アイススピア)の魔法陣を待機させた。その淡く輝く魔法陣を見た連中が怯んで一歩後ろに下がる。


「お、お前魔術師か……!」

「そうです」


 さらに左手にも同じように氷槍(アイススピア)を待機させ、両足にもそれぞれトン、と地面を叩くことで魔法陣を待機させる。するとそれらが全て無詠唱であることに気づいたのか男たちが顔面を蒼くさせる。一般的に、無詠唱で魔術を行使することができるのは熟練者のみで、しかもそれを4つも並行しているとなると普通ではないからだ。


「僕もあまり大事(おおごと)にはしたくありませんから。ここで引き下がってもらえるなら攻撃はしません」

「ぐっ……!きょ、今日のところはこれで勘弁しといてやる!今度会ったら覚悟しとけよ!」


 4つの魔法陣から目を離さないまま、じりじりと後ろに下がったあと一目散に逃げ出した彼ら。僕がそれにほっとして魔法陣をキャンセルし肩を下げると、今まで様子を見守っていたギャラリーが歓声を上げた。


「よっ!兄ちゃんやるな!」

「若いのに無詠唱も使える魔術師とはなぁ」

「女の子たちを守って立派だね」

「……ありがとうございます」


 軽くお辞儀をすると、パチパチと軽い拍手をされた後そこかしこにギャラリーは散らばっていく。僕はそれを横目に見ながら後ろに振り返った。マゼンタとエレシア、その後ろにはいつの間にかラファも呆れた顔で立っていた。宿を見上げると、僕たちの部屋の窓が開け放たれたまま風にカーテンがたなびいている。ラファもあそこから飛び降りたのだろう。


「全く……いきなり窓から飛び出すんだから驚いたじゃないか。俺も追いつけたからいいけどさ」

「すまない」

「悪いと思ってないでしょ、それ」


 じとりとした視線を送るラファは放置してエレシアを見ると、先ほどまで掴まれていた右手首を左手で擦っている。どうやら男に力いっぱい握られたようで、紫色に変色し(あざ)になってしまっていた。それを見てマゼンタが痛ましげな顔をする。


「痣が……痛いかい?」

「いえ、掴まれている時は痛かったですが今は大丈夫です」

「念のため治療しておこう」


 エレシアの右手を掬い取るように取って、僕は患部に右手をかざした。


「我が魔力を糧に、汝の傷を癒し(たま)え。緩和(リラクゼーション)


 僕は光魔術に適性がないので、治癒(ヒール)も使えない。そのため効果は薄くなるが水属性の緩和(リラクゼーション)を使った。といっても僕の魔力量をもってすればゴリ押しでこの程度の怪我は完治できるはず。詠唱とともに魔法陣が現れ、パァァという光とともに痣が消えていく。元の真っ白な肌に戻ったところで、緩和(リラクゼーション)を止めた。


「これで大丈夫だろう」

「ありがとうございます、イオリ」

「あぁ」


 治った右手首を回しながら笑顔を向けるエレシアに頷く。その笑顔を見て、マゼンタとラファもほっと一息ついたようだった。


「いや、助かったよ。宿に帰ろうとしてたら奴ら突然声を掛けてきてお茶しに行こうってしつこく絡みついてきてねぇ。あれ以上エレシアにしつこくされるようだったらあたしも手が出てたかもしれないし。そしたらもっと大騒ぎになってただろうしねぇ」

「僕たちも気づくのが遅れてすまなかった」

「そんな……イオリもラファも、来てくれて嬉しかったです。ありがとうございました。マゼンタも助けようとしてくれてありがとうございます」


 ぺこり、と頭を下げるエレシアにみんなで破顔する。


「そんなの気にしなくていいんだよ!……じゃあそろそろ宿に戻ろうかねぇ」

「といってももう目の前なんだけどね」

「確かに」


 未だ立ち止まってこちらの様子を伺っている数人のギャラリーを掻き分けながら、エレシアの手を引いて宿の入り口へと歩き出す。ぎゅっと握り返されるその体温に、何故かほっとした自分がいた。


