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目指せ最強剣士!  作者: ヤマネ
学園編
8/18

8.メタ張り

 朝。俺は自室でダラダラしていた。

 そろそろ、学校の授業が始まる時間だが……。


「あー、やっぱほしいよなー」


 必殺技が。


 がばっと跳ね起きて、それから部屋の中を行ったり来たりする。

 立てかけてある木剣を握り、ブンブンと振る。

 腕立て伏せを百回やり、腹筋を百回やり、それから逆立ちしたまま部屋の中を十周した。


 そわそわする……。


 昨日の夜、ビャクと出会ってから剣術練習がしたくてたまらない。

 体ではなく剣に闘気を纏わせて、振る。あの一撃……きちんと研究すれば使い物になるはずだ。


 ど、どうしたらいい!? この高ぶる気持ちを、どこへぶつければ!?


「テンキーっ!」

「ひぃっ」


 もうすっかり聞きなれたサディーリエ先生の声が寮の外から聞こえてきた。

 めっちゃ怒ってる……。


「授業サボってんなら、退学の刑に処すわよっ!」

「ごめんなさーい! 今起きた!」


 がらりと窓を開け放ち、堂々と嘘を吐く。

 嘘というものは堂々としていればバレないものなのだ。


 いや、本当にサディーリエ先生には頭が上がらない。

 あの嵐流剣術師範はどうやら相当に『調停騎士団』に興味があるらしく、俺が持つコネクションを利用してどうにか騎士団メンバーと関わりを持ちたいようだった。出会い厨ってやつだな。

 しかしまあ、それにしても来る日も来る日も俺みたいなやつの相手をするのはなかなか大変だろう。剣術を教えるならともかく、彼女が教えてるのって言葉だからね。しかも小学生レベルの読み書き。

 やりがいなんて皆無だろう。


 急いで着替えて授業のある校舎へ向かう。

 マジで、さすがにそろそろ友達つくんねーとなー。

 せっかく自由になったのに、花の青春時代がこのままだと台無しになる。


 えーっと今日の授業は、一限の数学ぅ……はまあ良いかこれは。余り大したものじゃない。前世パワーを利用すればどうとでもなる。どうせ遅刻だしもういいかということで俺はサボることにした。

 そして二時限目。本来であればここに『晴天流剣術演習』が入るのだが、サディーリエの陰謀によりここのコマは別の授業が詰め込まれることになった。


「忌まわしき、魔法数理学……」


 魔法数理学は、剣術士コースにも関わらずなぜか必修の魔法系科目だ。魔法系の中じゃ唯一と言ってもいい。

 じゃあ難易度は低く抑えられているのかというと別にそんなことはない。クソである。

 ……いや、もしかしたら俺が馬鹿なだけでこれでも十分簡単なのか? わかんねえ。


 あまりにも魔法数理学ができなさ過ぎるので、本来なら俺が取るはずじゃない方の『魔法数理学』まで取ることになった。

 つまり、元々は週に二回あるこの授業が俺の場合は週に四回ある。同じ内容を二回やればさすがに覚えるだろという安直な陰謀が俺を取り巻いていた。


 ガラガラ。引き戸を開ける。

 担当教師の婆さんがいた。魔法数理ババアである。


「こんにちはー!」

「あれ……テンキくん、君はこっちの方じゃないでしょ。コマ間違えてますよ」

「いやー、今週からこっちも受けることになったんで。あ、俺はただ話聞くだけだから、いないもんだと思ってくれれば。はい」

「いや、……え?」


 お、教室がざわついてるぜ。

 目をギョロっと見渡せば教室にいるのは総勢四十名ほどだった。

 めっちゃ横に長い机が四列くらい並んでいて、その一つごとに十名ずつという計算だ。


 適当に席に座る。

 隣に座っていた茶髪の女の子に挨拶した。何か分からないことがあったら全部コイツに聞くことにしよう。


「よっす! 俺、テンキ。君は?」

「は……え?」

「いや、だから、名前」

「ランリですけど……あ、そういえばあなた……」


 ランリと名乗る少女は幽霊でも見たかのような表情になり、俺のことを指さす。


「なんだよいきなり失礼な奴だな」

「失礼なのはどちらかというとあなたの方な気がしますが……それよりも、そういえばあなた、あれですよね」

「テンキね。あなたじゃなくて」

「……()()()、サディーリエ先生と一緒に図書館棟のディスカッションルームで勉強してますよね。一回見たことありますよ」

「うげっ」


 まじかよコイツ……。

 できればあまり見られたくない光景だった。だってこの歳で読み書きできないって恥ずかしいじゃんね。


 まあいいか。気にしたら負けだ。むしろ説明の手間が省けて喜ばしいかもしれない。


「なーんだ知ってたのか! じゃあ俺がクシャーナ語わからないの知ってるだろ? ついでに言えば魔法も何一つわかんねえ。この魔法数理学の授業があまりにできなさ過ぎて週四回受講する羽目になったから、分かんないところあったら教えてくれや」

「え、なんで私が……」


 露骨に嫌がってるな。

 まあ、あんまり嫌がるようならやめといた方がいいか。


「じゃ、いいや。わりいな」


 そう言うと俺は席を少しだけ横にずれて、ランリと距離を取った。


「……???」


 珍妙な生き物を見るかのような視線やめろ!


