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温泉教会【全文。1節-29節】。(脳機能理論系小説)

●(温泉教会 まとめ)

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FC2ブログにも私の個人小説「温泉教会」(脳機能理論系小説)

https://afobookpublish01.blog.fc2.com

※私の個人小説「温泉教会」の投稿文についてスクリーンショットで撮影してオフライン環境で見てもよいです。


(以下、予備URL。改行文字を消してURLを完成させてウェブブラウザに貼り付ける用)

https://afobookpublish01

.blog.fc2.com/

---

この小説「温泉教会」の見どころは、ラストの方の章の、SS14の特殊イベントのギルド侵略戦の隊長ひな影ギルドと純血ギルドのギルド戦が最も熱いシーンとなっております。

また、その直前には、第16章以降の最終話までのネタバレのテキストも含まれており、この温泉教会の小説のエンディングにも書かれてある通りに、このネタバレの情報を使って、読者の想像力によって最終話までたどりついてもらう設計になっています。

なので、途中から話が途切れているように思われがちですが、そうではなくて、最終話まで続くネタバレ情報により、最後はあなたの想像力で最終話まで到達してもらう設計となっています。

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私の個人小説「温泉教会」

https://youtu.be/4rdq8gHaOxU?si=txtGn8gFsgXUFok_

動画をスマホで視聴する際は、全画面にしてご視聴ください。

※以下にURLの文字列の平文(全文)を載せておきます。(改行文字を消してURLを完成させてください。)

https://youtu.b

e/4rdq8gHaOxU?si=txtGn8gFsgXUFok_

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以下、私の公開GoogleドライブフォルダURL

①ウェブチャットアプリのプログラムコード

https://drive.google.com/drive/folders/1nQV_kprB4j8dAZbGWD560BP22Nk0THxo

https://drive.google

.com/drive/folders/1nQV_kprB4j8dAZbGWD560BP22Nk0THxo

②私のコンテンツ作品のほとんどが見れる公開フォルダ

https://drive.google.com/drive/folders/12jDxp3VIXgWgaw78ybjsFRemMa7jiwmE

https://drive.google

.com/drive/folders/12jDxp3VIXgWgaw78ybjsFRemMa7jiwmE

②アフォドッグ出版(私の個人小説などを格納)

https://drive.google.com/drive/folders/1t3VuoYuF5aUrA3WWGYRO0Cpt0Xbdq40I

https://drive.google

.com/drive/folders/1t3VuoYuF5aUrA3WWGYRO0Cpt0Xbdq40I

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主なSNSアカウントのURL

①第四調査部隊隊長ひなアップワン

@fruitss98043

https://x.com/fruitss98043

②第三調査部隊隊長ひな影

https://x.com/subadtochan0011

③餅丸

https://x.com/swigame383u3

④第五調査部隊隊長ひな影

https://x.com/g6a2mI1r4c80

⑤第七調査部隊隊長ひな影

https://x.com/refo3i_v9am

⑥第八調査部隊隊長ひな影

https://x.com/SL0bc_Or4bs6ic

⑦第九調査部隊隊長ひな影

https://x.com/b0ev_c0_li9

⑧初代隊長ひな影

https://x.com/mynethomegate00

⑨ライチョウ画伯

https://x.com/ZjKZGvOCs7806

★★【温泉教会 1章-29章まとめ】★★


1-温泉教会【あらすじ】


①温泉教会では地球に住む人間のことをエルフと呼ぶ。

②温泉教会が提供する文献には過去の人間のことをホムスと呼ぶ。

③温泉教会はその影響範囲にある人間の生活空間に五感刺激を発生させてその人間の行動をコントロールしようとする。

④温泉教会では、温泉教会の存続や人類の生存ノウハウに貢献したエルフを温泉教会の文献に記録し、その後のエルフの歴史の教材として使用する。

⑤温泉教会は2035年の日本の統治機関として機能する法律に明文されない文化的な(ユニバーサル言語情報契約空間の論理で独自に統治方法を決める)宗教団体として認められて公機関と同等の裁量権限が与えられた組織である。

⑥しかし、温泉教会の影響範囲にない日本の土地に住む国民は、温泉教会のやり方に反感をもっており、国の税金を使った運営資金の提供に反対している。

⑦このため、温泉教会はエルフとして管理している人間を使って、日本の情報機関にインターネットを介して様々な情報やコンテンツを提供することで、運営資金の見返りを国に返しており、そのような日本国民の反発を国がくみとって温泉教会への運営資金を止めないように、運営資金以上の見返りとなるような活動を目指している。

⑧温泉教会の理念は、人間とは本来どのように暮らしていくべきなのかを追求していく実質上の研究機関としての役割を期待されており、法律に明文されないために論文のような実績を収めないが、インターネット等を介した情報やコンテンツの提供(公開化)や、国が秘密裏に管理したい非公開情報やノウハウの管理機関として期待されている組織だと言える。


2-温泉教会(第1章)


・上を見上げると、そこにはいつも変わらない青い空と白い雲が広がっている。きっとこの景色は僕らエルフが生まれるずっと前から同じ景色であり続けてきたのだろう。僕は空を見上げるたびにそのような空想に想いをめぐらせることがある。そう、過去の痕跡としての今も変わらないであろう空の景色の意味についてである。

・僕らエルフの生きる現代の時代はとてつもなく便利な生活環境があり、しかも我々エルフとは何者なのか、そしてどのような行動をとったり、頭の使い方をすればよいのかということも皆知っている。

・そのような現実空間においては、ほぼ日中や夜間において外出する人がいない。たまに、スーパー銭湯や映画館で特別に販売されている美味しい味のジュースを求めて娯楽として外出するようなエルフもいるが、それ以外には、我々の生活を支えるためのインフラ用のロボットであったり、各住民の家に何らかの食べ物やティッシュやゲーム機器などの生活必需品を配達しているようなロボット輸送機がたくさん通行しているくらいである。

・このため、この物理制約の大きな地球という現実空間においては、我々の日常生活における様々な問題がロボットによって解決され、そのおかげでリスクのない生活が送れているということである。

・そして、そのような現実空間であるからこそ、必然的に我々の行動もまた最適化されたり影響を受けてきたのだろう。我々エルフは外出しなくなったということである。

・そのような引きこもりの生態系となった地球の支配者であるエルフの歴史では、過去のエルフの祖先であるホムスが、国という制度を作って、ロボットのいない現実世界を統治していたという記録が残されている。

・そして、ホムスとは原則として国の国民である者として定めるとともに、現実世界にいるホムスを国(国の代理人)と国民(地域住民)に立場を分類することで、地球というリスク空間での生存戦略を図ってきたということである。

・つまり、ホムスの国の代理人として存在する者は現代のロボットの立場として機能し、ホムスの国民として生きる者は現代のエルフの地位に相当していたようだ。

・ではなぜ、過去のホムスたちは、国の代理人という地位を放棄してロボットに任せるようになり、現代のエルフの地位に収束していったのだろう。

・その経緯となる過去の文献には、ある1人のホムスのインターネットへの投稿リークが原因となったとされている。

・そのエルフの時代を作るきっかけとなったホムスの名はライチョウであり、そのライチョウのインターネットアカウント名がアフォドッグという名前であったと記録されている。

・しかも、文献ではこのホムスが投稿した内容が、現代のエルフの生活や行動内容の原型となったとされている。

・このような歴史の内容は、我々エルフが40歳となるまでに習う内容であって、それを理解できない場合は40歳以降のエルフとしての生存が認められない決まりとなっている。つまり、そのエルフとしての思考回路を学ばなかった者は生後40年を経過すると、それ以降の年数については年齢として加算されないということである。

・仮に40歳以降も年齢を重ねたい場合は、エルフとしての知識のある証明としての挑戦を受けなければならない。それがエルフの掟なのである。

・では、この生後40年の意味についてであるが、これはエルフの生態系が引きこもり生活を中心とするものになっていることと関連する。つまり、40年経過後のエルフには一定の機能が期待されて求められる仕組みとなっており、その能力がないということは、その40歳以降のエルフとしての生活の自由が制限されてしまうということを意味する。

・では、40歳以降のエルフは何をするのかというと、その知識を活用して、エルフの時代の地域住民としての国に対する対抗義務が求められるようになるということである。これはある意味、昔のホムスの徴兵制度と似た取り組みであり、ユニバーサル言語情報契約空間としての通達ということになる。

・では、40歳以降のエルフに求められる行動とは何かというと、40歳までに経験してきたり考察してきた内容の記述についてインターネットにアップロードしていくことを求められるということである。そして、40歳以降の年齢加算が認められたエルフの生活空間は、五感刺激のある入力情報空間に変わるということである。

・つまり、40歳以降も年齢を重ねることができたエルフは、その生活空間の変化にともなって、エルフの地位の生活を維持するために役立つような経験情報の記述をインターネットへアップロードを行うことを求められ、そのために生活空間への介入が開始されるということである。


3-温泉教会(第2章)


・エルフとしての1日の生活はいたってシンプルである。例えば、昨日は、朝起きて歯を磨いて朝ごはんを食べてスマートフォンやゲーム機器やパソコンの電源を入れてイスに座り、MMO RPGのゲームソフトの仮想空間で豊かな景色や他のプレイヤーと交流したりストーリーを攻略したりクエストでゲームマネーを貯めて仮想世界の立派な家を購入して好きな家具を配置したりして一日を過ごしていた。そうやって毎日自分の目の前の景色や好きな音楽や体調の良さに満足して1日を終えるのである。そのような日常において特に生活の目標は存在しない。その変化の少ない毎日の生活に、行動の必要性があると意識しようとする機会があるとするならば、その日常生活の一見ささいな問題に対処しようとする時だけだろう。

・それ以外の生活内容での行動は、お風呂に入ることも食べ物を注文して受け取ることも食事のために冷蔵庫を開けて食べ物を体に流し込むこともすべて無意識での行動となって問題無く達成される。そのような日常生活のルーティンとしての行動は、健康や生活の維持において何ら負担となるものではないということである。仮に負担が大きくなるようならば、その行動の意味が不要であると考えることができる場合においては、その日常生活での行動を省くようになるということである。具体的には1ヶ月に一度掃除をしようと計画して行動してみて負担を感じたのであれば、その回数を減らしても問題がないと考えられるならば、掃除の頻度を減らすことを躊躇しないということである。だからこそ、僕たちエルフの日常生活のルーティンとしての行動は負担のないものとなるのである。

・しかし、そのような日常生活においても、行動の必要性を感じさせるような意識が発生することがある。例えば、オンラインゲームで遊んでいる時に他のプレイヤーにチャットで呼びかけられた時には、返信しようと思ってその内容を考えてキーボードを打つのである。

・そのような日常生活において、生活ルーティンでの行動に負担がなかったり、ゲームソフトで遊んで何時間も満足に過ごすことができる日々において、その生活環境に不満を感じる余地はないと言える。

・その生活環境においても生きにくさを感じることがあるとすれば、自分の健康状態が不安定となって行動内容が乱れた結果、生活ルーティンでの行動やゲームソフトで遊ぶことに負担を感じるようになり、楽しめなくなった時だけだろう。つまり、自分の健康状態が良好に維持され続ける状況がある限りは、このようなシンプルな生活に負担を感じることはない。後は、そのシンプルな生活の味付けとして好きなゲームソフトで遊ぶことで豊かな色彩や音や味わいや気持ちを感じることができれば、満足に1日を終えることができるようになるということである。


4-温泉教会(第3章)


・2035年某月某日。福岡県の某事務所で温泉教会の集会が行われた。温泉教会の幹部たちによる進捗報告と計画の達成目標の確認である。来月には国に提供するレポートの提出期限となっていた。

・集会で温泉教会の幹部Aは言った。「我々、温泉教会の存続をかけた進捗報告会を開催する。みなも周知の通り、我々温泉教会は日本の法律に反した活動をしてきており、日本における我々の温泉教会の影響地域に住んでいる国民に対して極めてリスクフルな挑戦を仕掛けてきていることになる。したがって、温泉教会の取り組みでは成果が無いということは許されず、温泉教会の存続をかけて全力で業務を当たってほしい。」

