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第1話 急転

「ふわぁ・・・、よく寝れたー」

気持ちのいい朝の日光で、体内時計をリセットした私は、ここ最近では間違いなく上位にくる朝の寝覚めに満足していた。


「昨日のヒトカラで久しぶりに思いっきり歌えてストレス発散できたのが良かったのかな」


なんて思いながら、時間に追われることもなく、テレビの朝のニュースを眺めながらゆっくりと朝ご飯を食べ始めることにした。




—次のニュースです。本社は独自のルートで先日、後天性超能力者が日本で発見されたという情報を得ました。

超能力管理庁はこれに対する本社の取材に対して「まだ本格的な調査・研究が進んでおらず、科学的実証もなされていないので、そのような結論を出すことはできない。」

と、後天性超能力の存在について明示的な結論を出すことは避けました。

しかし、

「今回発見された事例の方は、超能力教育を受けておらず、現在調査中ではあるが、新生児が受ける超能力検査時にも陰性反応であった可能性が高い。新生児に陽性反応を示さなかったにもかかわらず、なぜ成人後に超能力反応を発現したかについては、現在明らかになってない。」

と、後天性超能力の存在を証明することになる可能性があることは否定しませんでした。


この後天性超能力についてですが、スタジオに超能力研究の第一人者である帝国大学の浜口教授に来ていただいています。

浜口さん、今回の件ですが・・・—




超能力ねえ・・・

いまいち実感わかないのよね〜。

超能力の存在は戦後発見されたらしい。だけど超能力者か否かって先天的に決められてるみたいで、しかも生まれた時に検査でわかっちゃうらしい。そして超能力者ってわかった人は一般人と分けられて専門教育を受けることになっている。だから、私みたいに超能力者じゃないほとんどの人は、超能力とは全く縁のない生活を送る。

そもそも超能力者の割合ってすごい少ないみたい。確か千人か1万人に一人くらいの割合だったような・・・・

各県庁所在地には、超能力学校が一校ずつあって、そうしたところだと普通の学校と超能力学校で交流活動とかやって、超能力者と非超能力者で親交を深めるみたいなことやるみたいだけど、私は地方の中くらいの市の生まれだったからそうした話とは無縁だった。

そういえば、中学校の時は男子とかは超能力とかの話題で盛り上がってたかなあ・・・

まあでも毎回「でも俺たち超能力者じゃなかったしな・・・」って感じで、悲しい結論に落ち着いてた気がする。

そういうわけで、超能力と言われても全くピンとこない。

でも、ほとんどの人がそうだと思う。

中にも超能力なんて国が税金を使うための口実だ!!超能力なんて実際は存在しない!!なんて言っている人もいるくらいだし。

あっ、でも今日のニュースだと、生まれつきじゃなくて成長してからも超能力が使えるようになれるってことなのかな?

なんか中学校の時の男子が聞いたら大喜びしそう。いや、大人でも喜ぶのかな?

「男は永遠に超能力みたいな力に憧れるんだ。」みたいなことをむか〜し誰かに聞いたような気がする。



っとと、早起きという事実に過重に信頼してゆっくりと考え事をしながら優雅なモーニングなんてしていたら、それなりの時間になってしまった。


私は急いで、ナチュラルメイクをして(友達から言われたのだが、どうも私は濃いメイクをするよりも薄くナチュラルメイク程度で済ました方が映えるそうだ。)、栗毛のロングヘアーを整える。染めたのではない。私の母方のおばあちゃんがイギリス人で、美しい栗毛の持ち主だったらしい。私が生まれる前に亡くなったので、直接会うことはできなかったが自分のこの髪を見るたびにおばあちゃんが見守っていてくれている気がして温かい気持ちになれる。私にとってこの髪は自慢である。欲を言えばもう少し向こうの血を継いで、鼻を高くして欲しかった・・・・。

クォーターだけど、残念ながら私は典型的な日本人顔である。ほんの少しくらいは周りの人より鼻が高いのかもしれないけど・・・。

自分で言うのもなんであるが、美人というわけではないが、かといってそんなにひどい顔でもない。まあフツーな顔じゃないかなと思う。

ただ、身長は高い。172cmある。この身長の高さには、助けられもしたし、コンプレックスになったりもしたが、まあせっかくの親からの譲りものである。大切にしたいものだ。

そんなことを考えながら、ビシッとスーツをキメて、荷物を持って


戸締りOK!身だしなみもOK!ハンカチ・ティッシュもOK!


「さあ!!今日から気を引き締めて頑張ろう!!」

なかなか良いことばかりとは言えない毎日だけど全てが悪いわけじゃない。少しつまずいたって、何度でも立ち上がって前を向いて頑張って行こう!!


「おはようございます!!」

なぜか職場は静まりかえっている。何かあったのだろうか?

「華坂くん?ちょっといいかな」

「はい、課長?」

そうして私は課長に連れられて、応接間に入った。

そこには、なぜか入社式で顔を見たきりの社長とその隣に見知らぬ男性(40代くらい・・・?)と若い女の子(こちらは10代かな?)がいた。


う〜ん。よく分からない組み合わせだ。


「では社長お願いします。」

その見知らぬ男性が言った。


「はい。・・・・え〜華坂君・・・当社にとっても大変残念だけど・・・・、君は・・休職となる。」


は?・・・・・・・はあ〜〜〜〜〜〜!?!?!?



昨日、今日だけ連日で投稿させていただきます。以後はあらすじに記載通りに投稿していく予定です。

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