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8毒殺


朝起きると相部屋の二人は起きていたの。


「おはよう頭痛いの。」

「おはようツフィナは飲み過ぎね。日付変わった後も飲み続けてたからね。」

うるさいのリネイ、あんただって飲んでたじゃないの。

「そういうリネイも結構飲んでたじゃないのよ。」

「そうなの、私は戻してたから知らない。」

「クワトロは弱すぎなのよね。お猪口一杯分で酔うほどだからね。」

そうなの、クワトロは弱すぎなの。ほとんど飲めてないの。かわいそうなの、飲めないなんて。それだからだと思うけどクワトロはタバコ吸うの。



「うるさい、着替える。」

「そうね、今日はパーティーだから早く行きましょうね。」

「そうなの、今日はパーティだから飲みたいの。」

今日は独裁者アハト主催のパーティーでも飲むの。

「ツフィナ言うのはいいけど本当に飲んだりしないように。」

「えー、飲みたいの。周りが飲んでるのに飲めないのは嫌なの。」

「わかってると思うけど私たちはメインじゃないから。」

「わかったの。」

飲みたいのと悲しむツフィナ。



メイドだけで一室に集まりアンがメイド長として話す。

「今日はパーティーだからって浮かれちゃダメよ。特にツフィナ、メイドなんだから飲むんじゃないわよ。」

わかってるの、でも残ってるのは飲みたいの。

「えー飲みたいの。」

「ダメだからツフィナ、メイド長のいうこと聞きなさい。」

リネイわかってるの。

「わかったの。」

リネイもわかってると思うけどやめてなの。残ってるのぐらいは飲みたいからやめてなの。


舞踏会のお客様も集まって来たの、またお客様がやって来たの。

「いらっしゃいませ。」


「今の人で最後なの、リネイ。」

「ツフィナ、後一組来るそうだから、まだだから。」

「でももう始めるって独裁者が言ってたってクワトロが来たの。」

「早いからもう少し待ってくれればいいのに。」

「早いって言っても時間二分前なの。」

「早いじゃないツフィナ。少し遅くなってもいいから待ってくれるようにメイド長に頼んで来る。」

「そうなの、それなら代わりの人連れてきてほしいのリネイ。」

「わかった、クワトロに頼んでみる。」

「誰でもいいけどお願いなの。」

リネイはメイド長のアンさんがいる厨房へ向かう。


クワトロは会場でメイキングしてから遠回りした方が良かったの。


舞踏会が始まり、舞踏会中に奥様ノインに何でもできると賓客に紹介されて飲んでいいと言われて進められるままに飲み続けるツフィナ。


「ツフィナ、なんでワインビンごと飲んでるのよ。」

「舐めただけなの。」

「それでもダメよツフィナ。」

「独裁者がいいって言ったの。」

「あの人がそういうとは思えないわよツフィナ。」

「奥様にいいって言われたの。」

「それでもワインを瓶ごと飲んでいいことにはならないわよ。」

「本当なの。」

「わかってるとおもうけど飲み過ぎないでよ、ツフィナ。」

諦めたようにツフィナを見るアンメイド長。


・・・


「あんたのせいよ、ふざけないでよ。あんたのせいで死んだのよ。」

パーティーの参加者の一人の男爵が倒れたため男爵夫人が叫ぶ。


男爵が倒れた原因はクワトロが運んだワインに入っていたキノコの粉末だった。

毒キノコだったの。

このキノコは買えないからどこからか取って来たと思うの。悪意を持ってなの。

それをわざわざ運ぶのにお盆を使わないと思うの。

騒ぎが大きくなる前に独裁者アハトにパーティを終わらせるようにおねがいするツフィナ。

わかったと言って独裁者アハトはパーティをお開きにする。

男爵夫人だけを残して犯人捜しをすることにする。

男爵夫人に責められてクワトロは泣いてしまう。

こんなことになるとは思わなかったからだ、こんなことになった犯人が誰かわからない。

「クワトロ、本当にあなたのせいなの。」

「わからない。なにがあったのかわからない。」

どういうことなの。

「あのどうかしましたかなのよ。」

「このメイドが運んで来たワインで夫が倒れたのよ。あなた指示を出してたってことはメイド長よね。あなたの教育が悪いから毒入りワインなんか運んでくるのよ。」

そういうあなたの教育もよくなかったかもしれませんの男爵夫人。

なんでアンさん少し言われただけで怯えるの、仕方ないの。

そう思ってツフィナがアンメイド長の代わりに話す。

「それはないと思うの、誰かが入れた毒入りワインを男爵が自分のだと思って飲んでしまっただけなの。」

「そんなわけない。彼女のせいよ。」

「アンさんとクワトロは怪しいかも知れないけどあなた自身が入れた可能性もありますの。」

顔が引きつって反応してしまう男爵夫人。

あなたが犯人じゃないの、男爵夫人。

「あなたのせいでこうなったのになんで他人に疑いの目を向けさせるの。」

「うるさいうるさい、証拠はないじゃないのよ。」

その通りないの。でも小瓶に入れておけば入れられるの。男爵のポケットでも見るの。

犠牲になった男爵のポケットには小瓶が入っている。

これはワインに入っていたものと同じものが入っている小瓶。

「これはどういうことなの。」

「それはあなたがメイド長に頼まれたからでしょ。」

「そうなの、ならどうしてドレスに粉が付いてるの。」

「違うわよ。」

「あなたがワインに小瓶の中身を入れてるのを見たの。それでも違うの。」

「そうよ私が犯人よ。私は頼まれたのよ旦那を殺すように。だから旦那の男爵を殺したのよ。」

「そうなの、それ誰に言われたの。」

「ここで誰かに言われたのよ。」

「それなら独裁者のことだと思うの。」

「そうかも知れないのよ、ごめんなのよ。」

「仕方ないけどそんなに夫が嫌いだったの。」

「私は執事と浮気してるのよ、旦那は邪魔だったのよ。それでなのよ。」

「他のところのことは知りませんの。わざわざ話させてしまってすみませんでしたの。」

「いいのよ。」

倒れた男爵と一緒に男爵夫人は馬車で帰って行く。

後日浮気相手に別れを告げられ男爵夫人は男爵を埋葬し自分はシスターとなり孤児院で過ごしている。


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