表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Dear World  作者: 山波 孝麻
第1章 たたりもっけと餓者髑髏
74/252

第74話 宝物を取り戻すために

 タタラはマシュの気持ちを色々と通訳した。その中で赤の女王は、この島にあるマシュの隠れ()で、讐怨亭(しゅうおんてい)に爆発された海底洞窟の話に興味を抱き、調べに行った。


茶々丸(ちゃちゃまる)は、先程、マシュがタタラに抱っこされているのを見て、自分も抱っこして欲しいと、にゃあにゃあ言ってタタラにせがみ、抱っこして貰っていた。


 タタラ達がテンマ達のいる船に戻った時、ツバキとフェイレイは変わらずにぐっすりと眠ったままだった。


テンマは(するど)い眼光で、船幽霊(ふなゆうれい)であるマシュがツバキに何をしたのか、怒りを()み殺して詰問(きつもん)した。タタラはツバキとマシュの双方の魂を知覚していたのでテンマの質問に答えた。


「ツバキは霧の魔法によってこの島へと連れてこられた。そして、船幽霊(ふなゆうれい)(かす)かな末那(まな)を感じ取ってこの船の最奥(さいおう)の船室へと入った。そこで、マシュがツバキに姿を見せたんだ。マシュもまたツバキの末那(まな)を感じ取り、ツバキが悪人じゃないと判断したみたいだね。でも、マシュがツバキに近付いた途端(とたん)に、ツバキが鼻血を噴出させたみたい。それも、凄い勢いでね。まるで、温泉を掘り当てたみたいに。ツバキは倒れ、マシュは困惑した。どうして、急に血を流したのか分からなかったから。とりあえず、風通しの良い甲板(かんぱん)にツバキを運んで、様子を見てたようだね。そこへ、テンマがやって来た。」


「ほ、ほう。」


テンマは目を丸くした。リョウコは目を細めてテンマを見た。テンマは再び、タタラに質問した。


「ツバキはどうして鼻血を?」


「さぁ。マシュの姿を見て、興奮したんじゃないかな?」


「ツバキはどうしてマシュの姿を見て興奮を?」


「それはだってほら、ツバキは(ひそ)かに茶々丸(ちゃちゃまる)分福丸(ぶんぷくまる)のことが大好きだから。マシュのくりくりした目や全身の柔らかな形を見て」


「分かった。もういい。」


テンマはタタラの発言を(さえぎ)り、マシュの方へと視線を向けた。


「俺が悪かった。君を襲ったりしてすまなかった。」


マシュは首を横に振り、前足でタタラの手に触れた。タタラがマシュの言葉を代弁(だいべん)した。


「ええと、僕が霧の魔法で海賊じゃないツバキを巻き込んじゃったからごめんなさい、だってさ。」


その場にいる皆は、マシュの良い子さに感動した。

タタラは皆に宣言した。


「何があろうと、誰が相手だろうと、ピットとマシュの宝箱を取り返す。今から行ってくる。」


「待て。俺にも行かせてくれ。」


「もちろん、私も行くよ。」


海坊主(うみぼうず)時雨(しぐれ)の申し出にタタラは(うなず)いた。


「きぃぃ。」


「マシュも行きたいの?でも、疲れてるんでしょ?」


マシュは首を横に振った。


「分かったよ。茶々丸(ちゃちゃまる)は、ここに残って、テンマとツバキのそばにいて。海に落ちたら大変だし。」


「んにゃ。」


「今度は私も行きたい。」


リョウコがタタラに言った。


「君は、何故(なぜ)行きたいの?」


「この(あた)りの海賊共をぶっ飛ばしたいから。」


「ふむ。」


タタラはマシュ、海坊主(うみぼうず)時雨(しぐれ)、リョウコを連れて、海坊主(うみぼうず)の船で讐怨亭(しゅうおんてい)を追うことにした。沖に出た辺りで、赤の女王が飛んできた。


「もしかして、宝箱を取り返しに行くの?じゃあ俺も行く。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