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あたしんち極道一家  作者: 華夜
8/11

悪の棲む新居3

しばらくすると昼間も秘密の部屋を使う事になりました


競馬のノミやです

ノミやと言うのは競馬の馬券を正規に買わずに不法で購入する事です

レースが始まる前に電話で予想を受けます


我が家でやっていたのは正規で買うより馬券は少し高いのですが

配当もかなり良く

当たれば大金が入るという仕組みだったと思います


ある日

父がレース前にトイレに行きたくなり 私が電話番を頼まれました

もちろん断わる事なんて出来る訳がない


「電話に出たら 相手の名前、何レースか、予想馬番を聞き必ず復唱し、間違いないですね!と聞く事」


父に命令される私

どうか電話が来ません様に…


ジリリリリリリリリ~ン!!!

キタァァァァァ~



父に言いつけられた事を必死にこなす私

ほんの5分位の事だったと思いますが……

間違えたら大変な事になるのは幼心ながら十分理解していました


父が戻ってくると私は褒められました

ホッ!

としたのも束の間

ダダダダダダダダッ


父の駆けてくる足音

バシッ!!

父に突然殴られたぁ


「今、子供を電話に出すなと言われた!お前電話に出る時(はい!○○です)と名字を言ってたそうだな!俺が警察に捕まってもいいのか?お前達学校も行けなくなるんだぞ!!!」


ノミやは違法なので誰が何処でやってるか秘密にしなければならないらしく

私が電話を取る時に名前を名乗ったので客から指摘があったみたいだ……


ってか 父

私はそんな事聞いていない!!

一生懸命やったのに殴られた事が悔しい


「いつも…電話に…出る時ゎ…名前…言えって…」

しゃくりあげながら訴える私


すると父は

「時と場合があるんだ!その位気を利かせ!!」

と……また殴られました


この頃から私は

父がこの世からいなくなれ

死んでしまえばいいと思う様になったのです


しかし……


私が死んでしまえばいい

と 思ったのは父だけではありませんでした

それはまた後の話で……



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