9 プラントマン
『えっなに!なになに』
『突然すまんな、だが、どうしても話をしたくてな』
念話の主は、最初に間伐するときに目印にした巨木だった。まわりの木を切り倒したから、怒っているのかな?
『いえ、こちこそ、お騒がせして、怒ってますか?』
『ん?なんじゃ?いやいや、お主に頼みがあってな、わっわしにも身体を作って欲しいんじゃ』
ん?身体?ネオウッドマンのことか?
『それって、このウッドマンのことですか?』『そうじゃ』
凄い食い付きだなぁ‥‥と、思っていたら
『おお、久しぶりだな、元気してたか?』
ええっネオウッドマンが念話してる?
二人?で、話はじめた。二人とも長い年月の中で、樹霊になって、会話をする間柄になった、友人同士らしい。
『それじゃあ、意識が薄れてきたころに、俺が回収して、ネオウッドマンに取り付けたと』
『はい、ありがたいことです。このまま消えてしまうと、思っていたのに、今は、このように、動くことができるなんて、ありがたいことだ』
まるで、某ゲームの不思議な踊りのような動きをしている。うれしそうだ。
『ぐううっ頼む!わしにも、動ける身体を、動ける身体をくれええぇ』
よほど、悔しいのか、叫びが悲痛だ。だが、俺としても力には、なりたいが、考えもあるので、ちょっと待ってもらって、ユベルに相談する。
『結論から言うと、今のままだと、ウッドマンは無理だね』『なんじゃとー!』
『だけど‥‥』
ちょっと、興味あるからやってみたい。
実は、ウッドマンは、作った身体に魔力石を頭脳とエネルギー元として身体に入れる必要がある。
つまり、魔力石を取ることになる。だか、魔力石を取ることは、その取った身体が死ぬことになる。
大樹霊は、死ぬことなど何でもないと言っているが、この大森林の中心的な大樹霊ほどの大樹が突然消えると、魔力のバランスが崩れることになるので、困ると、ユベルから言われている。
そこで、大樹に了解を取り、憑依合体する。合体できて、本当に受け入れて、くれていることがわかる。
合体してみて、魔力の流れや大樹霊の記憶に触れる。いかに動きたいのか、狂おしいくらいの思いがあるのは、かなり重い。
それでは、早速、身体を造る準備をする。
大樹霊の意識には、仮想空間に身体を作って、動かし方を学んでもらう。仮想空間で、動くだけでも、凄い興奮している。あっ、転んだ。
で、身体を造るに、どうするか?木の実のように、本体から離すか?今回は、根から身体を造る。ようするに根っこから、木の芽が出るように形作る。
本体の木の中に、魔力石を宿らせる。この魔力石が大樹木の意識と繋がり身体を動かすことになる。上半身は、蔓や蔦を纏い胸や腕、手を形ずくり、頭はつぼみわ造り、顔は、花を擬態させた。下半身は、細い根をまとめて、腰から足を造る。
創造魔法により、比較的容易に出来たのは良かった。もちろん大樹霊の協力があったことも大きい。
腕や足は、細い蔦や蔓、細い根っこを使うことで、ウッドマンよりフレキシブルに動けることが、確認された。普通に強いかも。
これって、新しい魔物造っちゃったかな?これは、プラントマンとしておこう。
大樹霊が仮想空間になれたら、プラントマンに移ってもらおう。
大樹木に、憑依合体して最大のメリットは、大森林の魔力の流れを見ることができて、大樹霊の記憶を共有出来たこは、有益だった。もちろん、両方とも全てを共有したわけではないが、これからの行動にも有利になるだろう。
思った以上の成果があったので、ユベルの研究ダンジョンに戻る。
『ただいま』『帰ったのか、そっちは?』
『俺の研究成果達と協力者達だ』『ほう』
俺は、ネオウッドマンとプラントマンの二人を紹介した。ユベルは、興味深そうだ。
俺は、講義を受けていた、俺と情報を交換して、俺に転移してもらった。
『ユベル、あと、どのくらい時間がある?』
『なんのこと』
『ユベルの時間と、この世界の時間かな?』
『‥‥』
『世界は、数百年は大丈夫だろうけど、ユベルは、半年がいいとこかな』
『具体的ね、いい線いってる』
『否定しないんだ』
『意味ないし、ウィルなら動じないだろう?』
『じゃ、説明してくれるか‥あぁこの二人なら大丈夫だから』