 宿の部屋に4人で戻ると、僕は紅茶を入れた。それぞれ席に座ってそれを飲みながら、落ち着いたところで明日の予定について話していく。


「もうボスモンスターも倒してダンジョンも攻略し終えたし、次の街に行くかい?(ふところ)もだいぶ潤ったしね」

「そうですね」

「確かにこれ以上いる意味はないかもしれないな」

「じゃあこの街を出るとして……ラファ、あんたはどうするんだい?」

「俺?うーん、そうだなぁ……」


 悩むように腕を組んで首をゴキリ、と鳴らした彼はしばらく沈黙した後僕に視線を向けた。


「俺もこの街でやり残したことはないし、君たちに着いて行っちゃダメかな?自分で言うのも何だけど、情報屋だから情報には詳しいし戦力にもなると思うんだけど」

「どうする?」


 とマゼンタが僕に意見を求めてくる。そういえば、僕がこのパーティーのリーダーということになっていたのだった。そうだな……と呟いてしばし考える。そして口を開いた。


「……こちらからもよろしく頼む。それで時々僕の練習に付き合ってくれると嬉しい」

「もちろんだよ!じゃあこれからしばらく一緒だね、よろしく!」

「よろしくねぇ」

「よろしくお願いします」


 ニコニコと笑うラファと改めて挨拶を交わし、今後は正式に4人で行動をともにしていくことに決まった。次の話題はどこの街に行くかだ。


「確か、イオリは中央図書館を目指してるんだったよね」

「そう」


 と、ガサガサと音を立てながら周辺の地図をテーブルの上に広げて話すラファ。確か僕たちの具体的な目的地に着いてはラファに話した記憶はなかったが、おそらく情報屋として知っている情報だったのだろう。ラファが情報屋であることをこういう時に実感した。


「そうしたら、次はワークスの街がいいんじゃないかな。中央図書館への方角的に合っているし、ここは冒険者が集まる街だから自然と情報も集まってくる。君たちが探してる異世界についての情報も集められるかもしれないよ」

「そうか。……2人はどう思う?」

「あたしはいいと思うよ」

「私も賛成です」

「じゃあ次はワークスの街を目指そう」


 満場一致でワークスの街を目指すことに決まる。ラファは1度だけ冒険者の依頼の中でワークスの街に行ったことがあるそうで、みんなでその時の話を聞きながらゆったりと時間は過ぎていった。



◇◇◇



 次の日、僕たちは日の登る前から宿屋を出発した。ワークスの街はそんなに距離があるわけではないので、野宿せず今日中に向こうに着くことを目指すことになったからだ。


 眠そうな顔でふわぁ、と大きなあくびを漏らすマゼンタに3人で笑いながら森の中を進んでいく。途中魔物に出会った際には連携して即座に魔物を倒すことができたし、開けた場所に出た際にはマゼンタとラファとそれぞれ1対1で稽古もしたりして、充実した時間を過ごした。


 やがて日が暮れてきた頃、遠目に街が見えるようになってきたので僕たちは自然と足を速める。いつも通り門番に手続きを行い街の中に入った時には、夜空に星が輝いていた。


「今日は歩きっぱなしでさすがに疲れたねぇ。早くベットで寝たいよ」

「そうだよね」


 と店先に置いてある宿屋の値段表を吟味(ぎんみ)しながら進んでいくマゼンタとラファに僕とエレシアの2人は黙って着いて行く。僕は特に宿屋にこだわりはないので、マゼンタたちに選ぶのを任せるつもりでいた。


 やがてお眼鏡にかなったのか、1件の宿屋の前で2人が揃って足を止める。


「ここでいいかな。値段もちょうどいいみたいだし」

「そうさねぇ」


 そう言って中に入って行く2人に続く。カウンターとなっている受付で手続きを行い、1本の鍵を受け取って僕たちは階段を登った。今日は2階の奥の部屋のようだった。


 ラファが開けた扉をくぐって、僕は1番奥のベッドに荷物を置く。そしてそっとベッドに腰掛けると、横ではマゼンタが豪快に頭からベッドへと飛び込んでいた。


「あ〜疲れた。お腹も空いたねぇ」

「ここは夕食は付いていないみたいだし、どこか外に食べに行こうか」

「そうだな」


 ということで、僕たちは疲れていたのもあって適当に近場で食事を済ますと、その日は早めに床に入った。




◇◇◇




 翌朝、顔に当たる太陽の光で自然と目が覚めた僕はむくりとベッドから起き上がった。その物音に気づいたのか、隣で寝ていたエレシアも寝返りを打って目を覚ます。


「んん……おはようございます、イオリ」

「おはよう」


 身支度を整えていると、次いでラファ、マゼンタも起きてきた。4人とも朝の準備を終えると、1階にある食堂へと向かう。宿の宿泊料金には朝食の分も付いていたからだ。


 食堂ではまばらではあるが冒険者らしき者たちが朝食を美味しそうに頬張っている。トーストにバター、サラダにコーヒー、果物といった地球でも一般的な朝食はこの世界でも共通だったようだ。もしゃもしゃとレタスに似た風味の野菜を味わっていると、マゼンタがコーヒーを啜りながら、


