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やきポテト事件2

 「……芋を盗んだのは人間か?」

 ツマはストレートにまず聞いてみた。


 ……。


 木々は何も答えなかった。つまり、YESとも言えずNOとも言えなかったという事だ。

 ツマとニッパーは少し安心したが逆に謎が深まった。


 「木々がはっきりYESと言えないとなると……何っすかね……」

 「うーん……」

 なんだか不気味になってきた。


 「子供がいたずらで取ったとか……?」

 「……じゃあまず、ここに人がいたかどうかを聞いてみよう。……人はここにいたか?」


 ツマが木々に尋ねると木々は

 ……YES。

 と答えた。


 「イエスだ……。やっぱりここには人間がいたんだ。何人いたんだろう?」

 ツマが発した質問はYES、NOクエスチョンでは答えられないため木々は何も言わなかった。


 「じゃあ、沢山いたか聞いてみるっす。ひとりか沢山かで違うっす」

 ニッパーに言われ、ツマは軽く頷くと再び質問をした。


 「人は沢山いたか?」

 ……YES。

 木々はイエスと答えた。


 「イエス……沢山いたのか……。人が沢山……意味がわからない。集団窃盗でもないならなんなんだ」

 「……ただの窃盗なら火を消していかないと思うっす……。火を消していったということは火を消さないといけなかったのかもしれないっす」

 ニッパーの言葉にツマはどこか悔しそうに頷いた。半分ライバル視しているニッパーの言っている事が正しいような気がして悔しかったのだ。


 「じゃあ、大人が沢山いたのか?」


 ツマが再び木々に聞いてみると木々は

 ……NO。

 と答えた。


 「違うのか……子供もいたと……」

 ……YES。

 木々はツマのつぶやきにイエスと答えた。


 「子供もいて大人もいて……芋も何もかもなくなっているっていうのは……。しかも火を消していったってことは……」

 ツマとニッパーはしばらく考え込んだ。

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