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ep.15

間が開きすぎてすいません。いろいろと忙しく更新が凄まじく遅れてしまいました。楽しんでくれたら幸いです。

やる曲が決まったハルキ達はおのおの自分の担当の楽器の練習に励んだ。比較的薫と咲は楽譜をさらうのが早いが、ハルキと公平は慣れてないせいかとても遅かったが、薫や咲に助けてもらいなんとか弾けるようになった。

「ふぅー、なんとか形にはなってきたかな。」

薫が合わせを終え呟くと

「三回に一回くらいの成功率だけどね。」

と咲が釘をさすように言った。

「でもよー、歌詞がないと、なんか寂しいよな。」

とハルキを見て言った。

「しょうがないだろ。人前で歌うの恥ずかしいじゃん。」 とハルキは人前で歌うことに慣れてないようだ。

「でも、歌わなきゃただの音楽だけじゃん。」

そりゃそうだと他の2人も頷く。

「でも、歌に自信ないし。」

「そんなことないよ。イイ声してるし。」

迷うハルキを薫が後押しする。

「そうかな?」

薫から褒められちょっと嬉しそうに頭をかく。

「まぁ、なんにせよ。一回歌ってみてよ。あたしハルキの歌声聞いたことないもん。」

「えっ、ここで?」

「じゃ、これから放送室乗っ取ってくるか!!」

「いや、なんでそこまで本格的なんだよ。」

「いいから、歌ってみなよ。僕も聞きたい。」

みんなの視線がハルキに集まる。それに伴って顔が赤くなっていくハルキ。

「ぅう・・・じゃ、じゃあ歌います。・・・下手でも笑うなよ。」

とハルキは緊張するなか、一つ咳払いをし口を開いた。


衝撃だった。その歌声は力強く鼓膜を揺さぶり、パワフルだった。三人はたまらず鳥肌がたった。

「っ・・・どう?」

サビの部分を歌い終え、不安そうにみんなの顔色を伺う。

「いや、なんていうか。予想外かな。」

薫が目を丸くして呟いた。

「やっぱ、オレってそんなに下手かな?」

「いやいや、その逆だって。上手いよ。すごく。」

あの咲が素直に褒めた。 一方、公平は

「やっぱオレの目に狂いはなかった。お前、トイレでの鼻歌上手いもんな。」 「そりゃどうも。」

褒めてるのか微妙なコメントだった。

「とにかく音程がたまにズレたりするけど、凄い武器だよ。ハルキの歌は。でも人前で歌えないっていうのが。」

薫が腕組みをしながら悩む。

「それならイイ考えがあるぜ。」

と公平が挙手した。

「イイ考え?」

「あぁ、任しときな。」

公平は何か思いついたとばかりに笑っていた。

ハルキは何か嫌な予感がした。

「とにかく、今日、駅に集合な!」

「えっ、駅?なんで駅なんかに。」

ハルキの質問を振り切り

「いいからおいちゃんに任せな!!」

と自信満々に胸を張った。

駅。。。

駅に集まったハルキ、薫、咲の3人。

「公平のやつ。自分から集合かけといて遅刻かよ。」 もうかれこれ30分ほどこのままの状態だった。

皆待たされ咲はさっきから腕組みでずっと顔をこわばらせている。

「でもなにするんだろ。どっかに行くのかな?」

薫がニコニコしながら言った。彼だけは楽しそうだ。

「あれじゃないの?ストリートミュージシャンみたいに路上でやれ的な感じじゃない?」

咲がイライラしながらいった。

「いやいやいやいや、そんなでたらめなわけないだろ。ていうかそれ嫌だし。」 ハルキが必死に全否定した。

「ただ適当に言っただけよ。」

「なら良かった〜。・・・あっ、公平だ。」

なにやら背中に大きな荷物を持ってこちらに走ってきた。

「おーまーたーすぐわぁ!」

公平が到着するやいなや、顔面に膝蹴りをクリーンヒットさせた。

「・・・・・・」ピクピクッと動き公平の意識は遠く遠く逝った。

「あー、スッキリ」

と咲がにこやかに言った。


さらに30分後。。。

「いやー待たせたな!」

鼻血を出しながら公平が言った。さっきまで、倒れていたのがウソのようなテンションの高さ。

「あれ?咲様と薫は?」

「咲は遅刻したお前に膝蹴り食らわせるために待ってたんだって。で薫は咲一人じゃ心配だからって一緒に帰ったよ。」

「いやいや、咲様心配いらないだろ。まぁ、いいや。ハルキお前がいれば。そうお前がいればオレは何もいらない。」

また公平の変なスイッチが入ってしまった。

「本当に僕以外なにもいらないなら、その命捨ててくれ。」

「またまた面白いことをいう。」

このテンションの高さ、何をしでかすのか。

「でなにをするんだ。」

「ふふふっ、これ見ろ!」

そういうと背中のギターを指指した。

「何それ。」

「これはアコースティックギターといって五本の弦からなる・・・」

「じゃなくて、なんでギター持ってんの?」

「よくぞ聞いてくれていた。今日はハルキに路上ライブをしてもらいます。」

咲の予想が的中してしまった。

「いやだよ!誰がやるか。」

「やらないと・・・やらかすぞ。」

「何を?」


結局得体の知れない脅しのせいでやるはめになった。重々しくアコースティックギターをからうハルキ。

「何歌えばいい?オリジナルじゃみんな知れないだろうし。」

「うーん、じゃビートルズでいってみようか〜。」

(なんかコイツみてると、ボコリたくなるなぁ。)

そんなこんなでビートルズのLet it beを歌うことになったのだが、ハルキはなかなか歌えずにいた。

「おいっ、ハルキ。いつまでつっ立ってんだよ。」

「わかってるよ。」

冷や汗が額から流れ行くのを感じながら、ハルキはやっとその閉ざしていた口を開いた


when I find myself in〜

声が上ずり小声で、明らかに緊張していた。通りすぎていく人目がいたい。

「ハルキには無理だったかなぁ。いい作戦だと思ったんだけど。」

公平が半ば諦めていると、サビにかけハルキの声がだんだん変わっていった。

(このままじゃ、ダメだ。もっと声出さないと、もっと歌わないと。)

ハルキは目を閉じ、周りを見ないようにすることでどうにか緊張に打ち勝とうとした。


let it be let it be

let it be let it be 


「おっ、ハルキノってきたな。」

変化はハルキだけではなかった、公平が振り返るとちらほらハルキの歌声に足を止める者も出始めた。

「すげーな、やっぱハルキは。」

公平は改めてハルキを感心した。


「あー、ハズかった。」

「さすがだなハルキ。じゃ、もう一曲歌うか。」

「まだ歌うのかよ?」

「当たり前だろ。」

「わかったよ。」

そういうと、ハルキはまた歌い始めた。ちょっと慣れ始めたのか今度は最初から声がでていた。そして、それに伴って人も集まり、公平の顔も微笑んでいた。


「よーし、今日はこれくらいにするか。結構貯まったし。」

「あぁ、・・・って貯まったって何が?」

「これ。」

と言うと公平は小銭の入った空き缶を手に取った。

「Hey!what's this?」

「Oh!it's money!」

「リヨウシタカコウヘイ?」

「ヒトギキノワルイデース。オテツダイシテモラッタデース。」

「May I destroy you,OK?」

「NO Thank you.ぐふっ!」ハルキの右ストレートが公平の腹を打ち抜いた。

本日二度目の公平ダウン。こうしてハルキの路上ライブは幕を閉じた。

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