思春期(診断メーカー・200文字小説)
診断メーカー『物書きさん、お題です』より
日下部良介は『覗き(見た?)』と【悲しい】を使った小説を書いてください。
「私んちお風呂壊れちゃってさあ…」
クラス一美人の女の子の会話を耳にした。
その夜、悪友どもが大挙してウチにやって来た。
そう、ウチは銭湯を営んでいる。
「じゃんけんで順番決めるぞ」
番台に座る順番を決めようと言うのだ。
クラス一の美人の裸を堂々と覗くために。
美人は来なかった。
「昨日はありがとう。助かったわ」
「いつでもどうぞ」
「うん、でも、もう直ったから」
美人はどうやら友達の家の風呂を借りたらしい。
悲しい…。