この世界に救いなどない
初心者の作品ですが、どうぞお楽しみください。
この世界に救いなどない。
やることなすこと何一つうまくいきやしない。なぜ学校なんていうつまらない監獄のようなところに通わなければならない。友情?恋愛?くそくらえだw
こんなことを平日の昼間から家のベッドで寝ころびながら考えている僕は「西村 春輝」引きこもり
17歳、童貞だ。
「あぁ死にてえ」僕は日々もし死ぬならどうやって死ぬのがいいかなんて脳内シュミレーションしている。飯でも食うか……棚からカップラーメンを出すとポットでお湯を入れた。
家族は母しかいない父は幼いころ交通事故で死んだそうだ、だから母はパートや内職で大忙しだった。3分経ったからふたを開けカップラーメンを食べる。
いつもと何一つ変わることのない毎日の光景だ。食べ終わった容器をかたずけ再びベッドに戻った。
「ひと眠りするか」と言って僕は目を閉じた。それは深い深い眠りだった…
「ん…んん??」
目を開けるとそこは木漏れ日が心地よい森の中だった。
「なっなんなんだ!?ここはどこだ!?」
僕は慌てて飛び起きた。すると目の前には髪がエメラルドのように美しい緑色をした美少女が立っていた。
「お願いします…私たちをお救いください…このままではこの世界が!!」
彼女はそういうとばたりと倒れこんでしまった。
「おい!だいじょうぶか!?」
「だ…大丈夫です…そ、そんなことより…」
彼女が何かを言おうとしたその瞬間だった
「見つけたぞ!!」けたたましい声が森に響くと、そこには大柄の男たちが3人こちらを見ていた。
「おい!そこの!!その女をこちらに渡してもらおうか」どうやらこの少女を探していたらしい。「なぁ、俺たち金に困ってんだよなぁ。そいつを売り飛ばせばまとまった金がはいるんだわぁ」
「た、助けて…」
僕にこの少女をかばうぎりはない、ましてやここがどこだかもわからない、だが、この光景は見覚えがあった。
それは高校一年生、去年のこと「おい!春輝ぃ俺たち金ないんだわw貸してくんね?」3年の先輩たちだ「なぁ俺たち友達だろ?w」僕は何もできなかった
「なんだよ1万しか入ってねえじゃんつっかえねえ」
「次はもっと持って来いよ~w」
・ ・ ・ 「 変わりたかった 」
「おい?聞いてんのか?女をよこせっつってんだよ!!」
「痛い目にあうぞ?」
大柄の男は僕の胸倉をつかんでそう言った。
「嫌だ…」
僕は答えた
「あ?もういっぺん言ってみろ!!」
男は声を荒げる
「嫌だ!!」
僕は変わりたかった。あの頃の僕には救いがなかっただから今度はこの子の救いに…希望になりたかった。「そうかw…なら死ね!!」
男はナイフを取り出しを振り上げた
「あぁ僕は何してんだろう?」
こんな展開は反吐が出るほど嫌いだった、だが実際こうなってみると案外かっこいいじゃんと思った。「まぁこんな死に方もありか」
しかし、ナイフが春輝を切り裂こうとした時だった、
「ん?目が熱い…融ける!!」「熱い!!」「うがああああああ」
大男たちの目は見る見る間に融けてしまった。それどころか体が自然発火し、息絶えてしまった。
「?いったい何が起きたんだ?」
不思議がる僕を見上げ少女は言った。
「助けていただきありがとうございます勇者様!!」
「勇者様??」
僕にはもう何が何だかわからなかった
「はい!あなた様は私達エルフを救っていただくために召喚させていただいた勇者様です!!」
「えええええええええええ!!!」
これから壮絶な戦いが待ち受けていることを春輝は知る由もなかった…