フィールドボス討伐作戦・最終話
《プロミネンス・サブジュケイション》!
業火の竜巻がルーファスを蝕んでゆく。雑魚敵なら一撃で倒せる技をまともに食らってもDPSはたったの500。攻撃力もそうだけど、耐火性能もそこそこっぽいな。あのローブ、何の素材なんだよ。
っとと。余計が飛んできやがったよ血波剣が飛んできやがったよ。耳先かすめた位でよかったよ。
《プロミネンス・サブジュケイション》の技が切れた。こうなったらもう、素直に姿を現すだろうな。隠れられないんだから。
‥‥いない!炎の奥に!チッ!どこに行った!
「ぎゃぐあ!」
隊員の悲鳴のようなものと死亡エフェクト発生音が聞こえた。そこにいたのは消えたはずのルーファス。最悪のシナリオだ。俺の 《プロミネンス・サブジュケイション》の作り出した影が影移動を可能にしたのだろう…。
「っ!隊長…頼み…ます」
また一人やられた。なんで!もう影は消えたはずじゃ!そうか!死亡エフェクトの発生する光でか。
なら、死亡覚悟で残りの7000を…。
走り出そうとした俺をレイトに手が止めた。
「俺がやる。いつも迷惑かけてるしな」
そう言って走り出した。《雷舞》‥‥特殊雷属性技。最大で15連撃の技。目にも止まらぬ速さで刀を振り、敵を欺き、切り殺す技。それは対人戦以外でも使えるようだ。相手はただのNPCなのに。
この技の大きな利点は二つ。ハメ技であることと、6撃目と10撃目、そして最後の剣に急所攻撃率100%の特殊効果がつくこと。ハメ技とは全攻撃にスタンがつくから。そしてクリティカルとはただ単純にダメージ2倍。
対するルーファスは15連撃短剣専用闇属性技 《シャドウ・エッジ・リーパー》。
打ち合いは漆黒の雷が走るかのようなエフェクトになった。そして、最後の一撃。レイトは上段からの切り伏せ、ルーファスは受け。クリティカル率100%のため、ガードボーナスの半減と相殺し、もろに 《雷舞》の一撃を受けたルーファスは体勢を崩した。
その一瞬を 《雷の狩人 レイト》と噂されるレイトは見逃さなかった。《迅雷閃光》の縦下ろし大振り。この体制の硬直時間であれば少なくとも、直撃回避は出来ないはずだ。決まったな。奴の残りHPは1200。削りきれる。
「やれっ!レイト!」
ズバッ!レイトの 《迅雷閃光》は狂いなくルーファスを両断した。
フィールドボス討伐作戦。3月の初めの新月の夜行われた作戦。フィールドボス 《幻影の暗殺者 ルーファス》の討伐作戦は極めて難航した。————3月3日。ユウキ。
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