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相談できる人

俺はあの日から一年半くらい家で引きこもっていた。でもその後、親や、当時の先生、昔からの友達などに励ましてもらって大学に行くことができた。我ながら立ち直りが早かったと思う。それは俺の元が陽キャだったのもあるかもしれない。だがその後も、俺は瑠美のことを思い出し、自分だけ幸せになっていいものかと学校を休むこともあった。が、充実した日々を送っていた。

……はずなのだが俺には大きな問題がひとつあった。それは「俺が気を許せるような人間が誰もいない」ということだ。なぜなら俺の友達はみんな俺の過去を知っている人がいない。いや、一応いるにはいるのだが、親は仕事で出張していて、瑠美が死んだころの友達はみんな別の大学へ、唯一同じ大学だった相沢庄司とは大学に入ってから一度も同じクラスにならず関係が疎遠になってきている。

…となると次に信頼できるのは今目の前で好物のあんパンを頬張っている菊池由紀だ。こいつは付き合っているわけではなくただの友達と言った感じだ。

そんな由紀には俺の過去を話していない。話すと「可哀想な人」とかと認識されてしまうかもしれないからだ。

その理由で今まで他の連中にも話せなかった。

…と思っていると、由紀が顔を上げ、何やら真剣な表情で話しかけてきた。

「ねえ、響、今日の放課後、屋上で話さない?」

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