 その日の夜。今日もサディーリエの講座を終えた俺は、昨日と同じ森の中に向かっていた。


「……ということがあったんだよー。ちょっとくらい助けてくれても良いと思わねえか? なあ」

「……君、雑談しに来たなら帰ってくれよ」


 素振り中のビャクもまためんどくさそうな顔をしていた。

 ちくしょーっ、わかんねえ。あまりにも剣奴生活が長すぎて、同世代とのやり取りというものを忘れてしまった。距離感がバグり過ぎている。

 

 銀髪の美少年ビャクは月明かりを見つめると、その形の良い口を少し歪める。

 笑った……?


「ランリはね、中々強いやつだよ」

「お、戦ったことある感じ?」

「ああ。嵐流剣術ならこの学園でも一番だろうね。もちろん、中等部に限った話だが」


 気分が乗ってきたのか、ビャクは素振りを止めると嵐流剣術士がよく使う構え、いわゆる『八相』の構えになった。どうやら解説してくれるらしい。


「彼女の強さの秘訣はね、耳の良さなんだ」

「耳……」

「もちろん、俺やテンキと同じく闘気の目視もできるみたいだから、それも有利には働いているんだろうが……特徴的なのは、やはり耳だね。わずかな音でも見逃さない」

「それがどうやって強さに繋がるんだよ」

「分からないのかい?」


 目を丸くするビャク。あ、こいつ俺のことバカにしてるな。


「ちょっと待て、今考える……。もしかして、闘気って音を立てる?」

「お、その考察は良い線いってるね」


 なるほど。闘気の循環が、空気が流れる時と同じように音を立てるのであれば、今、相手がどのように闘気を操作しようとしていて、何を狙っているのかを的確にとらえることができるだろう。

 ビャクの説明は続く。


「例えば嵐流同士の対決。これは『先抑え』とか言われてるゲームでもあるんだけど……互いに瞬動を繰り出し合って、刹那のうちに勝敗を決めたりする。これは実際、嵐流同士の本気の殺し合いでも起こりうることだ」


 そのまま、ヒュンッ! と音を立てて瞬動を繰り出すビャク。

 五、六メートルの距離を一瞬で移動した。


「普通の嵐流剣士は、相手の闘気の流れを確認して、このタイミングで相手は踏み込んでくるだろう……というのを予測するんだ。それをもとに自分の戦略を組み立てる。でも彼女の場合はそこに『音』という追加情報が入ってくる。これは闘気の流れだけじゃないよ? 相手がどのように土を踏みしめているのか、どのように呼吸を取っているのか、どのように力んでいるのか……そういった眼だけでは判断しにくい情報を、音を利用して獲得することができる」

「お、おお……」


 それだけ聞くとランリがえげつないほど強いやつに思えるんだが。


「だからランリと戦う時は、普通に注意しなければならないポイント……例えば『目線』『リズム』『間合い』とか、そういうものに加えて、『歩き方』『力みと脱力』『呼吸』そういったものも考える必要がある。どのタイミングで攻められるとこっちがキツイのかっていうのを、悟らせないようにするんだ。それぐらいやらないと確実には勝てない」