「じゃ、今日はどうするんだい?街の探索でもするか、ギルドで依頼でも受けるか」

「そうだな……探索は明日するとして、今日は日帰りでできそうな簡単な依頼でも受けてみるか」

「賛成〜」

「私もです」


 僕の言葉に3人が頷いたところで、今日の予定が決まる。ゆっくりと朝食の味を堪能したところで、早速用意を済ませギルドへと行ってみることにした。


 ギルドに着くと、いつもの如く視線が集まる。ただし今日は「おい、あれ氷王子と銀の聖女、疾風のマゼンタだよな」「あぁ、あと1人は……蒼槍(そうそう)じゃねぇか!」「なんであんな4人が一緒にいんだよ!」とヒソヒソ話が聞こえてきた。


 なるほど、ラファは普段槍を使っているし、その澄んだサラサラの蒼い髪は見事なものだ。蒼槍(そうそう)とはよく言ったものだな、とチラリとラファを見やると彼もヒソヒソ話が聞こえていたようでひょい、と肩をすくめてみせた。

 

 そんなことがありながら依頼掲示板の前へとやってくると、自然と前から人が避け道が出来上がる。僕がそれに小さくため息をつくのとは対照的に、マゼンタは勝手知ったる様子で掲示板の前に立ち依頼表をぐるりと見渡した。


「うーん、どれがいいかねぇ……」

「……あ。これなんてどうですか?」

「どれだい?」


 そう言ってエレシアが指差した先を3人で覗き込む。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



▪️対象ランク:C

▪️依頼目的:討伐

▪️討伐対象:レッドウルフ5匹

▪️達成日時:5の月5まで

▪️達成報酬:金貨25枚

▪️依頼者:ギルド



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 なるほど、この依頼はギルド側からの物のようだ。レッドウルフは普段森の中に住んでいるが、この街はその森と隣り合わせだ。おそらくレッドウルフによる街への被害を考慮してのことだろうと思った。


「いいんじゃない?身体も鈍らない程度に動かせるでしょ」

「あたしもこれでいいよ」


 ラファとマゼンタに続いて僕もこくりと頷く。またもやあっさり決まったところで、依頼表を剥がして受付窓口へと持っていく。幸い窓口には誰も並んでおらず、すぐ対応してもらうことができた。


「こんにちは。本日のご用件を伺います」

「こんにちは。こちらの依頼を受けたいのですが」

「かしこまりました、では全員分のギルドカードをご提示いただけますか?」

「はい」


 それぞれギルドカードを取り出しカウンターに置く。


「頂戴します。……確認いたしました、ありがとうございます。それではこれで手続きは終了です、依頼完了後はまた窓口にお寄りください」

「ありがとうございました」


 軽く会釈しながらギルドカードを受け取り、4人でギルドを出る。砂でできた簡素な道を歩きながら、街の正門で手続きを行い、森の中へと入った。


「レッドウルフ5匹ってことは群れなのかねぇ」

「さぁ。でもいつ遭遇するかわからないし警戒しておくに越したことはない」

「そうだねぇ」

「もし遭遇した時はいつも通りのフォーメーションで」

「あいよ〜」


 という会話を交わしながらも、お互い視線は森の茂みの中を注意深く見遣っている。いつものように前にマゼンタと僕、後ろにラファとエレシアという順で並んで歩きながら、レッドウルフと邂逅(かいこう)するのを待った。


 1時間ほど探索した時、ふいに茂みがガサっと動きレッドウルフ7匹の群れが飛び出してきた。予定よりは多いが、僕たちはすぐさま戦闘体制をとってそれを迎え入れる。こちらに向かって走ってくるレッドウルフ2匹をそれぞれ一太刀で斬り伏せ、マゼンタのフォローに回ろうと振り向くと既に2匹は倒し終えており残りの1匹はマゼンタが、2匹はラファとエレシアがそれぞれ相手取っていた。さして時間もかからず終わるだろうと剣をしまって見守っていると、ほぼ同時に決着が着いた。


「よし、これで終わりだ!証拠部位を取ろう」

「あぁ」


 明るい顔でそう話すマゼンタに頷き返し、証拠部位となる耳を切り取る。その作業が終わると、みんなで腰を伸ばしてストレッチをした。


「ん〜〜!よし、じゃあ帰ろうかね」

「はい、そうですね」


 ということで元きた道を引き返す。僕たちはそのまま依頼達成を報告するためギルドへと向かった。


 僕たちはギルドで報告を済ませ宿へと帰り、次の日の予定を話し合いながら夕食も済ませ、いつも通り眠りについた。






まだ転職先が見つからないので更新はゆっくりになります。

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