3 ウッドゴーレム
森の中を、ふわふわと浮かんで漂よいながら考える。
俺って強いのかな? 蟲とはいえ結構倒したな、意外に強いのかもな~。
と、根拠のない自信に、ニヤけて(イメージ)いた。
それが悪かったのか、気付くのが遅れた、
ギリギリ気がつかれてなく、木の陰に隠れたと思うが、前方にある物が歩いていた。
それは、木製の頭と手足のある、マリオネットのような物、ウッドゴーレムだろうか?森の中を草木をかき分けながら進んでいく。
身体には、ポケットが幾つかついた服を着ている、腰には剣?だろうか、付けている。
どこに行くのか気になるな、この森のことをほぼ知らないからな、あとを付けてみよう。
ウッドゴーレムは、ゆっくりと進んで行く。 たまに草や木の実を拾いながら歩いて行くと、
ヂュー!と鳴き声をあげて、あのネズミが
ウッドゴーレムに襲いかかる!
あっと思ったら、
ウッドゴーレムは、一刀のもとにネズミを両断していた。
スッゲェ!一撃とは、 いったいなんで、あんなのが、こんな森の中にいるんだ?
ウッドゴーレムは、切ったネズミをそのままに歩いて行く。
ウッドゴーレムが十分離れたところで、ネズミの魔石を吸い出した。なかなか美味しい
セコい訳じゃないよ。もったいないじゃない、。
ウッドゴーレムは、それからしばらく進んで、目的の場所についたようだ。
その場所は、俺にとっても思いで深い、というか昨日、俺が気がついた場所だ。
ウッドゴーレムは、禍々しい窪みの前に立って、服のポケットから丸い珠を取り出して、窪みに向けると、珠は、淡くひかりだし
窪みの魔力らしきものを吸い上げ出した。
なんだ?あの珠、魔道具か?昨日は、かなりヤバいもんだと思ったんだがなぁ‥‥
どのくらいたったか、かなりあった魔力らしきものが、全て吸われて窪みだけが残った。
作業を終えた、ウッドゴーレムは、珠を持っていた袋に入れてポケットに入れて、また歩き出した。
どうするかな? かなりヤバいよな‥‥
だけど‥ ただ森に居ても仕方ないんだよな。 やっぱり付けてみるか。
ウッドゴーレムを付けている。もう夕方になりそうで、どうするかと思っていたら、
ウッドゴーレムは、歩みを止めた。
パッと見、草や蔦の絡まった小山とウッドゴーレムより高さのある大きな岩がある、
岩が少し動いて入り口ができた。ウッドゴーレムは、ゆっくりその穴に入っていった。
はぁ~。本当にどうするかな‥
もう、夜になるから、どこか隠れないと、蟲が来るな~、ん~
岩の入り口を見るとほんの少~し隙間がある、俺なら入れそうだな、
よし!身体を細く薄くして中に入って行く、便利な身体で良かった。
穴は真っ暗で、何もわからない、魔力を集中すると穴の中もわかるようになった。
光も抑えるのは、ちょっと大変だった。
穴の中は、奥へ行くごとに狭くなる。
あれ?行き止まり? じゃないな 端の方に小さな穴がある、ウッドゴーレムも細いけどギリギリかな?
まぁ、俺には関係ないか、 すすすすっと入って行く、少し進むと、草が落ちてた、これは間違いなさそうだ、周りに気をつけながら進んで行く。たまに、魔力の反応がある、罠ではなさそうだ。
俺は、なんとなく、なるべく魔力を漏らさないように進んで行く。
まぁ俺の感覚だよりだから何とも言えないけど、
出口か?広い空間が、あるようだ。出口まわりを確認して、そっと出てみる。
そこは、石造りの通路のようだ。あまり湿っぽさは感じない。
ウッドゴーレムは、どこに行った?
穴から出て、ふわふわ見てまわる、幾つかドアがある、魔力で鍵でもかかってるかと思ったけど、そんなことなかった。
まぁこんなところに誰も来ないか、一つの部屋に入ってみたら、埃と古い本と紙の束で、埋まっていた。
近くのゴワゴワの紙は、羊皮紙ってやつか、
うん、読めない、さすが異世界。
どのみち日本語しかわからないんだし、
どうにもならないな、
さて、どうするか?
『お前、なんだ。』
『うわぁっ!?』