【♀×1】 ~証明ちゃん~
「では証明ちゃん、自己紹介をお願いします」
若林先生と証明ちゃんのお喋りが始まるようです。
……だからさあ……まあいいわ。
「まず、あなたが若林先生である保証がありませんが……」
「証明しろと?」
「できればお願いします」
厳しいことこの上ないですね。
やれ、証明ちゃんも面倒な生徒ね……絶命したらいいのにね。
「身分証明書でいいですか?」
「偽造の可能性があるわ!」
なんと厳しいセキュリティーシステム!
何を信じているのやら。
「うーん。この際私は置いといて、自己紹介をお願いします」
「わたしが証明ちゃんである保証がありませんが……」
「別人なの?」
別人なら大変な問題ですね。
何を信じている?
「わたしはわたしが証明ちゃんであると自負していますが、証明できません」
「難しいこと……だね。まあ、何でもいいから自己紹介を……」
若干イラついてますかね?
何を信じているのって!
「わたしはたぶん証明ちゃんです。そしてたぶん不確定要素を嫌いますが、それも明確にできません」
「うん。良くできました。これからよろしくね」
「その言葉を本心であると証明できますか?」
拷問に掛ければ真意を引き出せるのよ……ね。