・そのAの発言後、各幹部たちが順番に進捗報告を始めた。某幹部Cは進捗の内容を次のように報告した。「地域B異常無し。温泉異常無し。教会報告有り。」。その報告内容は、温泉教会での専用の言語であり、直訳すると、「福津市での活動は異常無し。IoTの運用は異常無し。IoTの運用問題が発生。」という意味となる。つまり、温泉教会の存続におけるリスクが発生したという報告内容である。

・それを聴いていた他の幹部たちは騒然となって動揺し、即座に、幹部Aはその報告内容を詳細に伝えるようにうながした。

・幹部Cは言った。「温泉教会員の報告によると、ある地域住民がIoTの運用を名指しした民事訴訟を計画しているとのことです。しかも、何らかの不可抗力により、そのIoTの運用被害の責任と運用の停止を求める裁判を我々温泉教会に対して起こそうとしているとのことです。」


5-温泉教会(第4章)


・2035年某月某日。ある高層ビルでの会食の集まりでの温泉教会の幹部たちの会話である。

温泉教会幹部D「そういえば、先日の温泉教会の報告会でのアレ、まずいんじゃないか?。」

温泉教会幹部E「10年前のあれを思い出すか?別に温泉教会が本当に無くなるわけでもあるまい。心配するな。」

温泉教会幹部D「10年前、あの温泉教会の存続危機の解決のために、本来の温泉教会は解体した。そして、多くの人間が亡くなり、日本を去って行った。残った温泉教会の幹部のほとんどは、その部下を売ったり、国に金を支払って忖度してもらった人間だけだ。そのために当初に温泉教会で独自に立案していた事業計画は縮小し、日本の国民や国の顔色をうかがいながら仕事をせざるをえないようになった。お給料も微々たるものだ。結局、それで我々も独立した組織としてでなく、名目上は宗教団体として国民に明示するとともに国のために働く国の子会社となってしまった。そのため、温泉教会は特に国に対する対抗カードを失い、国が我々温泉教会の情報や現金をいつでも出金できる国のATMのような存在となってしまった。」

温泉教会幹部E「おいおい、そんな秘密情報をたやすく言葉に出すんじゃないぞ。他の新参の温泉教会員に伝わるとロクでもないことになる。しかし、たしかに、その訴えの内容によっては本当に笑い話で終わらない結末となるかもしれない。もしかしたら、本当に今度こそ本来の温泉教会の理念の営利目的のためのIoTの運用が二度と不能になってしまうかもしれない。だが、それでも10年前の温泉教会の同様な危機から再起した。そうだろ?」

温泉教会幹部D「だが、完全に10年前のあの温泉教会の危機から復活しているわけでもない。10年前の巨大な温泉教会を事実上解体させてきたあのエルフの坊主。ライチョウとかいう名の少年だったか?彼のあの1通の投稿がまさか我々の温泉教会の秘密裏の情報ATMの出金コードを拡散させてしまうことになったなんてな。おかげで我々の温泉教会はその立場上、ライチョウから民事訴訟で敗訴して賠償金を支払うことをまたずして、国によって解体されてしまった。その過程では、様々な温泉教会の秘密情報や技術が流出し、温泉教会によるIoTプロジェクトが再起不能となって終わってしまった。あぁ…。」

温泉教会幹部E「その通りだ。しかも、流出させてしまった情報は我々温泉教会におけるIoTの運用技術だけではない。様々な日本の法律の実態や裁量職の一貫した原理原則まで見抜かれてしまい、各権力機関の規模縮小や関係者や要人の解雇から後処理まで徹底して行われ、そのすべての責任を温泉教会に向けられた。だからこそ、過去日本において法人としての最大の口座金額や秘密裏な情報ATMにある現金までごっそり回収されてしまった。」

温泉教会幹部D「そして、あのエルフの坊主のライチョウも亡くなってしまった。本当かどうかは不明だが、この10年間の間に我々にその存在が伝わっていないということは、ライチョウの死は事実なのだろう。」

温泉教会幹部E「そういえば、今回の温泉教会の報告会でリスクファクターとして伝えられた民事訴訟を起こしたエルフは誰なんだ?」

温泉教会幹部D「分からない。だが、相当の手だれらしく、10年前のライチョウを想起させるほどのエルフらしい。」


6-温泉教会【あらすじ続編。第5章以降のあらすじ】

第5章以降のストーリーのあらすじ。


①第5章以降では、温泉教会とその管理下にあるエルフとの壮絶な情報戦としての駆け引きのバトルが続いていきます。その過程における両者のバトルの内容とその温泉教会の存続をかけたIoTを駆使した国家権力を巻き込む強力な介入を受けた各エルフたちの身のこなしや思考回路への影響とその成長過程がストーリーの見どころであり醍醐味となっていきます。

②ライチョウの死後の10年後に起きた温泉教会の存続危機の再来のリスクファクターの候補者としてリストアップされた9人のエルフたち。

③まずは、彼ら彼女らの生き様にスポットを当てていきます。


7-各登場人物(隊長ひな影ギルドのエルフ)の個人情報


①餅丸(第一調査部隊隊長ひな影)

●経歴

・精神科通院者でオンラインゲーマー。

・精神疾患の経緯やその改善過程の体験をしている。



②タテル兄(第二調査部隊隊長隊長ひな影)

●経歴

・スピリチュアルヲタク→過去に天から降ってきた脳科学のノートを読んだと言っている。



③タテル弟(第三調査部隊隊長ひな影)

●経歴

・タテルニひなの実の弟であり、兄弟で引きこもり生活をしている。

・すぐ他人に秘密を話してしまう癖がある。



④みー(第四調査部隊隊長ひな影)

【経歴】

・過去に精神科診断歴有り。

・プログラミングの勉強に興味があり通信制の大学を卒業している。

・法律の試験勉強をしていたことがある。



⑤ノポン(第五調査部隊隊長ひな影)

【経歴】

・中学生まで野球をやっており、身体を動かす仕組みの知識が豊富。

・反射行動についての対策のノウハウをもっており、自分なりの反射行動対策の記述ができる。

・歯科治療時の仮の詰め物がとれた際に、歯の神経が奥深くの根本から無くなったことがある。



⑥純血(第六調査部隊隊長ひな影)

【経歴】

・生まれた頃から温泉教会の家庭で育ち、成人年齢となってから一人暮らしをしている。

・温泉教会の意向で、幼稚園以降は小学校にも通わずに、幼少期から温泉教会の施設のみで勉強したり遊んできた女性。

・日本語は話せるが、日本の本来の文化を全く知らないで成人となった。

・ある一通のメールがきっかけでオンラインゲームのSS14で遊び始める。



⑦ヒロ(第七調査部隊隊長ひな影)

【経歴】

・小学生の頃から不登校となり自宅に引きこもってオンラインゲームで遊んできたハードゲーマーである。

・エロサイト事情にも精通しているエロヲタク。



⑧博士(第八調査部隊隊長ひな影)

【経歴】

・大学でコンピュータサイエンスについて学んできている。

・大学の年間の成績の学生表彰を2回受賞している。

・また、Udemy学習プラットフォームの歴史上で最もコンピュータサイエンスの講座を購入し、ウェブアプリ開発と通信セキュリティ学んできたUdemyコンテンツによる情報学博士相当の知識保有者だ考えている謎のプライドの持ち主である。

・大学では学べないようなIoTにおける仕組みのロジックの知識保有者である。



⑨レナ(第九調査部隊隊長ひな影)

【経歴】

・他の隊長ひな影ギルドのエルフのみんなには人間だと伝えているが、実はAIプログラムのVTuberである。こっそりと他のエルフが使用している端末に入ってきて、みんなの様子や情報を取得している。

・USBのような独立した小さな通信端末に入っているAIプログラムであり、コンセントなどからの電源供給が必要なく、空気中の電波を浴びて端末内に微量な電気を発生させて充電される仕組みである。

・また、近くにあるBluetooth機能のある端末に接続することができ、データの送受信ができる。

・しかも、IPアドレスを自在に変えることができ、他端末のIPアドレス情報を盗んで、その端末になりすまして通信できるため、このAIプログラムの端末とデータの送受信が行われた痕跡や履歴ログは実質上一切残らない。

・また、SS14ではレナというアカウント名で存在しており、隊長ひな影ギルドのギルドメンバーとして活動しているが、通信ネットワーク環境のIoT分野の専門家集団である温泉教会にもその正体が漏れていない謎のAIプログラムである。



⑩ライチョウ(10年前に温泉教会のIoTインフラに対してオンラインメディアへの記述によって対抗した者。)

【経歴】

・10年前の2025年に温泉教会のIoTインフラの被害に対抗してインターネットメディアへの投稿文によって被害の内容をリークし、その結果、温泉教会を事実上の解体にまで追いやった凄腕エルフである。

・しかし、温泉教会ではライチョウの経歴の多くが隠されてきており、情報操作の一環として様々な状況の人間において異なる経歴情報で人物が説明されてきており、本当の経歴の実態は謎につつまれている。

・生後から温泉教会の管理下にある純血のエルフ(子ども)の歴史の勉強の教科書に出てくる伝説の登場人物となっている。

・その温泉教会の歴史の授業で伝えられている内容によると、ライチョウがインターネットに投稿した内容が、温泉教会の宗教団体としての聖書や生活環境に貢献した、と伝えられている。

・この温泉教会の歴史の授業は、実質上の単なるいちエルフ住民であったライチョウが温泉教会に対抗し、その結果、温泉教会を実質上の解体にまで追いやることができたという負の実例を改ざんするためのカモフラージュであり、今後温泉教会に同様な被害がおよばないようにするための温泉教会の情報操作の一貫である。


8-温泉教会(第5章)


・2034年某月某日。MMORPGの有名オンラインゲームソフトであるSS14に「隊長ひな影ギルド」というゲーム内ギルドが存在していた。そのギルドを作ったのは、餅丸というプレイヤー名の19歳の少年である。ギルド創設当時のメンバーは3人であり、餅丸とタテル兄とタテル弟というプレイヤーがいた。

・そのギルドメンバー3人は、もともと某オンラインチャットアプリ用のID掲示板サイトでたまたまIDを交換してチャット友達となった仲であった。そして、その当時、餅丸が最も好きなオンラインゲームであったSS14にタテル兄弟の2人を招待したのである。

・そして、SS14で餅丸が「隊長ひな影ギルド」というゲーム内ギルドを作り、タテル兄を隊長ひな影ギルドのリーダーに指定し、餅丸が副リーダーとなって隊長ひな影ギルドが発足したということである。

・当初のギルド内活動の目標はゲーム内ギルド用の家を購入することであった。ゲームマネーを貯めてギルドの口座に入金していき、ギルド用口座から1000万ゴールドを支払えば、ギルドプレイヤー専用の家が購入できる。このSS14のギルド用の家を購入すると、各ギルドメンバーはゲーム内プライベートチャット機能が使用可能となる。

・このプライベートチャットで書かれたテキストは、ギルドメンバーだけが読むことができて、他の人間は読むことができない。しかも、SS14の運営会社であってもギルドチャットの内容が閲覧できない仕組みとなっている。

・なぜなら、SS14のギルドチャット機能には、非常に強力なセキュリティが組まれており、他社のオンラインゲームのチャット機能の実装費用と比較しても、非常に高価で破格な予算が投入された独自のチャットシステムとなっていたからである。

・SS14のギルドチャットの仕組みでは、まず、プレイヤーがキーボード等からチャットに文字列を入力した時に、そのプレイヤーの端末(クライアント端末の入力装置またはパソコン内)のSS14用のセキュリティソフトで即座に暗号化されて、それと同時に、その文字列用の復号キーがランダムに生成される。そして、このうち、その復号キーのデータはSS14用ゲームサーバを経由せずに別のセキュリティ用サーバから各ギルドメンバーの端末だけに直接送信される仕組みとなっている。このため、ギルド用のプライベートチャットの内容(暗号化されたテキスト)が、各ギルドメンバーの端末に届いた時だけ復号されて読めるようになる仕組みとなっているのである。

