第2話
俺は冒険者登録を一通り終えた。ただ名前の入ったカードだけだった。もう少しレベルや職業などについたら変わるのだろうか?
まずは依頼を受けるのが先だ。
「あの、今ある依頼一覧とかは....」
コミュ障全開だった。恥ずかしい。時間もどそうかな。
「はい。依頼一覧ですね。こちらになりますが....」
「ん?どうかしたのてすか?」
「いえ、今は狩猟系統の依頼しか残っていないもので」
まじか。命を懸けるきゼロな俺に狩りをしろと!まずいな。
「流石に1人ではアレなので、パーティーを組んでみてはいかがでしょう?」
なるほど。そういうのがあるのか。
「わかりました。ありがとうございます」
とは言ったものの、こんな冒険者成り立ての俺とパーティーを組んでくれる人はいるだろうか。
俺はとにかく何人もの冒険者に声をかけることを決心した。
コミュ障でかなり緊張するが、もし断られたり、変質者扱いされたら時間を戻せばいいさ。(その為には1分で交渉を終えないといけないが)
しかし誰に声をかけようか。結構沢山の冒険者が集まっている。やはりこんな時は美人な女騎士とかに話しかけるのが一番だな。
俺は近くにいた女性に話しかけた。
鎧はつけていないが、背中に剣を背負っている。しかも1人でずっと居るしたぶん、パーティーは組んでいないだろう。
「あっ、あのすいません」
「ん?なんだ」
なんか怒ってる?怖い。
「僕とパーティー組んでくれないでしょうか?」
「パーティー!本当か!私と組んでくれるのか!」
え?
俺は驚いてつい、能力を使った。
スッ
なんだあの女冒険者!こんな俺とパーティー組んでくれるなんて。なにか裏でもあるのではないか?そもそもあんな美人な冒険者が1人で居るとは..
装備もどう見ても駆け出し冒険者じゃないし。
俺は思い切ってもう一度声をかけた。
「あのすいません」
「ん?なんだ」
さっきと全く同じやり取りだ。
「僕とパーティー組んでくれませんか?」
「パーティー!本当か!私と組んでくれるのか?」
行け俺!勇気出せ!
「あの..なんで僕みたいな新人冒険者とパーティーを組んでくれるのですか?」
我ながらコミュ障全開の会話だな。
「えっ....」
やっぱりな。なにか裏でもあったか。
「実はだな。その..私は『借金』がかなりあってだな....」
なるほど。そう言う事か。
この世界のパーティーは気軽に組めるものではない。相棒に借金があったなら仲間に借金が移されることがあるらしい。
それはこの世界のパーティーは仲間は家族みたいな考えらしい。よくわからないが。
だから借金がある冒険者はかんたんに他人とパーティーを組むことは難しいそうだ。
「じゃあ、依頼こなして借金返せばいいじゃないか」
「多くの報酬を貰える依頼は2人以上と人数が決まっているものがおおくてな」
なるほど。
「分かった。とりあえず俺はパーティーを組まないと今日寝る場所が無いからな。パーティーを組もう!」
俺はこの女性冒険者とパーティーを組んだ。借金は..多分大丈夫だろ。美人な冒険者とパーティー組めただけでもよかったよ。
俺は早速、依頼を受けに受付に向かった。