 ビャクの目は虚空を見つめていたが、その先にはランリの幻影を見ているようだ。

 俺はランリの力に驚嘆しつつも、むしろビャクの観察眼と戦略性に驚いていた。


 ふつう、そこまでやるか? 完全に個人にメタを張ってやがる。


「確実には勝てねぇって……それをやれば確実に勝てるわけでもねえだろ」

「いや、確実さ。百回やって、百回勝てる」

「どうしてそう断言できる?」

「そうなるように訓練と対策を積んでいるからさ」


 うーん。『そうなるように』、ねえ。


「ビャクって、やっぱり次の大会も出るの?」

「当たり前さ。上級生をボコって優勝するんだ」

「結構、過激なこと言うよなお前……」


 そうかぁ。『剣術大会』優勝のためには、こいつを倒す必要があるのかぁ。

 これは骨が折れそうだ。


「俺もさ、次の大会出ようと思ってんだよね。どのくらいまでいけると思う?」

「……いや、俺に聞かれても困るよ。自分の限界は自分で決めてくれ」

「えー、つまんねえなあお前。ビャクの目から見てどうかって話しをしてんだよ」

「ううん、そうだね……」


 顎に手を当て、十秒。結構ガチで考えてくれてるっぽい。


「この前のアレが完成すれば、まあ、ランリには勝てるんじゃないかな」

「おお!」

「つまり二位ってことだ。俺には勝てないからね」

「おっけー。じゃあ俺は一位を目指すぜ」

「ふふっ。初めからそのつもりのくせに、何をいまさら」

「ありゃ。バレてたか」


 わっはっはー! 大声で笑った。笑ったのは俺だけだった。


「お前も笑えよ。そこはみんなで笑うとこだろ」

「俺はそういうの好きじゃないんだ」

「あっそー……」


 あの技が完成すれば、二位。ねえ……

 なんかしょっぺえな。せっかくなら、夢はデカく持ちたい。


「……あ、そうだビャク。せっかくだからさ、ちょっと聞きたいんだけど」

「なに?」

「次の剣術大会でさあ、有力選手の名前を全部教えてくれよ」


 ◆


 勝負に勝つためにはわりと何でもやる必要がある。

 強い個人にがっつりメタを張っているビャクの姿勢には見習うものがあると感じた。


「……お、あいつか」


 昼休み。魔法数理学(今週三回目)を終えた俺は、有力選手の一人とされる男、シートの様子をうかがっていた。

 なんだか細身で弱っちそうだぞ? 本当にアイツが嵐流と晴天流のハイブリッドなのか? 本当に信じて良いんだろうなビャク?


 こそこそと跡をつける。

 なんか、友達二人組と一緒に楽しそうに笑ってるな。片方は剣士、片方は魔導士っぽい。

 