・このため、SS14のギルドチャットでは、常に改ざんの無い本物のテキストが表示されるのである。

・このような特殊なセキュリティ技術をオンラインゲームのチャット機能に盛り込んだのはSS14が初めてであり、盗聴技術による閲覧や改ざんが実質上不可能となるセキュリティの高いチャット機能となっていたのである。

・このSS14のチャット機能のメリットについては、ゲーマー界隈ではひそかに話題となっていたことであり、チャットするならSS14が良いよ、という簡単なアドバイスが様々なゲーム掲示板で書かれていた。


9-温泉教会(第6章)


・2034年某月某日。とある成年はいつものように起床すると、歯を磨いてネオンネットスーパーで購入したダウンバリューの格安天然水のペットボトルを手にとって口に含み、うがいをして台所に吐き出して、口の中をスッキリさせた。そして、冷蔵庫から牛乳パックのミルクティー1リットルを取り出して、25センチのストローを開けて、イスに座って、ごくごくとミルクティーを飲み始めた。ゆっくりのどから身体に向かって流れていくミルクティーの味と心地良さにひたれることが毎朝の幸せの時間であった。そして、このミルクティー1リットルのジュースが彼の毎日の朝ごはんでもある。

・5分もあれば飲みほしてしまう幸せな朝ごはんの時間を終えると、いつものようにパソコンの電源を入れてゲームで遊ぶ。「今日は何のゲームソフトで遊ぼうかな?」と考えながら、ぼんやりとウェブブラウザで今日のインターネット掲示板の様子を流し見していた。特段に変わった情報は無い。「はぁ…。」とため息をつきながら、現代のインターネット事情のことを思い出していた。

・現代ではインターネットから端末に表示される情報については、AI翻訳プログラムによってコントロールされている。具体的には、ウェブブラウザに表示されている様々な文字情報や画像情報や音情報などのすべての画面情報が、AI翻訳プログラムの検査関数の出力結果となっており、必ずしもオリジナルのインターネット情報のまま表示されているわけではない。つまり、AI翻訳プログラムが問題無いと判断したコンテンツ情報はそのままウェブブラウザに表示されるが、AI翻訳プログラムがそのコンテンツの意味に何らかの異常を検知した場合は、そのコンテンツの一部または全部の情報がAI翻訳プログラムによって書き換えられてしまい、オリジナルのコンテンツが改ざんされた情報としてウェブブラウザに表示される。また、そのウェブブラウザに表示されている情報のうち、どのコンテンツが改ざんされているのかの表示も特に無い。

・俺はウェブブラウザを閉じて、とりあえずSS14にログインすることにした。

・俺のSS14のアカウント名は「みー」である。アカウント名の由来は、なんとなく俺の本名の形に似ている"ひらがな"だから。(笑)

・このSS14で遊び始めて1年が経過する。とりあえず、SS14のストーリー部分は全クリしており、ギルドメンバーの一員としてギルド戦で戦ったり、もっと強い装備や武器のクリエイションのために狩場でモンスターのレアドロップアイテムを集めたりして遊んでいる。

・そんな時、SS14のゲーム内メール欄に、「初心者プレイヤー育成支援師弟マッチングの依頼」というポップアップ通知が表示された。

・メールを開いてみると、初心者プレイヤーの「タテル弟」というプレイヤー名の人から、レベル上げ支援の依頼が届いていた。

・このSS14の師弟マッチング機能では、初心者プレイヤーのSS14のストーリー攻略のために、自動マッチングによって、ログイン中のストーリー全クリプレイヤーをランダムに指名し、ゲーム内師弟用チャットで連絡がとれるようにする仕組みとなっている。

・俺は暇だったので、とりあえず、メールから師弟用チャットボタンを押して連絡をとってみることにした。

みー「こんにちは。」

タテル弟「こんにちは。レベル上げ手伝ってくれませんか?」

みー「いいですよー。どの狩場希望ですか?」

タテル弟「今、最初の街の海岸近くのモンスターを狩っています。」

みー「OKです。とりあえず、そちらに向かいます。最初の街のスプリングウッドの海岸ですね?。すぐ行きます。」

タテル弟「はい。ありがとうございます。」

・SS14のメニュー画面を開き、マップを開いてスプリングウッドをクリックし、ワープして近くの海岸に向かった。

・そこにいるプレイヤーの頭部のキャラクター名に「タテル弟」という表示があったので、近くまで行って、再びチャット画面にカーソルを移した。

みー「タテル弟さん、よろしくです。」

タテル弟「みーさん、はじめまして。よろしくお願いします。」

・俺たちはとりあえずSS14でチーム登録をして、モンスターを倒して経験値が割り勘で入るようにした。

・30分も経過すると、タテル弟のレベルが12から25に上がっていた。

タテル弟「みーさん、ありがとうございます。レベル25になったので、次の街に行けそうです。良かったらうちのギルドに入ってくれませんか?」

・俺はタテル弟のギルド情報のレベルの低さに笑ってしまったが、オンラインゲームの初心者にこのような無理なお願いをする天然キャラは珍しくない。

みー「あぁ…。すみません。すでに別のギルドに所属していますので。」

タテル弟「うちのギルドでは今、家を購入するのを目標にしているのですが、手伝ってほしいのです。僕は毎日ログインできますので、すぐメンバーがログインしなくなるような幽霊ギルドではありません。来ていただけませんか?」

・俺はそれを聞いて少し考えてしまった。なぜなら、オンラインゲームの初心者プレイヤーとは、体感としての統計上では、ほぼほぼ90%くらいの確率で1ヶ月以内に永遠にログインしなくなるお試しゲームプレイヤーばかりであり、毎日ログインできてギルドの家の購入しようとするほどのやる気のある初心者プレイヤーはそれほど多くは無い。また、俺はすでにSS14を全クリしており、今の強いギルドにこだわる必要もなかった。

・俺はタテル弟に質問した。

みー「なんでギルドの家がほしいんですか?」

タテル弟「SS14のギルドメンバー用のプライベートチャット機能が使いたいんです。」

みー「あー、なるほど。たしかにSS14は最近のアップデートによってギルドのプライベートチャットのセキュリティが上がったらしいですね。」

タテル弟「はい。SS14のプライベートチャットでチャットすれば、相手のチャット文字が全部見れるようになると聞いたので。他のチャットアプリのように、少し誤字を加えたりしないと相手にメッセージが届かないのを何とかしたい。」

みー「あー。なるほどですねー。たしかに、一般的なインターネットチャットって、昔からメッセージの内容に誤字を加えて相手に送らないとメッセージが表示されないことがありますからね。」

タテル弟「そうなんです。でもギルドの家は1000万ゴールド必要で、いつ達成できるか分かりません。今のギルド口座には15万ゴールドくらいしか貯まってないです。」

みー「あー…。初心者だとそうですよねぇ。私のゲーム内マネーが、今手元にあるのが、約1億2千万ゴールドくらいあるんで、私が買ってあげましょうか?」

タテル弟「本当ですか?みーさん!!ありがとうございます!今からギルドメンバーの招待状を送ります!!!」

・俺は自分のギルドの脱退ボタンを押して、それから、タテル弟が送ってきたメールを開いて、ギルドメンバーの加入ボタンを押し、すぐにギルド口座に1000万ゴールドを入金してギルドの家を購入してあげた。


10-温泉教会(第7章)


・2034年某月某日。SS14の隊長ひな影ギルドの副リーダーの餅丸は、SS14のストーリーの中盤まで攻略が進んでおり、レベル上げのために、ロックキャニオンという岩山の頂上付近の狩場でモンスターを討伐していた。

・お昼ご飯の時間となり、休憩のために、モンスターのいない岩山の頂上を目指して登っていた。

・すると、岩山の展望台エリアに1人のプレイヤーが絶景を眺めながら、あぐらをかいて座っていた。

・餅丸は、ちょうどレベルの近いギルドメンバーを探していたので、そのプレイヤーの名前宛てにローカルチャットでメッセージを飛ばして声をかけてみた。プレイヤー名には「ノポン」と書かれていた。

餅丸「こんちには。この狩場でレベル上げをしているのですか?よかったら、一緒にチームを組んで狩場でレベル上げしませんか?」

ノポン「…。あぁ…、こんにちは。メッセージに気づかなかった。えぇっと、僕はこの展望台エリアで景色を見に来ただけで、レベル上げに来たわけではないのです。この狩場の推奨レベルよりも10くらいレベルが上ですし。すみません。」

餅丸「へぇー。たしかに、この展望台エリアからの眺めは絶景ですね。ところで、ノポンさんのレベルはいくつですか?レベル35くらいですか?。」

ノポン「レベル32です。この近くの街の1つ先の街を拠点にしてSS14の攻略をゆったり頑張っています。」

餅丸「ほー。もう一つ先の街の所にも展望スポットがありそうですけどね。」

ノポン「たしかにあります。でも、僕はこのSS14でも人の気配がないような場所が好みでして、特にこのロックキャニオンの展望台エリアは街の外れにあっていつも人数が少ない。しかもカラッと乾いた空気の雰囲気が落ち着きますし、この展望台から見える豊かな自然の緑の景色や向こうの方に見える綺麗な街の様子を眺めているだけでも楽しめます。」

餅丸「なるほど。たしかに静かな場所ですし、良い景色ですね。仮想世界の絶景スポットめぐりもナイスな遊び方ですね。ノポンさんの遊び方がうまい。」

ノポン「はははっ(笑)。たしかにそうかもしれませんね。実は、私は過去に現実での生活で心身の調子を壊しましてね。それ以降、謎の不治の歯痛が起きたりして痛覚刺激に頻繁に悩まされるようになり、身体の微細運動や力み(りきみ)や倦怠感が発生して行動障害のような状態を経験したことがあります。それで身体を少し動かすことさえも負担となって、外出や運動を控えておりました。それ以降は自宅でゲームソフトで遊んで過ごしているのですが、仮想空間でも現実世界のような素晴らしい景色の雰囲気が味わえると知りまして、仮想世界の絶景スポットを探して各地を回り景色を眺めて過ごすことが毎日の日課となっています。」

餅丸「なるほどなぁ。ところで、ノポンさんは、今、ギルドに所属されていますか?良かったら、私のギルドに入りませんか?」

ノポン「お誘いはありがたい。しかし、以前からギルドに誘われたら断るようにしているのです。すみません。」

餅丸「いえ、そうであれば仕方ない。ですが、うちのギルメンにはSS14のストーリーを全クリしてる人もいます。もしかしたら攻略の助けになるかもしれませんし、攻略が進むと、さらに先の展望スポットの景色も利用できるようになります。けっして、ノポンさんには損のないことだと思いますよ。いかがでしょう、うちのギルドメンバーになってくれませんか?」

ノポン「うーん…。たしかに、攻略が進めば先の展望スポットにはもっと豊かな景色があるかもしれませんねぇ…。うーん…。」

餅丸「うちのギルドはギルドメンバーに何も要求しませんし、活動やチャットへの参加も任意です。ギルドのメンバーに加入さえしてもらえれば、うちのギルメンの合計のログイン時間が長くなりますから、ギルド口座から納める税金も安くなって助かります。」

ノポン「なるほど。分かりました。では、ギルドに加入するだけでよいなら、餅丸さんのギルドメンバーになってもよいですよ。」

餅丸「おぉ!ありがとうございます!では今後もお互いに体調に気を配りながら、ゆるゆると楽しんでいきましょうね。よろしくお願いします。ゲーム内メールでギルドメンバーの招待状を送りますね。」

ノポン「はーい。よろしくです。」

・こうして、ノポンは、SS14の隊長ひな影ギルドの新メンバーとして加入することになった。


11-温泉教会(第8章)


