8 ネオウッドマン
リアンは、とても喜んでいた。
喜びに、鳴き声をあげる!
まわりの蟻たちも、興奮してギィギィ騒がしくしている。喜んでいるのは、わかるが少し、いや、かなり騒がしい。
俺は、落ち着くように言う。ギィギィギィギィ鳴き声が止まない、『静かに、静かにしてくる?』
『うるせえんだよ!』
し~ん、と、静寂が訪れる。魔力を込めたら、効果満点だった。
静かに、なったので本題に入る。ウッドマンを作るために、森の木を切るのを手伝って欲しいと。
女王蟻のリアンは、『我が全勢力をかけて、木々を切り倒しまくる!』
また、騒ぎがおこる。
いやいやいや、落ち着いて、落ち着けぇ~!
よけいな手間が掛かったが、数匹借りられた。幹部のオス蟻も一匹ついてきた。
表に出て、木々の深いところに行く。
立派な巨木を見つけて、幹部に、この木のまわりの木を、間隔を開けて切るように、幹部に指示を出す。
そう言えば、ユベルによると、この森の樹木は魔力を内包する、魔樹で、硬く粘り強い木だと言うから、蟻たちは大丈夫だろうか?
と、思っていたら。バリバリ、ガリガリ凄い勢いで木を削り切りしている。
とんでもない、勢いで木を切り倒していく。木が倒れ、ほかの木や枝に引っ掛かり斜めに、傾いている。蟻たちは、斜めの木に登って枝を払い落とし、丸太にして、木を倒す。
やけに手慣れているので、幹部の蟻に聞いたら、蟻たちは、枯れた木や朽ちた木や枝を、巣の中に砕き入れて、キノコを栽培して、食料としてるらしい。
蟻たちは、雑食だが、キノコを主食としていると言うので、枝や葉っぱは、巣に運ぶことを了承した。
結構丸太が、重なって行く。
そろそろ良いだろう、蟻さんもういいよ。
いいって、止めろ!
ビクッと、蟻たちは、動きを止めた。
いやいや、ありがとー!
蟻たちは、まわりで作業を再開した。
俺は、木の水分を抜くことにした。とりあえず、一本に魔法をかける。植物魔法と水魔法、そして創造魔法を合成してかけると、ゆっくりと水分が抜けていく。
乾かした木を魔法で切る。身体を薄くして、回転するノコギリのように、丸太に飛び込んでいく。ギィュワァァァンと切れていく、何回か切っていくと、さまざまな大きさの、木材が出来上がった。
蟻たちは、ドン引きしてる。そんなに変なことしたかな?
ほかの丸太を、アイテムボックスに入れて、ウッドマンを出す。
蟻たちには、丁寧に礼をして帰ってもらう。
幹部のオス蟻は渋っていたが、様子を見に来てもかまわないと言うと、しぶしぶ帰って行った。
ウッドマンを基準にして、部品を削り出していく。俺は、ウッドマンと合体する。
まぁ、ウッドマンの頭に乗ってボディを使って部品を削っていく。
端から見たら頭が光って、スーパーウッドマンて感じに見えるかな?
アイテムボックスの俺に、鉱石を渡してナイフを作ってもらった。ノコギリはムリだと言われた。技術の向上を願う。まぁ俺なんだけどね。
もくもくと、作業をしていく。製作のモデルは、ミクロな感じのマンにしている。作業の途中で、ウッドマンの手がへたってしまった、新しく作った手を付け替え作業を続ける。魔法陣も、うまく働いているようだ。
作業に、数日費やし部品が出来上がった。
蟻も、毎日見にきていた。雨が降らなくて良かった。
創造魔法と錬金術を駆使して、部品の魔力の流れを確かめる、部品が出来たあと、ウッドマンと分離して、ウッドマンに質問する。
『新しいボディに移るか?』首を横にふる。
『今のボディを改良するか?』首を縦にふる。
やっぱり長年使っているボディの方がいいか。
ゴーレムやウッドマンの頭脳、制御、エネルギー元には、魔力石を使う。高性能なものにするには、魔力石の質も大事だ。
強いモンスター、長い年月を生きる
魔物など、なかなか手に入らない。
魔力石は、この世界を生きるもの、ほぼ全てが、持っている。これは、樹木も例外ではない。普通の木は、魔力石などないが、長い年月、数百年、数千年単位で生きる樹木には発生するのだ。
樹木の魔力石は、木の根本に発生する、それは琥珀のように、結晶になる。
それは、ある。蟻たちが、俺の部屋を作ったときに、飾り付けた宝石が、それだ。
ただ、すぐに使えるかと言えば、それは出来ない。なぜなら、木の魔力石には、そもそも動くと言う概念がない。
マンイーターやトレント、リーフ系なら多少は、動きを魔力石が、覚えているかもしれないが、魔樹では、そうもいかない。
だから、魔力石を取り込み、ウッドマンと合体して動きを刻み込んだ。
選んだ魔力石は、かなりの老木のものだったらしく、魔力もよく馴染んだ。
自作のネオウッドマンを組み立て、腰の部分に、魔力石を入れる。
ミクロな、稼働するオモチャのマンは、腰と太股の稼働いきを確保するため、かなりシンプルに削れているが、人らしいシルエットを保つためベルトのように、尻から腰まわりを別部品にしている。
そこで、頭脳である、魔力石を守るためのアーマーをさりげなく、付けることに成功したのだ。 まぁ、結局、自己マンなのだが。
組み立てられた、ネオウッドマンに、起動するために魔力を流す、目が光り動きだす。
立ち上がるさまは、ファーストガ○ダムのようだ。
これは、感動ものだ。
各部をチェックしてみる。ネオウッドマンとの意志疎通も、うまくいっている。
『すばらしい!』