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高校、結衣.1

もう高校生活も1年が過ぎた。

去年、入学してからの1年間、思い返せば私はそつ無く勉強をこなし、そつ無くバイトをこなし…そんな毎日を送っていた。


パッとしない生活を送ってなるべく目立たないように…


そんな事を気にしながら過ごした結果が、この"もう1年が過ぎた"に詰まってると思う。

この街では、昔みたいな失敗はしない、絶対に。

出る杭は打たれる、この言葉を忘れちゃいけない。


「クラス替え…か。」


友達の居ない私には正直あまり関係ないイベントではあるけれど、少しドキドキしてしまうのも事実だ。ただ、やっぱり関係の無いイベントということ自体は変わらない。初音結衣はこういう人間…。かなり冷めた気持ちで教室のドアを開け、自分の席を見つけて腰をかけると、近くに居た女の子が話しかけてきた。


「初音さん!!また同じクラスだね〜」


……誰だっけ。


「う、うん。今年もよろしくね〜」


名前も分からないクラスメイトに、当たり障りない言葉を返す。覚えてないし誰かも分からないからこればっかりは仕方の無いことだとは思う一方で、私の心の片隅にひとつの言葉が浮き上がる。


___上辺とかウザい


私が覚えてないんだ、あっちだってそんなに絡んだことがないんだろうし絡もうと思ってる訳でも無いんだろう。まぁ、絡もうと思われても上手く回避しますけども。


あくまでも心の中でため息をついた時、教室の前の方で少し賑やかな雰囲気になってる事に気がつき、自然とそっちに目をやった。


「そんでさぁ〜歩いてたら車が突っ込んで来て!!」


その中心に居る男の子を囲んでクラスメイト達が笑ってる、いわゆる陽キャ集団って感じの人たちで、中心でペラペラとトークしている彼は陽キャそのもの。


(にがてなんだよなぁ、ああいう男)


勝手に嫌悪感を抱きながらも、その男女たちに意識を持ってかれる。


「せなそれまじかよ?めちゃくちゃウケるんだけど」


「マジだって!おれ超焦ったわ」


高2にもなって教室でバカ騒ぎするそのセナって男にイライラしながら、机に突っ伏して顔を伏せる。

新学期早々、嫌な気持ちになり何だかやるせない気分だ。今年もこうやって過ごそう、大事な物を作らないように…………。


そうやって、時間が過ぎるのを待っていると気づいたら寝てしまっていた。


夢を見た


小さい頃の夢だ


家族みんなで笑いあってご飯を食べる


すごく当たり前な景色………


そんな夢だった。



拙い文章ですがお付き合い下さい

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