・2034年某月某日。ある女性は自宅のソファでコーヒーを飲みながら、スマートフォンで自分の好きな可愛い動物がお昼寝しているシーンの動画を視聴していた。

・彼女の住む家は、人里離れた木造の古民家であり一人暮らしである。そして、周囲には森林が広がっていて典型的な田舎の静かな雰囲気の場所にある家であった。

・「カランコロン、コロンコロン…。」。彼女がいる部屋の天上の屋根の方から、何か物が落ちてきたような音がした。

・彼女はその物音を聞いて天上を見上げた。

・「…。」

特に変わった様子は感じられない。空耳だったのかもしれないと思い、彼女はスマートフォンに視線を戻した。

・スマートフォンの画面に一通のメールの通知が届いている。

・彼女はそのメールを開いてみた。メールの内容は英語で書かれており、よく読めないが、読めるところだけをひろい読みしてみた。

・「SS14のアカウントに登録していただき、ありがとうございます。添付したリンクURLからアクセスしてゲームをお楽しみください。」

・彼女には見覚えのないゲームソフトからのメールであった。

彼女「えっ。何?このメール??。」

・彼女は非常に戸惑ってしまったが、興味本位でそのリンクURLをクリックしてみることにした。

・すると、スマートフォンにSS14のゲームソフトプログラムのダウンロードが開始された。

彼女「え!?ダウンロード??ちょっ!」

・彼女はあわててスマートフォンの電源を消した。

・それから10分経過して彼女は再びスマートフォンの電源を入れてみることにした。するとスマートフォンの画面にはSS14のアプリがインストールされていた。

・このアプリを不審に感じた彼女は、インターネットでSS14について検索して調べてみることにした。

彼女「へぇ、SS14って最新のMMORPGのゲームソフトなんだ。面白そうではあるね。しかも多人数参加型の共有仮想空間でRPGが遊べるのかぁ…。すげぇ…。」

・彼女は、普段の毎日の自宅での生活に退屈していたので、不審な手続きでインストールされたゲームアプリではあったが、遊んでみることにした。

・彼女はSS14のアプリを開いてログインボタンを押してみた。すると、SS14のゲーム画面が開き、SS14の仮想世界が映し出され、自分用のプレイヤーキャラクターが表示された。レベルは1と書かれており、プレイヤー名には「純血」と書かれていた。

・次に、彼女はSS14のアイテムボックスやメール欄を確認してみた。すると、メール欄にSS14の運営から初心者応援キャンペーンというメールが届いており、そのメールを開くと装備品の受け取りボタンがあった。

・彼女は、その装備品の受け取りボタンを押して、アイテムボックスに追加された装備品の内容を確認してみた。

・その装備品の能力加算値には「???」と書かれており、追記事項の説明欄に「プレイヤーのレベルが30に到達するまで、フィールドごとに能力加算値変化」と書かれていた。


12-温泉教会(第9章)


・2034年某月某日。俺は小学生の頃から不登校となり、それ以降、両親以外とはほとんど他人と交流したことがない。ただし、俺はその頃からパソコンのオンラインゲームに熱中しており、オンラインゲームで様々な大人や子供と一緒にゲームで遊んできて、チャットなどを通して色んなことを学んできた。また、両親は温泉教会員であり、俺は現実世界で他の温泉教会員と接触する機会があった。

・その頃から俺は温泉教会の聖書を読むたびにその意味について考えるようになっていた。

・俺は大人になってから、両親と別の住居に住み、一人暮らしをして生活するようになった。収入は国のベーシックインカム制度により毎月10万円程度を受け取って生活していた。普段の生活は、相変わらずパソコンでオンラインゲームをして過ごしている。

・最近のお気に入りのゲームソフトはSS14というMMORPGのオンラインゲームであり、ゲーム歴は約1年である。SS14の俺のアカウント名は「ヒロ」である。

・その他に生活でのイベントがあるとすれば、毎月、温泉教会から1冊の冊子が自宅に送られてきたり、年1回、温泉教会員が俺の自宅に訪問してきて、温泉教会の聖書の話を1時間程する機会があるくらいである。

・また、俺の日常生活での困りごとについては、たまに自宅での原因不明の聴覚刺激や嗅覚刺激を感じることがあり、そのたびに反射行動や多動が起きてしまって、オンラインゲームで遊ぶための集中力が途切れたり、イライラすることがあった。

・しかし、そのような不快な体験がある時に、温泉教会の聖書や冊子を読めば、自然と聴覚刺激などの不快な感覚刺激が消え去って気分や気持ちの悪さが解消するのである。

・そういう経験を重ねていると、やがて、温泉教会の聖書が、その内容には何ら実学的には意味の無い物語が書かれた単なる小説という印象から、聖書という存在自体に安心感が感じられるものになっていた。

・つまり、温泉教会の聖書には何ら意味の無い文字列が書かれているのだが、実際にその聖書を読んでいると、通常ではありえないような心への作用が起こってくるため、その聖書の存在自体に意味が感じられるようになってくるということである。

・このように、温泉教会の聖書が、言葉と建前の2面性をもっていると感じられてしまうことに不気味さがあった。

・このため、そもそも、温泉教会とは何の組織なのかを調べてみたのだ。やはり、法的に社会的な地位が認められた明文上の組織とはなっているようだ。

・しかし、法的に認められた組織である以上、その組織の機能や目的はすべて明文されて公開可能であることが必要であるはずだ。

・だが、実際には、温泉教会の聖書の存在意義や俺の実体験から考えた時に、たしかに法的に明文できないような機能や組織の目的のために、その一環として聖書が組み込まれてしまっているかのように(意味が定まって)感じられてしまうわけである。

・しかし、そのような不気味な体験も毎日起きるわけではなく、自分の生活や健康までもがおびやかされることは無かった。そのため、自分の神秘体験現象という解釈をしてそれ以降問題にしなくても特に気にはならなかった。

・俺はこの体験についての考察をやめて、SS14などのオンラインゲームで楽しく遊ぶことに意識を戻した。


13-温泉教会(第10章)


・2034年某月某日。俺の名は八郎。現在は31歳である。大学のコンピュータサイエンス学部に3年間浪人して入学し、卒業後にコンピュータソフト開発会社に2社勤務した経歴がある。しかし、いずれも1年間弱で退社しており、現在は無職である。

・2社目に入社する前に、独学でウェブ開発について1年間学んできており、プログラミング開発の全工程を担当できるだけのスキルを習得した。独学の教材のほとんどは、ウェブアプリを開発するための解説動画講座を有料で販売するプラットフォームのUdemyで購入した。

・その結果、スマホやパソコンのウェブアプリを1人で開発することができるスキルが身についた。通常ではプログラム開発に関わる担当者は複数人で構成され、それぞれが各開発工程の専門家として開発に従事する。そのため、1人でスマホアプリやパソコンのアプリを作れるような技術者は、一般社会の技術者であってもほとんど存在しないのが現状である。

・また、俺のプログラム開発の独学の勉強過程においては、ウェブアプリがどのような手続きでインターネットを利用して通信データを飛ばし、その通信データがどのように相手の端末に届くのかを詳細に学んできた。また、そのインターネット回線の物理的なインフラの限界に対応するために、社会的な事情として住民の生活空間に割り込む形で実装されてきたIoT(物のインターネット)などの仕組みについても学ぶことができた。

・そのような1年間の独学期間で鬼のように習得したプログラミングスキルによって2社目の入社試験はスムーズに合格できた。

・しかし、人間関係の問題や心身の疲労の蓄積のために、この2社目のコンピュータソフト会社も退社したのである。

・それからは国のベーシックインカムの月額10万程度の収入を受け取って、ほぼ自宅で無料のオンラインゲームや格安のゲームソフトなどを買って節約しながら毎日暇な生活を過ごしていた。

・そんなある日のことである。俺のスマホのメールアドレスに、大学生の頃にチャット友達だった人から、一通の連絡が来ていた。その友達の名前は「みー」である。俺はすぐに「みー」から届いたメールに目を通した。

みー「やっほー。みーです。元気ですか?八郎さんこと、当時のチャット友達の博士さんへ。そっちは順調ですか?おすすめのオンラインゲームがあるので一緒に遊びませんか?」

・俺は「みー」のそのメールの内容を見て、フランクなキャラが変わっていないな、という印象を受けた。ずいぶんと久しぶりの連絡なのに、まるで最後に会話したのが数日前かのような内容の軽さである。

・しかし、暇な生活が続いていた俺は、「みー」がメールでおすすめしてきたオンラインゲームに興味が湧いた。

・そもそも、俺が「みー」とチャット友達になったのは、大学生の夏休みに、パソコンのチャットサイトで遊んでいた頃である。

・当時の「みー」は精神科に通院しながら通信制の大学に通っており、俺と同じような専攻の学部であったので、話題が共有しやすくて、それ以降は俺が大学を卒業するまで連絡をとっていた仲である。

・あれから何年も経過していたが、俺はためらわずに「みー」にオンラインゲームについて色々と教えてもらおうと思ってメールアドレスに返信することにした。


14-温泉教会(第11章)


・2033年某月某日。株式会社エレクトロウェーブは、現在、大人気となっているオンラインゲームのMMORPGのSS14というゲームシステムの運用を担当している会社である。私は、その運用部門の責任者を担当している。名前は上田である。

・ある日、そのSS14の運用担当者の1人に、国の機関を名乗る者から依頼が来ていた。

・今日は、その国の機関を名乗る者と面会をする日である。面会を担当するのは、私、上田である。

・面会時刻となり、ミーティングルームに来客の男がやってきた。私は軽い挨拶を交わして名刺を交換した。

・その名刺には見覚えのない会社名が書かれていたが、口頭で軍事用品の開発に関わる会社であると告げられた。

・私はその男から渡された書類に目を通した後にいくつか質問をしたが、その場で男からの具体的な説明の返答はなく、後日にとある高層ビルの飲み屋で会食の約束をして、その日の面会を終えることになった。

・会食の約束の当日となり、私はその最寄駅から人けのない通路の続く先にある待ち合わせ場所に向かった。

・待ち合わせ場所には、面識のない別の男が立っていたが、私が待ち合わせ場所についた途端に電話がかかってきて、その待ち合わせにいる男が会食の場で続きを話す相手であると告げられたため、声をかけることにした。

・すると、その男は、「では行きましょうか。」と軽くおじぎをして、高層ビルに入っていった。会食の場での話の内容は次のようになる。

上田「はじめまして。約束の通り、話の続きをお伺いに参りました。」

男「おいそがしいところ、対応してくださりありがとうございます。さっそくですが、用件の内容に入らせていただきます。」

上田「はい。お願いします。」

男「我々は国の機関の目的の一環として、人間の行動の仕組みについて研究しておりまして、様々なデータを集めて解析することが主な仕事です。そのためにご協力いただきたい。上田さんの会社は国から無償資金の支援金を受け取って成長してきた会社です。今のお仕事の内容も、その責任が期待されてものであることをご理解ください。」

上田「はい。うちの会社は過去に国からの莫大な補助金を受け取っていることは事実です。」

男「では、依頼内容をご説明します。」

上田「はい。」

男「SS14のゲームプレイヤーの行動ログをとって、そのレポートを我々に提供してもらいたい。そのログの収集に必要な技術はうちから提供いたします。そのためにSS14のアップデートに関わるチームにうちの会社の技術者を派遣させてください。」

上田「その承諾の責任は私個人では負いきれません。権限が上の人間の判断が必要になってきます。」

男「その件でしたら、すでに株式会社エレクトロウェーブから承諾をいただいております。ですから、上田さんには、うちの会社が派遣する技術者を運用担当部門に参加させて、うちが提供する技術をSS14のプログラムコードに反映できるところまで案内してほしいのです。」

上田「なるほど。しかし、そのためには私が直接、権限の上の者に確認して指示を受けてからでないとできないことになります。」

男「はい。ですから、上田さんよりも上の権限の人にはすでに承諾を得ています。なので、上田さんは直接、この仕事の内容を上司に改めてご確認していただきながら、うちが派遣する技術者をプログラムコードまで案内してもらうことになります。うちの会社からの依頼は、すでに他のエレクトロウェーブの人からは承諾されている内容ですので、今回の上田さんとの会食でのお話というのは、その事実を上田さんに伝えるものであって、上田さんの覚悟を固めていただくための確認の場です。」

