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異世界から帰って来させられた元英雄の学園生活  作者: クロスディア
1章 日常を侵食する陰
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第9話 此処から先は

遊びの邪魔をする奴は死んだ方が良い

第9話


「ふぅ、これで終わりっと。」


すっと、腕を奴の身体から引き抜く。


奴は殺したし、後は中心を壊すだけ…


……………………………はぁ、そう上手くはいかないか。


「立てよ、木偶人形。()()、生きてるんだろ?」

『ふふっ、気が付いていたんですね。」


身体を貫いて殺した筈の奴が、気持ちの悪い笑顔と共に立ち上がる。


『どうです?驚きましたか?どうやら貴方は強い様ですが、この遊戯からは逃れられない運命にあるのです。さぁ、死の運命を受け入れナブッ!』

「煩い、さっさと死ね。」


何か煩かったので、硬質化(メタル)を纏った拳で頭をぶっ飛ばす。


これで死ねば良いんだが……


『ははっ、良い一撃ですね。しかし、私は死なないのでビュ!』

「ウザい。」


今度はアッパーでぶっ飛ばす。


しかし…


『はぁ、問答無用という訳でグブッ!』


もう一回殺す。


『何度やっても無意ビィ!』


無視して殺す。


『だから、無駄だと言ってブハッ!いい加減にしなさブグッ!この…調子にのグゥ!』


何度も何度も殺してみるが、奴は死なない。


覚醒種は覚醒前の種が持つ能力の発展系を得る事が出来る。つまり、化け人形にである奴が()()()を持つ事はあり得ない。


…………何か別の力が働いている?


『はぁはぁ、いい加減にしなさい!』


立ち上がった奴が攻撃を仕掛けてくる。ん?一直線なのは変わりないが、さっきよりも早い!


「………急に強くなったな。」

『ふぅ、気が付きましたか?遊びの邪魔をされれば誰でも怨み辛みは溜まる物。当然の結果ですよ。』


成る程、殺せば殺す程に強くなるという事か。


生き返る上に、強くなるとかクソゲーにも程があるぞ、その遊び……


ん?遊び…今は奴は()()と言ったのか?


「お前…殺し合いを遊びというタイプか?」

『はい?何を言っているのですか?今、現在進行形で呼び出した人や周囲の人間を虐殺する「()()()()()()()()」の真っ最中じゃないですか!』


成る程、まだ『ひとりかくれんぼ』は継続中という事か。


お嬢ちゃんを襲っていた化け人形を殺したから、既に終わっている物だと思っていた。


…待てよ?つまり、奴に働いてる力の正体は……


仕方がない。使うか……


()()()、ルティ!」

『はい!呼ばれて飛び出てジャジャジャン♪』

「きゃっ、剣が…」

『喋っただと!?』


いや、お前も喋る熊で人形じゃん。


しかし、お嬢ちゃんを驚かしちまったな。まぁ、もっと驚く様な事を今からするつもりだし、後でちゃんと謝ろう。


『………その剣、まさか!?』

「ご想像にお任せするさ。それよりも覚悟した方が良いぞ、木偶人形。」

『何!?』

「此処から先は……………」


これから先の奴の末路を想像し、嘲る様な笑みで言葉を紡ぐ。


ああ、駄目だ。高揚が止まらない。懐かしさと嬉しさが溢れだす。


あの化け人形を殺す時に一瞬だけ使ってしまったけど、その時以上の物を見せてあげよう。


それこそが、奴が地獄へ落ちる前に俺からの送り火となるだろう。


「……………………此処から先は俺の独壇場(セカイ)だ。」


文字通り、そのままに……



異世界メモ


フェニックス・スピア


唯のパンチ。

剣が最初に考えついた技で、色々と思い入れの有る技。

雑魚より少し強い雑魚を殺す時によく使うが、別に強い奴に効かない訳ではない。

その時のノリによって、様々な無属性魔術によるバフをかけて使う事もあるので注意。






フェニックス・スピアという名前は、異世界での悪質な彼のストーカーが名付けた物である。

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