表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スーパー・ジャイアンツ  作者: 荒馬宗海
9/17

sg9

先週は申し訳ありません。ちょっと忙しく。

このパートは短いので・・・、


「青コーナー。百九十七センチメートル、百二十七キログラム。挑戦者、チョンボ・ヅルダ―」

 いつもとうってかわってまばらな拍手しかなかった。

 チョンボ・ヅルダはいつものように―普通ならわれんばかりの拍手と歓声を伴っている―黒いジャンパーを脱いで拍手に応えた。

 黒いリングタイツと黒いリングシューズ。

「赤コーナー。二百九センチメートル、百二十キログラム。七冠統一ヘビー級チャンピオン。ザ・ウルトラ・スペシャル・グレート・スーパー・ジャイアント・パパー」

 恐ろしいまでの拍手と喝采、フラッシュに会場が満たされた。

 いつものように、軽くバンザイするように両手を挙げて声援に応え、ガウンを脱ぎ捨てるジャイアント。右ひざには赤いサポーター。リングシューズも赤。骨ばったアバラととってつけたような細い腕が印象深い、巨大な裸体が披露された。

 最後にレフリーが紹介された。

「レフリー、ケン・ウスイ」

 レフリーに転じてはや三十年。ゼニニッポンプロレス発足以来のジャイアント・パパの盟友にして、チョンボ・ヅルダ登場以前のタッグパートナー。タッグチーム、ゴールデン・ハンマーズは今日にあっても、伝説のデュオとされている。元・白い全身タイツのセックスシンボル。

(勝ってしまっていいんだろうか? 本当に勝ってしまっていいのだろうか?)

 チョンボは結局、今、この場になっても、控え室と同じことで苦悩し続けていた。



続く。

今日のうちに。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