この世界に救いなどない 第五話 ~ ~
お久しぶりです。
あれから6か月たち、その間練習を重ねてきた春輝
練習の成果もあり全種類の中級魔法まで使えるようになっていた。
「あぁ今日の練習も終わりだ!」
「お疲れ様、春輝」
「お疲れ!クロケン!」
「今日の夕飯は何かな?」
「金曜日だし、カレーだと思うよ」
練習も終わり、おなかも減った春輝は食堂へ向かった
クロケンの予想は当たりおいしそうなカレーの匂いが漂ってきた
「もぉ遅いよ!」
「ごめんよルぜ。練習が長引いちゃってさ」
「今日の夕飯はメイドの特性カレーよ!」
「おぉ!あの7種のスパイスが入っているやつだね!」
「おなかすいちゃったから早くクロケンを呼んできて!」
いつもより遅いクロケンの帰りに違和感を感じながら、庭へ向かった。
玄関を出ようとしたその時
〝バコーーーン″
すごい音が鳴り響いた。
急いで庭へ駆けつけると、そこには血まみれのクロケンが。
「来るな!春輝!」
「いったいどうしたんだ!?」
「侵入者だ!」
目を凝らすと黒ずくめの男が門の近くに立っていた。
「いったいどうやって入ってきたんだ?」
「そうですね・・・詳しいことは語れませんが空を飛んできました。」
「俺も戦う!俺だって強くなったんだ!」
「ルぜ様を連れて逃げろ!これは練習じゃない」
「わっわかった」
「おしゃべりが過ぎますよ」
クロケンの言うとおりにルぜのもとへ向かった春輝
「外からすごい音がしたけどまだ練習でもしているの?」
「侵入者だ!俺と一緒に逃げて!」
「えぇ!」
「彼には逃げられてしまいましたが、今回の目的は偵察なので良しとします。ですがあなたには見られてしまいました・・・死んでいただきます。」
「私だって簡単にはやられない〝光魔法 ガーディアン″!」
クロケンの体が光りだす
「この防御力を強化したからだなら!」
「お笑いですね。〝闇魔法 ダークネスハウンド″
〝ワオーーーーン″
無数の黒い狼たちが湧き出して来た
「あの光っているものをやっちゃってください」
狼たちがクロケンにかみつく。
「うぐっ・・ここまでか・・・ルぜ様を・・」
「ごみは消えましたね・・・今回は帰還しますか」
クロケンの無事を祈りつつ逃げる春輝たち。
どうなってしまうのか
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