「なーんか、目つき悪いなぁ、あいつ。悪役キャラっぽい」


 ああいう顔は勘違いされやすいから損だよなあ。

 愛想は大切。俺は日本の社会生活で学んだ。


 その日の放課後。サディーリエの講座までまだ時間があったので、俺は再びシートのことをストーキングする。

 お、晴天流系の道場に入っていったな。

 中では何をしているんだろう……。


 建物の壁をよじ登り、窓の外からひょこっと顔をのぞかせる。


 道着を着てるな。なんか中華風な伝統衣装っぽさを感じさせる服装だ。

 基本の準備運動をしてから……あ、もう練習試合? 早いな。乱取りとかしなくて良いんだろうか。


 シートは『八相』の構えだ。

 対して、相手は下段。こいつは背が大きいから、先輩なのだろうか。闘気量もこっちの方が多い。


 ああ、なるほど。シートが攻める側ね。はいはい……。

 お、崩した。スゲエ、上級生相手に一歩も引かないどころか、それ以上じゃん……。

 はいはい、なるほど。ふーん。


 勉強になるなあと思いつつ、のぞき見を続ける。

 と、脚をちょんちょんと何か柔らかいもので突かれるのを感じた。指だ。


「あの……何やってるんですか? あなた」


 視線を下にやれば、やや幼さの残る顔つきの茶髪少女がいた。


「あ、ランリ」

「……」

「……」

「あの、今やってるのって(のぞ)」「覗きじゃないから!」


 あぶね、セーフ。

 こういうのは先に言ったもん勝ちだ。剣術と同じだな。

 言葉の『先抑え』に勝利した俺は続けて口を開く。


「お前こそ晴天流道場に何しに来たんだよ~。ランリって嵐流一筋なんだろぉ? 知ってるんだぜ~」

「うわ、なんでそんなこと知って、あ、ストーカー!?」

「ちげえよ」


 いやあながち間違ってないかもしれない。

 俺は自分の正当性を保つため、ランリに勝つにはどうしたら良いのかをビャクからねちねちと聞いた記憶を封印することにした。


「私はただ、晴天流の師範代に呼ばれただけです! 晴天流の想定する対戦相手は嵐流剣士が基本ですから」

「へー。あっそ」

「あ、興味ないですね!? 自分から聞いておいて!」


 ふと校舎の壁にかかっているデカい時計が目に入った。ヤバい、そろそろ時間だ。


「あ、俺、サディーリエ先生のとこ行かなきゃだから!」


 手を振りつつ全力ダッシュ。


「特訓頑張れよーっ!」


 応援の言葉をかけてその場を跡にした。


「……なんなんですか、あの人」


 ◆


 夜の中央図書館。


「で、この言葉の読み方は『ヨ』ね、『ア』じゃなくて。これ言うの四回目だから次忘れたらぶっ飛ばすからね」

「よ~っす」

「なんだその返事……」


 これが終わったら、今日はビャクのところに行くのは止めて必殺技の開発を進めよう。

 すでに木剣を四十本はぶち壊してる。これ以上破壊するとサディーリエの怒りが爆発するのは確実だったが、憧れは止められないから仕方がない。


 ……さて、それにしても。


「なあ、サディーリエ。最近さあ、俺、だいぶ読み書き得意になったよな?」

「え、……まあ、確かに。初めのうちに比べれば」

「最初の『え、』って何、『え、』って」

「こいつめんどくせえ……」


 そう。ここ最近はついに割と普通にクシャーナ語の読み書きができるようになってきた。

 なんと勉強を開始してたったの二カ月である。天才かもしれない。


 ……帝国魔導剣術学園中等部に入学して、既に二カ月が経過していた。


 サディーリエはディスカッションルームに新たに持ち込んだ新品の椅子(ふかふかしていて座り心地が良さそう)にぐったりと腰かけて、天井を見つめる。


「テンキは、最近どうなのよ」


 雑談を始めた。もう勉強を教えるのに飽きたらしい。


「すげえ、いい感じ。新必殺技の開発も進んできたし、ビャクと色々話し合って、理解を深めてるとこだし。読み書きもできるようになってきたし、あとは魔法数理学さえなければ最高なんだけどな」

「へぇ~ビャクと友達になったんだぁ」

「……」


 友達……。

 そうか、俺、ビャクと友達かもしれない。

 言われて初めて気が付いた。


「そうだな、友達になったぜ」

「ま、テンキは陽気だからなあ。あの陰キャにはちょうど良いバランスなのかもねぇ。……で、新必殺技ってのは?」

「おう! 聞いてくれよ、これが、マジですげえ技なんだ! あ、でも絶対にビャクには言うなよ? あいつめちゃくちゃ研究して対策練ってくるから、バレたらもう終わりなの」

「ビャクは研究者タイプだからなぁ。……で、具体的には?」

「ちょっとその剣貸して」


 サディーリエが持ち込んでいる鉄の剣(ただし刃は潰されている)を構えると、俺は()()()()闘気を纏わせる。


「まず、剣に闘気を纏わせます」

「おー、その時点で割と高等技術なことに驚いている」

「あ、やっぱり? そんな気はしたんだよな」


 俺以外に、体ではなく『武器に』闘気を纏わせているやつを見たことがなかった。


「で、続きを説明するぜ。剣を闘気で包んだら、その後はさ、例えばこう、普通に振ろうとしても」

「抵抗が大きくて上手く振れない」

「あ、そう。そうそう。で、そうじゃなくて今度は……」

「剣を振る方向と逆側に『噴気』を行って、剣の振りを加速させる。闘気の推進力に任せた圧倒的パワー! この速度でなら相手の瞬動にも対抗できる。勝った! ってとこかしら?」

「なんで知ってんだよ!」


 くそ、悔しい。これ発明したの俺だと思ってたのに、多分もうこれ普通に技として認識されてるやつじゃんきっと。


「テンキぃ~。そんなんじゃ甘いぜ~? それはね、晴天流の技として既に確立されてるのよ」

「なんて名前?」

「晴天流奥義・(せん)

「奥義……?」


 なんだ、奥義って。普通の技とは違うのか?


「奥義っていうのはね、その流派の考え方や術理を極めたような技で、かつ実践的な技に与えられる称号なんだよ。奥義っていうとなんか、秘伝の超必殺技ぁ! みたいな感じがするかもしれないけど、どっちかというと使い勝手が良くてお手軽に強い、代わりに習得がむずい。そんな感じ」

「ふーん……じゃあ嵐流の瞬動って奥義なんじゃね?」

「おお、そうそう! 瞬動は嵐流の奥義だよ」


 え、そうなの?


「ま、昔はともかく、今はもうみんな使えて当たり前みたいになってるからわざわざ奥義って呼ぶ人いないけどね。……まあでも、瞬動がシンプルかつ強力な技なのは分かるでしょ?」

「ふーん……」


 確かに。

 嵐流の基本は「相手より速く、鋭く!」らしい。そういう意味で瞬動というのはこれ以上ないぐらい嵐流の考え方を反映した技だし、反応できないぐらい速く攻撃されたらなすすべがないっていうのは事実だ。


「今でも達人が放つ瞬動はそれこそ『奥義』だよ。晴天流の閃も、嵐流でいうところの瞬動みたいな立ち位置になりつつあるかなー。プロキイェーテさんの瞬動はまさに奥義だったでしょ?」

「そうだなあ。あれは本当に凄かった」


 なるほどなぁ。でも、そうか。

 既にある技なのか……。


「ビャクは晴天流四段だから、彼も当然、奥義・閃は使えるはずだよ。使い方聞いてみたら?」

「うーん……」


 ビャクを倒すべく考えてる必殺技なのに、ビャクに使い方を尋ねたら本末転倒も良いところな気がするが。


 ま、いいか。背に腹は変えられまい。頭下げれば教えてくれるだろ。

 俺はビャクに土下座する脳内シミュレーションを始めた。

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