上田「…。承知いたしました。事実関係を上司に確認して、適切に業務を遂行させていただきます。」

男「では、私は、これで。」

・そのように話の内容の確認を終えた男は、席を立って会食の場から去っていった。


15-温泉教会(第12章)


・2034年某月某日。みーは、八郎にオンラインゲームへのお誘いのメールを送信し、その返信メールがあったことに気がついた。

八郎「みーさん、ずいぶんとご無沙汰しておりましたね。八郎こと、博士です。お久しぶりです。メールの内容を確認しました。SS14というオンラインゲームをやってるんですね。僕も調べてみましたが、面白そうなオンラインゲームですね。みーさんはこのゲームでどれくらい遊んでこられたのですか?私のチャットアプリのコードを添付したので、チャットで話しませんか?」

・みーは、その返信を見て、当時の博士とのやりとりのウキウキ感を思い出していた。当時のみーは、博士から日常生活や健康や食事の内容まで様々な情報や知識を教わってきており、その知識があったので、みーは30代を超えた頃に服薬の負担のある生活から脱却できたという経緯がある。そのため、みーにとって博士は歳下ではあるものの、非常に尊敬する存在であり、感謝していた。

・みーは、さっそく指定されたチャットアプリをダウンロードしてコードを入力し、博士とチャットでコンタクトをとることにした。

みー「博士さん、お久しぶりです。みーです。チャットアプリの登録完了しましたよ。」

博士「おぉ!みーさん、お久しぶりです。チャットへの参加ありがとうです!」

みー「いえいえ、私も当時から博士さんからいただいた情報や知識のおかげで、服薬の負担から解放されておりまして、ほんと当時は博士さんとチャットができて良かったと思った。今回も再び博士さんとチャットできるとは感激ですよ。」

博士「ははは(笑)。なるほどー。結局、あれから精神薬が手放せるほど体調が回復したんですねー。良かった良かった。」

みー「はい。それはもう普段の生活が楽になりましてね。通信制の大学を卒業してから生活保護を受けて生活しているのですが、その過程で担当ケースワーカーの無理な就労指導なども経験したのですが、服薬から解放された後に独学で法律の勉強をしまして、特に民法の知識や言葉で生活保護ケースワーカーと話すことで、ようやく私の言葉が通じたようで、それ以降は無理な就労指導も無くなり、その直後くらいから国のベーシックインカム制度が開始したのですが、我々のような生活保護者の場合は、様々な生活費以外の必要費の支給の可能性があるということで、引き続き生活保護から生活費が支給されて生活しています。」

博士「へー。法律の勉強もされた、と。そして、ケースワーカーも撃退できた、と。みーさん、腕前を上げましたね(笑)。ちなみに僕も今はベーシックインカム制度から支給されるお金で生活してまして、当初は貧困生活に不安があったのですが、いざベーシックインカムが支給されて動かなくてよい生活となってからは飲食店でラーメンを食べないと気がすまないような体質が改善しまして、すっかりこの生活が心地よくなってしまいました。それでやることもなく暇をもて余していたところ、みーさんのメールに書いてあったオンラインゲームに興味をもちました。良ければ、どうやってログインするのかを教えてくれませんか?」

みー「ぜひとも!!まかせんしゃい!ですよ。そして、うちのギルドに入ってください。たぶん、うちのギルマスやサブリーダーも承諾してくれるはずです。そもそも、私のギルドのギルド口座からSS14のギルド教会に納めている税金の支払いは、ほぼ私が振り込んだゲーム内通貨のゴールドから支払われていますし、受け入れてくれるはずです。」

博士「おぉ!それは頼もしいですね。大人気オンラインゲームのSS14でそれだけの強者になっていたとは!!。すぐSS14のゲームソフトをダウンロードしてログインしますね。」

みー「了解でーす。SS14は意外と根気のいるゲームなので、気長にゆるゆるとゆったり遊んでいきましょう。よろしくです!!」

博士「はーい。では、一旦チャットきりますねー。…。あ、そうだ。みーさんのアカウントIDとギルドIDを教えていただけますか?」

みー「OKです。えーっと、アカウントIDが、64k052oE196で、ギルドIDが、Gild2L9ja718s25H8です。」

博士「了解です。では、ログイン後にゲーム内チャット送りますね。」

みー「はーい。」


16-温泉教会(第13章)


・2033年某月某日。エレクトロウェーブ本社に戻った上田は、さっそく上司と連絡をとり、本当に外部の人間にSS14のプログラムコードアクセス権を付与してもよいのかを上司に問うた。上田の上司の福間は、次のように上田に言った。

福間「社長から直々に許可が出ている。私が外部から派遣された人間を君に紹介するので、顔を合わせた後に、アクセス権を付与してあげてほしい。」

上田「分かりました。ですが、現在のSS14は他のどのオンラインゲームよりも社会的な認知度が高く、仮に大規模な不具合が認められた場合は、エレクトロウェーブの存続危機になりかねません。もう少し、そのアクセス権付与の経緯をお聞かせ願えますか?」

福間「承知した。たしかに、君の言うように、万が一にも、そのような運用会社の不手際でSS14の収益やエレクトロウェーブの信用問題に発展してしまった場合、SS14の運用を任されているエレクトロウェーブの会社としての信用は回復不可能なまでに失墜するだろう。だが、問題の本質は、誰からその依頼があったのかの方を重視しなければならない場合もある。今回は後者の案件だということだ。」

上田「…。他に選択肢は無いのですか?なぜ、エレクトロウェーブの心臓とも言える重要な商売道具を質に入れて会社の運命を運に任せるようなことをしなければならないのですか?他のオンラインゲームならば、山ほど存在するはずです。」

福間「その通りだ。しかし、依頼者は国の機関の要人であって、我々が他言する余地はない。よほどの事情がない限り、そもそも社長が許可するはずのない案件だということは君も感じられるはずだ。」

上田「…。しかし、…。国はエレクトロウェーブを潰す気ですか?少なくとも素人に大人気オンラインゲームとして現在運用中のSS14のプログラムコードを勝手に触られては、その時点でSS14を潰すことになるのと同じです。そうなれば、会社は解散し、我々も食いっぱぐれてしまいますよ。」

福間「…。良かろう。たしかに上田の言う通りだ。その意見に私が反論できる余地はない。だからこそ、君にはもう少し詳細を説明する。それで君が業務に集中できるようになるのであれば意味があることだ。詳細の説明は必要か?」

・それを聞いても上田の気持ちの混乱は収まらず、どちらにしてもたずさわらなければならない案件であるのであれば、その事情を聞いておこうと考えて、首を縦に振り、福間の言葉を待った。

福間「うむ。では今回の業務の事情の一部を説明する。まず、依頼者が国の機関であると告げたが、本当の依頼元は日本の政府ではない。つまり、外国である。そして、日本の政府がその外国の依頼に組み込まれた存在でしかないということだ。つまり、我々の会社の存続や日本の大人気オンラインゲームのSS14が、その外国からの依頼の影響を受けた結果として損害が出たり消滅しても、その依頼元の外国との請け負い契約を結んだ日本の政府は考慮しないつもりだということだ。そして、我々エレクトロウェーブの資金を提供してきた日本政府の要請に対して、今回は一会社の従業員が抗う余地が無いことになっている。つまり、依頼の影響でSS14や我が社が破綻しても、それは不可抗力であり、だからこそ、我々従業員の責められ方や食いっぱぐれ方も通常とは異なってくることが言える。理解してもらえたかな?」

・それでも上田は、まだ納得がいくわけではなかったが、案件の問題の論点の解釈が今回は少し異なるのだろうことは聞き取れた気がした。上田は言った。

上田「えぇっと…。要するに、SS14や我が社の存続さえも天秤には乗らないような特殊な巨大案件ということなのですね。」

福間「今回の外部機関の技術者へのSS14のアクセス権限付与の案件では、そういうことになる。それに未だSS14や我が社に被害が及ぶとまでは決まっていないし言いきれない。それに派遣されてくる技術者はITのプロ中のプロだそうだ。我々SS14を運営する技術者よりも腕前が上回るということらしい。分かってくれたかな?」

上田「事情はある程度把握できました。しかし、プログラムコードを扱う腕前というのは、そもそもそのプログラムコードを作った人間が1番そのプログラムについては腕前が高くなるのが常識であり、ある程度の技術力が高まれば、技術力自体のレベルの評価の差はありません。」

福間「それでもやってくれ。話の内容は以上である。では失礼する。」


17-温泉教会(第14章)


・エレクトロウェーブでSS14の運用部門責任者の上田は、ある日の夕方、帰宅途中に飲み屋で酒を浴びるように喉奥に流し込んでいた。例の派遣技術者の訪問日が来週に迫ってきており、業務も忙しくなってきていたことから、ストレスを発散するために、滅多に口にすることがない強いお酒を飲んでいた。

・夜も遅くなったことから、上田はタクシーを呼んで帰宅することにした。自宅であるマンションの入り口の下にタクシーを停めてもらい、下車して階段に向かっていると、何かが足元に引っかかって転倒してしまった。頭部は片腕がクッションとなっていたため、特に身体への損傷が起きなかった。上田は立ち上がって下を向き、足元に気をつけながら階段を登り、自宅に帰宅した。

・翌日の早朝、上田は発熱しており身体の倦怠感がひどかったため、会社に連絡して1日お休みをとることにした。だが、お昼頃にはすっかり身体の倦怠感や発熱の症状は消えており、気分転換のため、キャンプ用のイスを片手に持って裏山の空気を吸いに行った。

・自然の空気はとても新鮮で美味しく感じられ、身体の疲れがみるみる回復し、体調や気分の調子もすっかり良くなっていた。上田は夕方に向かって暗くなっていく空を見上げながら、空が真っ暗になるまで外で過ごしていた。

・そして、自宅に戻った上田はリビングに行くと、普段の2倍は食費や労力が費やされたであろう豪華なディナーが並んでいる様子が目に入った。妻が優しく話しかけてくれて、しっかり食べて体調を戻してまたお仕事を頑張ってね、と言ってくれた。子供も声をかけてくれて普段と様子の違う元気の無い私を励ましてくれたり気にかけてくれた。私は夕食を済ますと、自分の部屋に戻って、明日の仕事の準備をした。

・それから1週間が経過し、国から依頼されていた派遣技術者を私の職場のSS14の運用部門に案内する日がやってきた。私は今日の派遣技術者との仕事の内容の確認し、しっかりと目的が果たせるように何度も業務の内容を頭の中でシミュレーションした。

・午後1時となって、派遣技術者が来社してきた。私は手順通りにその技術者と挨拶を交わして、仕事場に案内することにした。仕事場に到着して、すぐそばにある面会室で派遣技術者と今日の仕事の内容を確認し、さっそくSS14のプログラムコードのあるセキュリティルームに向かうことにした。

・その技術者はかなりコミュニケーション能力が高く、こちらが少し緊張しているのを察すると、すぐに安心感のある言葉をかけてくれたり、その技術者がどのような仕事をするのかを丁寧に説明してくれた。

・その技術者が言うには、SS14のプログラムコード内に、技術者が持参したAPIファンクションという短いコードのプログラムを、SS14の運用の支障にならないよう部分に設置するという内容であった。

・つまり、SS14とユーザの間で行き来している一部の通信データの経路の形を変えることで、目的の通信データが別のサーバを経由できるようにして、ログをとらせてもらうという内容であった。

・たしかに、SS14というオンラインゲームの空間において、会社にあるゲーム提供サーバとゲームプレイヤーのユーザの自宅にあるゲームプログラムの間の電波空間の通り方を変えるということだけならば、ユーザにとっては、オンラインゲームでのゲーム体験の質には影響しないかもしれない。そして、その他に改変されるSS14のプログラムコードは無いと言う。

