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小説、おかしばなし  作者: 高梨政隆
4/12

4話

「じゃおじいさん、ちょっと行ってきますね」


「気をつけていってくるんだよ」


おやおや、どうやらおばあさんがお出かけのようですね。というのも、どうやら買い忘れたものがあるらしく、これからちょっと行ってくるようです。


「おじいさんのほうこそ、気をつけて下さいよ。この前近所で押し売りやら詐欺とかいろいろあったって回覧板ででてましたから、私がかえってくるまで無闇に開けないでくださいよ」


「ほぉっ、ほぉっ、ほぉっ、大丈夫、大丈夫じゃよ」


「(そういうのが心配なんですけど)じゃ行ってきますね」


そういうとおばあさんはポチ(月輪熊)に跨って颯爽と出掛けて行きました。

ちなみにおじいさんは乗ったことがありません。何故なら自分より強い者しか乗せたくないみたいだからです。まぁ、荷物運びぐらいは手伝ってくれるみたいですけど。


というとは、おばあさんは月輪熊よりも強いってことで…………。


そういえば、こころなしかポチがおばあさんを最敬礼して迎えてましたね。


あぁー、深く考えるのはやめときましょ。なんか恐ろしいですから。



おじいさんはしばらくぼーとしています。

いろんなストレス(主におばあさんの恐怖)から解放されて心の平穏を楽しんでるためです。


そんな自由を満喫してると、戸口のほうから『ごめんください』という声が聞こえてきました。


「はーい、どなたですか?」といいながらむかうと、スーツ姿の若い女性がたっていました。


「あの、わたくしこういう者で……」


「あっ、間に合っております」


そういうとすぐに戸を閉めるおじいさん。

どうやらおばあさんに言われた、訪問販売詐欺だと思ったみたいですね。



あっ、なんかさっきの女子の表情がありません。いや笑顔のまま固まって青筋がたってます。


第一ラウンド終了。





第二ラウンド。


日にちは過ぎ別の日。

今日もおばあさんは出掛けてます。

そしてまたまたおじいさんは家に一人です。


ピンポーーーーン。


戸口のほうで呼び鈴ごなったので、「はーい」とむかうおじいさん。

するとそこには玄関には見知らぬ女の子がいました。


「どちら様ですか?」


「私、わたしよ、おじいちゃん」


「あっ、間に合ってまーす」


バタン。


「…………」

戸口の前で固まる女の子。

どうやらおじいさん、相手が『わたしわたし詐欺』と判断したようです。



第二ラウンド終了。




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