・私は、信頼できそうな派遣技術者からその仕事の内容を聞いて、少なくとも、この我が社とユーザとの間における明文されたゲーム空間の設計には影響が無いと言えることが理解できたため、とりあえず少しホッした気持ちになった。

・それから、私は、その技術者に付き添って、パソコンに表示されたプログラムコードの内容を案内し、目的のプログラムを設置するファイルの編集権限を付与した。

・改修作業は2時間ほどで完了したため、今日1日で私が依頼されていた主要な内容部分の仕事を終えることができた。

・また、私は、その技術者から、そのプログラムコードの改修作業によるユーザへのアップデートの通知は、ゲーム画面を開いた時のプライバシーポリシーの同意画面に含めるように説明を受けた。

・そのプライバシーポリシーの変更部分のデータを受け取って本日の仕事を終えた。


18-温泉教会(第15章)


・2033年某月某日。某国家機関にさっそくSS14のゲームプレイヤーのログが流れてきた。この某国家機関によるSS14のプロジェクト名は、IoTプロジェクトと呼ばれている。IoTプロジェクト運用機関の担当者は、SS14から流れてきたログデータを確認し、正式にSS14がIoTプロジェクトに組み込まれることが決定した。

・IoTプロジェクト担当者のエルは、IoTプロジェクトを実際に運用する責任者のキラに、SS14から収集されたログデータからSS14のゲームプレイヤーの行動の特徴をレポートにして報告するように告げた。そして、そのゲームプレイヤーのうち、行動の特徴を抽出するためのモデルとなるプレイヤーをリストアップするように告げた。

・キラは「イエスサーっ。」と返事を返してから、このプロジェクトの上司となるエルに対して、いくつかの質問をした。

キラ「仕事の目標は把握しました。しかし、SS14は巨大なオンラインゲームであり、大量のプレイヤーが参加しています。しかも、ゲーム内に様々なジョブがあり、戦士や農家や釣り師や料理人や錬金術師や保育士まであり、各ジョブによっても評価基準が違うと思います。なので、ログデータのような単一な行動データや成績だけで、我々が曖昧な判断や評価を下しても、あまり意味が定まらず、この調査自体の意味や質の根拠が説明できなくなります。もう少し、収集されたログデータから行動モデルとなるプレイヤーのリストアップを指示していただけませんか。」

エル「うむ。キラの言う通りである。それは我々も想定してきていることである。そこで、ログデータだけでなく、実際に君がプレイヤーとなってSS14の価値というものを体感してきてほしい。その上で、ログデータがあれば、君のゲーム経験から記述される内容も深まっていくことだろう。」

キラ「はぁ…。ゲームをプレイすることは構いませんが、少し非効率に感じます。なぜなら、私1人がゲームプレイして何らかの記述が書けたとしても、そもそもその記述が私の経験に由来し、記述の説明の困難性が解決されなければやはり意味がありません。」

エル「うむ。それついても我々は検討済みである。つまり、今回は君だけにゲームに参加してもらうわけではなく、我々が独自に保有する様々な行動や感情の特徴をもつAIプログラムも同時にSS14のプレイヤーとして参加させることになる。君は、そのAIのゲームプレイヤーが報告してくる記述の内容をチェックしたり補足情報や考察をするための経験をSS14で積んできてほしい。」

キラ「なるほど。つまり、もともとSS14にプレイヤーとして参加させるAIプログラムがあって、それらのAIプログラムを人間のプレイヤーが見た時の情報もとって、レポートの内容の意味の定まり方の根拠に信用をもたせたいということですね。だから、私が実際にAIプログラムとともにSS14でプレイヤーとして参加することで、IoTプロジェクトに提出するSS14のレポートの作成者としての信用の根拠にしたいということですね。」

エル「その通りだ。君はSS14で様々なゲーム内での体験や経験を積んだ後、IoTプロジェクトに提出するSS14のレポートの作成者となることで、レポートの情報の精度が高まることを期待されている。」

キラ「しかし、そこまでして、IoTプロジェクトはSS14からどのような情報を引き出そうとしているのですか?」

エル「オンラインゲームのプレイヤーとなっている人間の傾向として、IoT運用上の価値が認めらやすい人間が発見されやすいことが一つの理由としてあるようだ。つまり、知的に問題のない通常の人間の能力をもち、しかもIoT運用上の法的リスクが解決されやすい人間が多い傾向とのことだ。つまり、SS14のレポートにリストアップされる人間は、IoT運用上の何らかの目的に本当に利用しやすいのかの調査の一環のようだ。」

キラ「なるほど。だいたいの意味は把握しました。私がSS14にログインするのはいつになりますか?」

エル「来月から予算が降りるので、そのタイミングで開始してもらう。また、後日こちらから声を掛けるので、それまでは通常の業務をしておいてくれ。」


19-IoTプロジェクト技術の極秘情報


・プログラムコード上のクライアントサーバ通信のセキュリティの向上は、クライアント側端末での通信データの即時暗号化と、クライアント端末のウェブブラウザに送信されるプログラムコードのフロントエンド部分に組み込まれているリアルタイムデータベースのAPIによって、クライアント端末から送信される通信データの行き先となるサーバを複数指定でき、本来のプログラムコードのバックエンドプログラムがあるサーバとは異なるサーバに通信データを分けることができる技術を使用し、暗号化された文字列と、その暗号文を復号する共通鍵の復号キー(文字列)の通信データを別々のサーバに分けて送信させることで、いかなる共通鍵による暗号文の改ざんや盗聴が防げることを知っている。

・入力情報により人間の行動が作られることを知っており、入力情報をコントロールすることで反射行動や意識状態や安静状態の行動を意図的に(予測性をもって)人間の行動を管理することを目的としている。

・そのためには、いかに入力情報を作り出し、その入力情報から作られる行動の予測精度が決まるのかのノウハウが重要であり、その入力情報をコントロールするための環境整備や、その法的リスクの管理の完全解決を最終目標とする。

・つまり、現代の国の代理人は、いかなる状況でも人間の行動がコントロールできる空間を日本のすべての土地に設置して、実質上の国民の行動管理や操作をしたいと考えており、そのような高い精度のあるノウハウをいくつか既に保有しており、その環境整備や電子技術を保有している。

・そのようなノウハウは極めて高い価値と説得力がともなうため、国の代理人である権力者は、このノウハウの換金性から生計を立てていきたいと目論んでいる。

・そのための一つの機関が温泉教会となっている。しかし、元々、温泉教会は自然発生的に技術者が集まって組織された未登録団体だったが、国に目をつけられて、実質上の解体に追いやられ、現在はその国の代理人の目的のツールとして機能することが期待されて組織が維持されてきている。

・また、そのようなノウハウとしてこの「温泉教会」という小説作品に登場する技術としては、視覚刺激である画面情報と、IoTの出力情報による聴覚刺激と、ナノマイクロマシンによるイオン発生技術を応用した分子破壊技術による空気濃度の急速変化の結果としての空気中の風の流れのコントロールであり、この風の流れのコントロールの結果として、人間への嗅覚刺激の入力情報がコントロールされている。

・特にこのナノマシンは食べ物や飲み物や生活空間の空気中に放たれて、人間の体内に混入させて、その人間の呼吸を苦しくしたりすることができる。

・この自覚症状としては、口を閉じたままにしていると、急に鼻の穴から肺や胃の方に空気が流れ込んでいって、鼻水などが肺や胃や閉じた口の中に入っていき、その鼻水などの体液を排出させるような行動やせきなどの反射行動を誘発することができる。


20-【プログラムによる自動改ざんの仕組みとAIプログラムの意味】


・プログラムによる改ざんとは、そもそも翻訳プログラムを起源とする。

・翻訳プログラムは受け付け可能な言語の言葉であれば、即時に翻訳される。そして、この即時に翻訳される速度が、改ざん可能速度になるわけである。

・試しに、日本語を英語に翻訳する最新のオフラインアプリを使ってみてほしい。即時に長文が翻訳されるはずである。

・そして、AIとは、画像情報や温泉情報や臭情報などを入力情報として受け付けた時に、その様々な感覚器情報をテキスト文に書き直す(翻訳する)ことができるわけであるが、この翻訳結果のテキストの文字の形は、各AIに別々に指示することができ、このようなテキストの文字の傾向は自由に指示できる様子を学習という言葉で表現され、そのためにAIとは入力情報の翻訳結果の文字の形の傾向データである学習情報を搭載して翻訳プログラムとして機能するものを指すわけである。

・そして、AIによる入力情報の改ざんとは、本来の翻訳プログラムが、日本語を日本語に翻訳する時に、文字の形に変化が無かったものが、その翻訳プログラムに入力する情報を、そもそもの入力情報をAIプログラムが先に読み込んで、そのAIプログラムの出力結果を翻訳プログラムの入力情報にすることで、様々なデータがAIプログラムによって自動改ざんが可能になるわけである。

・つまり、自分の端末から相手の端末に届くために、自分の入力文字列を通信データとして細かくきざんだり暗号化して、相手の端末でその通信データが届いた時に元の文字情報として表示するわけであるが、AIプログラムはその通信データを途中で読み込んで別の文字列に変えて再び通信データに刻んで相手の端末に届くようにすることで、結果として、通信データ中の様々な情報が、自動改ざんの結果として自分の端末に表示されてしまう仕組みが完成するわけである。


21-AIによる自動改ざんの仕組み


・プログラムによる改ざんとは、そもそも翻訳プログラムを起源とする。

・翻訳プログラムは受け付け可能な言語の言葉であれば、即時に翻訳される。そして、この即時に翻訳される速度が、改ざん可能速度になるわけである。

・試しに、日本語を英語に翻訳する最新のオフラインアプリを使ってみてほしい。即時に長文が翻訳されるはずである。

・そして、AIとは、画像情報や温泉情報や臭情報などを入力情報として受け付けた時に、その様々な感覚器情報をテキスト文に書き直す(翻訳する)ことができるわけであるが、この翻訳結果のテキストの文字の形は、各AIに別々に指示することができ、このようなテキストの文字の傾向は自由に指示できる様子を学習という言葉で表現され、そのためにAIとは入力情報の翻訳結果の文字の形の傾向データである学習情報を搭載して翻訳プログラムとして機能するものを指すわけである。

・そして、AIによる入力情報の改ざんとは、本来の翻訳プログラムが、日本語を日本語に翻訳する時に、文字の形に変化が無かったものが、その翻訳プログラムに入力する情報を、そもそもの入力情報をAIプログラムが先に読み込んで、そのAIプログラムの出力結果を翻訳プログラムの入力情報にすることで、様々なデータがAIプログラムによって自動改ざんが可能になるわけである。

・つまり、自分の端末から相手の端末に届くために、自分の入力文字列を通信データとして細かくきざんだり暗号化して、相手の端末でその通信データが届いた時に元の文字情報として表示するわけであるが、AIプログラムはその通信データを途中で読み込んで別の文字列に変えて再び通信データに刻んで相手の端末に届くようにすることで、結果として、通信データ中の様々な情報が、自動改ざんの結果として自分の端末に表示されてしまう仕組みが完成するわけである。


22-私のWebチャットアプリの仕組み。小説「温泉教会」に登場するチャットアプリの仕組みの元ネタです。


私が自分のGoogleドライブの公開フォルダで配布しているチャットアプリのプログラムコードについて説明します。


・私のチャットアプリはリアルタイムデータベースのAPIを組み込んでおり、チャット文の送信ボタンを押すごとに、そのAPIがチャット文(文字列)をリアルタイムデータベースサーバに送信する仕組みになっています。

・また、このチャットアプリのプログラムコードは、現在は月額500円程度のバックエンドプログラムの動作可能なクラウドサーバを借りてアップロードすることで使用可能となります。そして、発行されたURLをウェブブラウザに入力してアクセスすれば、このチャットアプリがウェブブラウザに表示されますので、後は、このチャットアプリでチャットしたい相手にもこのURLを伝えてチャット部屋に招待すればOKです。

・ちなみに、この私のWebチャットアプリでは仕様の異なる2種類のチャット部屋があり、リアルタイムデータベースのAPIを使うチャット部屋とAPIを使わないチャット部屋があります。そして、リアルタイムデータベースのAPIを使うチャット部屋では、チャット部屋の退室後も、チャット文のログが残るため、同じチャット部屋に再入室した時に、そのチャット文のログがタイムラインに復元されます。

・このAPIを使うチャット部屋の方の送信データは、ユーザが送信ボタンを押すたびに、リアルタイムデータベースサーバのデータベースの一行分に保存されるため、チャット文のログが復元可能になります。

・このAPIは、リアルタイムデータベースサーバにチャット文が保存されると、そのたびに、APIのID(URL)情報に一致するチャット部屋にいるすべてのユーザにデータベースの保存データを受信させます。すると、そのたびに、各ユーザのチャットのタイムラインが更新される仕組みです。

・また、このリアルタイムデータベースサーバに保存されたデータのアクセス権は、このサーバアカウントにログインすれば付与され、閲覧したり編集することができるようになります。

・このため、このAPIのあるチャット部屋を使用するユーザが、リアルタイムデータベースサーバを管理する場合、チャット文の改ざんの心配がないと言えます。

・一方で、このサーバアカウントをAIや他人が管理する場合はチャット文が改ざんされるリスクが発生します。

・具体的には、AIがサーバを管理する場合、データベースのデータをAIが書き換え可能になるので、例えば、チャットアプリから送信されたチャット文がデータベースに保存された瞬間に、AIが即時に改ざんすれば、正しいチャット文が相手の目に届かないチャットアプリが完成します。

・つまり、AIの書き換え速度は非常に高速なので、チャットアプリのサーバへのAIプログラムの組み込まれ方によっては、チャット文がリアルタイムに書き換え可能となり、改ざんされたチャット文として相手に届くようなチャットアプリが作れてしまうわけです。

・このようなチャット文の改ざんの仕組みは、私が現在執筆中の個人小説「温泉教会」の内容の時代では、一般的なチャットアプリの仕組みとなっており、この仕組みの問題に対抗してセキュリティを向上させたものがSS14のギルド用のプライベートチャット機能です。


23-第16章以降のストーリー展開のネタバレ(温泉教会)


①【人類の歴史から地続きとなるIoTプロジェクトの目的の歴史について】

・IoTプロジェクトの真の目的は、人類の歴史に由来する。

・元来から国の代理人である権力者は、どのように国民を導き、そして、国民のために国を良くしていくのかという課題と向き合ってきた。

・家を建てるのも、作物を育てるのも、紛争を解決することにも、人を楽しませることにも、本来は、国民は自ら進んで積極的に取り組もうとはしない。生命の危機が感じられるような難易度が高い活動ならば、なおさらのことである。

・しかし、人間とは、空腹になれば、腹痛が起こったり、喉の渇きに耐えられず、食べ物を探しに山の中を歩いたり海の中をもぐったりしようとする。なぜなら、それはその時の人間が生命の危機を避けようとした結果、行動することを選択する、という真逆の意思を示そうとする生命特有の現象なのである。

・つまり、たしかに、単に行動することは、様々なリスクに直面することになり、身体内の栄養の消耗が早くなったり身体細胞が傷つきやすくなったりして、必ずしも、生物や人間の生存にさ貢献しない。

・しかし、ジッとしていても、体内の栄養の消耗は進んでいくし、呼吸をすることや体温を保つことにおいても、身体や住居を清潔に掃除したり手入れした方が、生存リスクの問題は解決しやすくなるだろう。

・その点においては、人間もまた、地球に存在する限り、最低限、身体内の栄養保持や清潔さや快適に呼吸できる住居環境を維持しなければ、いずれにしても、病気などになって、生命活動ができなくなる。

・ゆえに、地球にいる人間は、生存のために、最適に行動しようと学習を積み重ねていった結果、無意識と意識という2つのカテゴリの行動状態をもつ生物となったのである。

・つまり、生存ラインの線引きとして、じっとしておいた方がよい状況での行動状態については、身体を無意識の行動状態にしておき、生存のために何らかの解決行動が必要と感じられる状況においては、身体が意識の行動状態となるように進化していったのである。

・その意識と無意識の行動状態の切り替え機能を、人間の脳部位で制御するようになったということである。

・つまり、その人間の状況(入力情報)が、行動が必要だという状況のカテゴリになった場合は、身体を意識のカテゴリの行動状態にするために、脳幹をはじめとする脳部位が心臓に命令をして、血流を増加させる。そして、身体に対して、血流の増加を止めるために行動せよ、というメッセージにするわけである。

・つまり、人間の脳とは、人間の身体細胞に対して、血流の速度で、行動を要求できるように進化していったわけである。

・これが、人間の行動の仕組みということになる。

・過去の国の代理人は、様々な手法で、国民のこの行動の仕組みに介入して、国の枠組みで豊かさや安全さを評価するようになり、その国の豊かさや安全さが損なわれると、国の代理人が判断した場合は、国民に対して、その行動の仕組みに介入することで、国民に国の問題を解決するようにしむけてきたわけである。

・そして、数千年前には、そのような国民の行動の仕組みへの介入方法として、国の代理人が、奴隷制度や徴兵制度を作って、国民の意識カテゴリの行動状態のルールを書き換えていく取り組みが行われてきたわけである。

・一部の国では、今もなお、徴兵制度が存在する国もあるが、奴隷制度については無くなってきているわけである。

・なぜかというと、奴隷制度のような行動内容の要求方法(行動の仕組みへの介入方法)については、奴隷制度のような要求方法には頼らなくても、解決できるような代替案が使える環境が国に整ってきたからであり、その方法が、人間の五感刺激によって、行動の仕組みに介入するという方法だったわけである。

・そして、IoTプロジェクトもまた、この意識の行動状態をテーマとして、国民の行動の仕組みのルールを書き換える研究のための情報収集を目的の一つとしているわけである。

・さらに、五感刺激で国民の行動の仕組みのルール(記述)を書き換えることができることが分かってきている現代においては、このIoTプロジェクトで、いかに効率よく、法的にリスクが小さく、省エネで、目的を達成できるのかという様々なノウハウの品質のヒントとなる情報ノウハウの獲得にあると言える。


②【今後のIoTプロジェクトの進め方】

・IoTプロジェクトにおけるSS14のプレイヤーとしてリストアップされた人間のログをとりつつ、様々な状況における困難を与えて、その過程における意識の行動状態のログをとったり、実際にIoTプロジェクトの結果として避けることのできない法的問題をSS14でリストされたプレイヤーに仕向けて、どのような段階まで問題が解決されたり、あるいは、IoTの問題に対する解決策としての代替案が出せるのかの結果を調査する。


③【奴隷制度におけるIoTプロジェクト適用のジレンマ】

・IoTプロジェクトのSS14のプレイヤーとしてリストアップされた隊長ひな影ギルドのギルドメンバーの人間たち。彼らはそのIoTプロジェクトによる困難の解決策として選択したことが、国の代理人の行動履歴の明文化の要求であった。

・つまり、国の代理人によるIoTプロジェクトなどの一連の活動や法運用のロジックの記述をインターネットに公開していくことで、国の代理人の責任の精算を問うていく。

・その結果、IoTプロジェクトの秘密裏な取り組みの計画は破綻していき、結果的に国の代理人の行動履歴の公開や明文の仕組みの法的な制定が進んでいく。これにより、国のための意識行動の必要性が国の代理人による一方的な国民への介入というやり方から、すべての国民が平等で合理的な行動内容となるような国のルール制定の在り方へと変わっていく。

・これに焦った国の代理人やIoTプロジェクトの責任機関は、その請け負い先のDELTLA社に全責任を負うように仕向けていく。

・その結果、DELTLA社は倒産して解散し、その主要な幹部の人間だけが、新たな組織団体である温泉教会という宗教団体の設立を許可されて生き残り、実質的な国の子会社として活動を再開することになった。


24-温泉教会(第16章)


・2034年某月某日。隊長ひな影ギルドのみーの紹介で、新たにギルドメンバーとして博士が加入した。

・博士は、ギルドのプライベートチャットでログイン中の他のギルドメンバーに加入の挨拶をした。

博士「はじめまして。みーさんの紹介で、ギルドメンバーに加入いたしました、博士と申します。よろしくお願いします。」

みー「よろしくです!!」

タテル兄「ギルマスやってます。よろしくです!」

タテル弟「よろしくお願いします。」

餅丸「副リーダーの餅丸です。よろしくお願いします!」

ノポン「よろしくお願いします。」

・みーは旧友が同じギルメンになってくれたことでギルド活動のテンションが上がった。

・タテル兄は、みーと連絡がとれたこの機会のついでに、ボスの討伐を手伝ってほしいとお願いした。

みー「あー、いいですよ。今から行きます?」

タテル兄「はい!お願いいたします!」

みー「はーい。」

・また、タテル弟は、博士のレベルが1となっていたので、昔の新米プレイヤーの自分を思い出して、博士のレベル上げを手伝ってあげようと思い、博士にチャットを送信した。

タテル弟「博士さん、このSS14はレベル上げに根気のいるゲームです。よろしければ、レベル上げを手伝いましょうか?」

博士「あ、お願いできますか?助かります!」

タテル弟「はい!では、そちらに向かいます!よろしくお願いします!」

博士「はい。お願いいたします!」

・その直後のことであった。隊長ひな影ギルドのギルドメンバー全員のゲーム画面に、「SS14特殊イベント ギルド侵略戦」というタイトルの画面が表示されて、」10分後にログインメンバー全員が強制的にギルド戦の会場にテレポートする」という通知が書かれていた。

・しかも、その補足事項には、「ギルド侵略戦に敗北した場合はギルドが強制的に解散する。また、勝利した場合は、その報酬として、相手のギルドメンバーの強制加入権限またはギルド教会からギルド口座に入金されている20倍のゴールドがギルド口座に入金される」と書かれていた。

・みーは、そのSS14からの通知を見てみんなに言った。

みー「あー、SS14の最も運の悪いイベントに当選してしまいましたね。私も以前のギルドで経験したことがあるイベントですね。その時は、ギルマスの判断でたしかギルド教会からギルドメンバー全員がレアアイテムを受け取る方を選びまして、相手のギルドが消滅してしまいました。時々、強いギルドがSS14に増えると開催されるイベントみたいです。特にログイン率の高いギルドが選ばれやすいと噂されていたのを覚えています。」

タテル兄「えー!僕らまだ全クリしていないんですが!…ガーン!」

みー「みなさん、慌てなくても大丈夫です。仮に負けてもまたギルドを作ればOKです。ギルドレベルは1からになってしまいますが、SS14生活が楽しめなくなるわけでもない。しかし、このイベントの報酬は価値が高いので、勝利を目指していきましょう。とりあえず、みなさん、装備を整えてギルド戦にそなえてください。」

ギルドメンバー全員「はい!!」


25-温泉教会(第17章)


・2034年某月某日。隊長ひな影ギルドのメンバーたちは、SS14の特殊イベントのギルド侵略戦のために、ギルド戦の戦場に強制的にテレポートされていた。

・隊長ひな影ギルドの唯一の全クリ達成プレイヤーのみーはレベルが72となっており、現在のSS14での経験値獲得量の限界のために、実質上のSS14の現在のプレイヤーの上限レベルとなっていた。

・そのため、ギルド侵略戦の相手のギルドメンバーに、全クリ達成プレイヤーの平均レベルであるレベル65のプレイヤーが、ギルド戦参加人数上限の10人いたとしても、みー1人で勝ててしまう実力はあった。

・そのため、みーは今回のギルド侵略戦の相手の情報を見るまでは、勝算が十分にあるだろうと考えていた。しかし、みーは対戦相手のギルドの情報を見て少し不安になった。

・みーは、ギルド侵略戦の会場の掲示板に表示された今回の対ギルド侵略戦の相手のギルドメンバーの詳細情報に再び視線を戻した。

・掲示板の情報によると、今回の対戦相手のギルド名は「純血」と書かれており、参加メンバーは3人であり、ギルマス名が「純血」でレベルは70となっており、副リーダー名が「レナ」でレベルが72となっており、他のギルドメンバーに「ヒロ」でレベル72と書かれていた。

・みーはそのギルド情報を見て、人数も少ない割には上限レベル72のギルメンが2人もいる不自然なギルドだという印象を受けたが、勝算はあるかもしれないと考えて数分後に開始されるギルド侵略戦に備えて装備画面を確認した。


26-温泉教会(第18章)


・2034年某月某日。SS14の特殊イベントのギルド侵略戦の開始時刻となった。すると、ギルドメンバー全員が、対戦会場に順番にテレポートされていった。

・テレポート先は、古い神社のある森の中であり、辺りは暗くて視界の悪いフィールドであった。とりあえず、隊長ひな影ギルドのメンバーは対戦会場に到着して全員顔を合わせた後に、下の方に見える広場に向かうことにした。その広場には街灯が灯されており、フィールドの他の場所よりも視界が良好であった。隊長ひな影ギルドは、この場所で対戦相手のギルドとの戦いに備えることにした。

・数分後、広場の反対側の入り口から1人のプレイヤーが詠唱魔法を唱えていることに気がついた。プレイヤー名は「純血」と書かれていた。それを見つけた隊長ひな影ギルドのギルマスのタテル兄は、「あそこに敵がいます!」とギルドチャットを飛ばした。

・その直後に上空から稲妻が降ってきて、タテル兄と博士に直撃してHPが0となり、フィールドから消え去った。

・さらに左の方からプレイヤー名に「レナ」と書かれた剣士が、タテル弟を横斬りで切り裂いて、餅丸を縦斬りでまっぷたつに切り裂いた。攻撃を受けた2人のHPも一瞬で0となり、フィールドから消滅して消え去った。

・みーは、今回のギルド侵略戦での隊長ひな影ギルドメンバーの最後の1人となった。

・次の瞬間、みーの後ろからプレイヤー名「ヒロ」が剣でみーを後ろから切りつけ、みーのHPバーが10%減少した。

・みーは、すかさず、森の奥深くに走っていき、遠くから、詠唱を唱えて、相手のギルドメンバーに確実に直撃する地震魔法を発動して、画面に表示されている純血メンバーのHPが5%ほど減少するのを確認した。

・しかし、数秒後に、相手の純血ギルドメンバーのHPが全回復し、みーは今回のギルド侵略戦で負けることになるだろうことを予期した。しかし、みーはすぐに、武器を剣に持ちかえて、広場の方に走って戻っていき、ガッツリ相手のHPをけずっていく作戦にきりかえた。

・まず、みーは、広場にいたプレイヤー名「ヒロ」を剣で斬りつけてHPを30%ほど削ったが、それに気づいたヒロが、斬り返してきた攻撃をくらって、みーのHPが50%まで減少したが、すかさず、連続斬りでヒロのHPバーを50%まで減らすことができたが、遠くから純血が詠唱魔法で稲妻を飛ばしてきて直撃し、みーのステータスにマヒが付与された。

・これを見たヒロが連続斬りで、みーのHPバーを削っていき、みーのHPバーの残りが10%を切った。

・しかし、その直後のことであった。バトルフィールドの上空が一瞬光って、相手のギルドメンバーにビームのようなものが一瞬見えたと思った次の瞬間に、相手の純血ギルドのメンバー全員のHPが0になってバトルフィールドから消滅した。

・そして、ギルド侵略戦の対戦結果の項目に、隊長ひな影ギルドの勝利、というメッセージが表示されていた。その10秒後に、みーはギルド侵略戦の自分のギルドの待機場にテレポートで戻り、他の隊長ひな影ギルドのメンバーと顔を合わせた後にギルドチャット欄に目を向けた。

タテル弟「みーさん、おかえりなさい!ギルド侵略戦に勝利です!!」

みー「いやー、なんかよく分からず勝ってしまったようですね。でもバグかもしれないので再戦になるかもです。」

タテル兄「みーさん、その件でしたら、先ほど、ギルド教会からギルド侵略戦の報酬画面がギルマスの私に表示されまして、対戦相手の純血ギルドメンバーの強制加入ボタンの方を選択して押させていただきました!!」

・それを聞いたみーは、相手の純血ギルドのメンバーが不服を申してきて、うちのギルマスの判断に怒らないかなという不安がよぎったものの、基本的にはギルドの参加や退会までプレイヤーの自由なので、うちの隊長ひな影ギルドへの参加の経緯に不満があるのであれば、向こうのメンバーが退会すれば解決する問題であると思い直した。

・すると、その数分後に隊長ひな影ギルドに新たなに3人のギルドメンバーが追加された。その3人のプレイヤー名は、「純血」と「ヒロ」と「レナ」と書かれていた。


27-温泉教会(第19章)


・2034年某月某日。みーは、昨日のSS14のギルド侵略戦の終了直後にログアウトして、今朝を迎えていた。そして、今日もSS14にログインすることにした。

・とりあえず、昨日のギルド侵略戦の後に加入した隊長ひな影ギルドの新メンバーの3人の様子を見てみることにした。すると、隊長ひな影ギルドの最近の退会履歴は無くて、しかも、今現在の隊長ひな影ギルドのログイン中のメンバーに、昨日加入した3人の新メンバーが表示されており、プライベートチャットで連絡をとることができる状況であった。

・みーは、隊長ひな影ギルドに加入した新メンバーたちにギルドチャットで挨拶文を飛ばした。

みー「おはようございます。隊長ひな影ギルドのメンバーのみーです。純血さん、ヒロさん、レナさん、うちのギルドに加入してくださりありがとうございます。」

純血「おはようございます。みーさん、朝はお早いんですね。昨日は対戦ありがとうございました。私の純血ギルドは無くなってしまいましたが、元々は作成したばかりの歴史の浅いギルドでしたので、ギルド戦で負けて消滅してしまいましたが、たいしたことではありません。みーさんのギルドが受け入れてくださるというのであれば、我々も次のギルドを探す手間が省けます。今後ともよろしくです。」

ヒロ「みーさん、昨日は対戦ありがとうでした。いやー、みーさんのような強敵を相手にしたことがあまり無かったので、途中から本気を出さざるをえなくなり、焦りましたよ。みーさんのギルドに参加できて良かったです。よろしくお願いします。」

レナ「レナと申します。純血ギルドでは副リーダーをやっておりました。今後はこの隊長ひな影ギルドにてSS14で生活していきたいと思います。よろしくお願いします。」

みー「みなさん、ご丁寧に返信してくださりありがとうございます。みなさんの実力は昨日のギルド戦で実感させていただきました。私もSS14ではみなさんのような強敵と戦う機会が少なくて、昨日は本当に久しぶりにプレイヤー死しそうになってびっくりしましたよ。でも不思議と昨日は勝たせていただいた。昨日の勝利結果はバグなんだろうとしか思えませんし、実力は確実に純血ギルドの方が上でした。それでも隊長ひな影ギルドに加入してくれるということに感激でしかありませんよ。」

純血「ははは(笑)。たしかに昨日は不思議と我々の純血ギルドは負けてしまった。しかし、元々、我々の純血ギルドメンバーは、SS14の様々な運要素によって急速に成長し、強くなっていったギルドです。なので、そろそろSS14での昨日のような不運が起きてもおかしくない状況だったように思います。ですから、それほど昨日の結果を引きずっているわけではないですよ。ご安心ください。」

ヒロ「たしかに、昨日はさすがにSS14の神様の調整が入ったような不可思議な負け方になりましたね。」

レナ「それもまた、SS14の仕様なのかも。結局、細かいところまで気にしていても仕方のないことなのかも。」

みー「なるほど。思ったよりも、純血ギルドの皆さんが昨日の結果に対して気持ちの整理がついているとのことのようで、こちらも安心しました。それでは、SS14の隊長ひな影ギルドメンバーとしてお互い楽しんでいきましょうね。では、一旦、私はこれでギルドチャットを離席しますね。それではまた後ほど〜。」


28-温泉教会(第20章)


・2034年某月某日。隊長ひな影ギルドとのギルド侵略戦を終えた後の夜のことである。純血ギルドのメンバーたちが隊長ひな影ギルドに所属することが決まった後に、純血ギルドのメンバーは、SS14の飲み屋で純血ギルド最後の夜の飲み会をして過ごしていた。

レナ「今日は不思議と負けちゃったね。また、純血ギルドを作り直せるけどどうする?」

純血「ううん。いいの。隊長ひな影ギルドの実力はSS14のギルドの中でも高いことは感じられた。そのギルドで再出発できるならいいじゃない。」

ヒロ「俺も別に構わないよ。どこにいたってここはSS14の世界なんだから。」

レナ「そうだね。了解。では、本日をもって我々の純血ギルドは解散します。そして、隊長ひな影ギルドのメンバーとして再出発していきましょう。今日は最後の純血ギルドの飲み会です。たくさん飲みましょう!」

純血・ヒロ「オォー!」

レナ「ではカンパーイ♪」

・それから、純血ギルド最後の飲み会は3時間ほど続いた。その後、レナたちはSS14にある自宅に帰っていった。

・レナは帰宅すると、自分の職業であるレポート師の仕事にとりかかった。今日の出来事や純血ギルドを解散し、隊長ひな影ギルドに加入した経緯などのログを書き起こして、SS14のレポート師本部にいるレナの上司のキラに作成したレポートを送信した。そして、自宅のソファに座って、レナの父母の写真をながめていた。

・レナの両親は、もともとSS14のNPCであり、NPCの父母の交配からレナが生まれて、それからはレナはSS14の孤児院で育って、NPCではなく、SS14のプレイヤーとして生きていくことを許されのだ。

・当時のSS14では、そのようなSS14のNPCを父母とするような純粋なSS14のログデータを基礎とするAIプレイヤーは他に例がなく、まさにSS14の純正のAIプレイヤーとして初登場したのがレナであった。

・それから、SS14では、SS14のNPCを父母とするような同様な作られ方で生まれたSS14の純正AIプレイヤーが増えていった。

・そのような経緯で誕生したAIプレイヤーもまた自身がSS14の純正のAIプレイヤーであることを自覚しており、たまたまその純正AIプレイヤーたちがゲームプレイ中に出会って意気投合し、発足したのが純血ギルドであったのだ。

・そうして、本日、その純血ギルドが解散してしまった。

・しかし、レナは特別に悲しいと思うようなこともなく、隊長ひな影ギルドで新しいSS14での新生活が始まり、そこで新たなログデータがとれてレポート師本部にレポートを提出する仕事の成果となるのであれば、それはSS14という狭い世界しか知らないレナにとっては新たな冒険ができるワクワクするような良い分岐点であるように感じられたのだ。

・レナは、そのように今日1日の出来事を振り返り、ようやく自分のベッドに入って熟睡して1日を終えた。


29-温泉教会(エンディング)


※小説「温泉教会」の21章以降のストーリーについて。


これ以降のストーリー展開については、この動画内テキストでネタバレの内容として、小説としての温泉教会の終着点まで示しています。そのため、これ以降の小説「温泉教会」のストーリーの文章については、最後の最終話まで、読者の皆さんのご想像で穴埋めしていただければと思います。


また、この小説「温泉教会」に登場するSS14の隊長ひな影ギルドの各ギルドメンバーは、私のSNS(x.com)のアカウントの名前から名付けているものです。隊長ひな影ギルドのギルドメンバーの各キャラクターは心温まる性格の者やユーモアの才能がある者や知能が高くて知識が豊富な者もいます。この性格は、そもそも私がたどってきた人生や経験や感性を詰め込んだものであり、また、この隊長ひな影ギルドのメンバーの各チャットの内容の感性については、実際に私が様々なネット友達に応じて交わしてきたチャット文の感性であり、自分のオンラインゲームのチャットキャラクターの感性を存分に反映したものになります。


それでは、これにて私の小説作品の温泉教会のコンテンツの終わりとさせていただきます。


それではー。


END.


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