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ep.10

最近忙しかったのですが、やっと更新できました。

七年前・・・

今日も屋上のプレハブで、軽音部が演奏していた。

゛ジャジャ!!゛

「ふぅ、結構いいんじゃね」ギターを持った男が言った、若いころの蔵田だ。

「何言ってんだ、まだまだじゃねぇか。特にお前、コード間違いやがって、いったいいつになったら・・」ドラムに座ってガミガミ言っているのは、部長の山木

「まぁまぁ、まだ文化祭まで時間はあるし。いいじゃん。」

と山木をなだめてるのは三橋(Vo)。

「三橋、お前まで。おいっ、大石もなんとか言って・・・て、うぉい!!」

と、ベースの大石は寝ている。

「なんでお前は、立ったまま寝れんだよっ!!」

「まっ、山木先輩。そんなカリカリしないで。」

「もとはと言えば原因お前だろがー!」

と山木の拳が蔵田の腹にジャストミート。蔵田は力尽きた。

「あーあ、またか。」

「zzzzz」

山木は倒れた蔵田を抱えてプレハブの外に放り投げた。そして

「完璧に弾けるようになるまで、ここに来んな!!」と怒鳴って戸を閉めた。

「くそ〜、山木先輩。なんてことしやがる。山木のハゲ野郎!!!」

と蔵田が叫んだ瞬間、戸が開き

「ハゲじゃねぇ、スキンヘッドだバカ野郎!!」

とドラムスティックが矢のように飛んできた。グサッその(スティック)は壁にめり込んだ。 

「は、はい。スミマセン。」と蔵田はその場から、そそくさと逃げた。

     ・ ・ ・

「ちくしょう。山木先輩厳し過ぎだろ。・・・あ、くそ、また間違えちまった。」

蔵田は体育館の裏で一人寂しく練習していた。かれこれもう二時間は、同じところを間違い続けている。

だいぶ空が夕暮れてきた時

「おいっ、お前!ここで何してんだ!!」

と声をかけられた。

ふと顔を見上げると、4・5人のいかにも不良という格好をした人達がいた。

「あ゛あ゛〜?なんだてめえら。」

と蔵田が軽くドスをきかせ返事をすると

「てめえらとは何だ、てめえ!!」

と一気に修羅場に変わった。そして、その不良達が襲いかかってきた。・・・が

「こちとら忙しいんじゃー、このカスども!」

と4・5人を瞬殺。一気にその場が地獄絵図に。

「お前、何者なんだよ。」

と不良の1人が言った。

「あ゛あ゛?蔵田だよ。」

すると、とたんに不良の顔が青ざめた。

「あの、蔵田か。中学時代に不良高校5・6校相手に喧嘩して勝ったっていう。」

そう、蔵田は自ら言ってたが不良(相当)だった。

「あん時は、あれだよ。家の前を族が走ってたから、片っ端からな。」

「くそー、なんて奴を相手にしちまったんだ。」

不良はガクリと頭を下げた。

「ところで、お前らこんな所で何するつもりだったんだよ。ここは別に不良のたまり場じゃねぇだろ。」

ギクッと不良の体がゆれた。

「おい、何でだよ。なあ?」

「・・・・・告白だよ。」

と恥ずかしそうに不良の1人が言った。

「告白だぁー?何でその告白の場に4・5人もいるんだよ。」

「そ、それは、1人じゃ不安だから・・・」

蔵田は腹を抱えて笑った。

「1人じゃ不安って、女子かよお前ら。ハハハッ。で、いつ来るんだよ、その子は。」

「・・・もう一時間前。」

「ハァ!?ふられたのかよ?ったく、どんだけ面白いんだよ。」

「くそー、覚えてろよ!」

と不良たちは泣きながら、去ってった。

「ちょい言い過ぎだったかな?おっと、もうこんな時間か今日は帰るか。」

とギターをケースに入れると蔵田は帰る準備をし始めた。すると

「遅くなってごめんなさい。ちょっと道に迷っちゃって。」

と息に切らせた女子が現れた。

「ん、なんだお前。」

「あの告白のことなんですけど、えーっと、あの、その、お互いのことよく知らないし、だから、その・・・」

「おい、ちょっと待て。お前勘違いしてねぇか?お前に告白しようとした奴なら」

と蔵田が言い掛けたが

「あ、でも落ち込まないで。きっと私よりも良い人が・・・」

とまったく話を聞いてない。それから5分後

「だから、付き合えません。ごめんなさい。って、あれ蔵田君?」

とやっとその子が人違いだと気が付いた。

「やっと気づいたか。ずっと1人でぺちゃくちゃしゃべりやがって。人の話聞きゃしねぇ。」

「あ、ゴメン。遅刻しちゃったから慌てて。」

「そういやお前道に迷ったって。」

「そうなの。体育館まで行くのに30分もかかっちゃって。」

「ってどんだけ方向オンチなんだよ。」

「いや、学校じゃ方位磁石意味なくてさ。」

「いや、絶対いらねぇだろ方位磁石。」


「あはは、そうだね。そうか、もう帰っちゃったかー。じゃ、私も帰ろかな。・・・ん?」

蔵田が持っているギターに気付いたようだ。

「え!蔵田君もギターやるの?」

女の子が目を輝かせて言った。

「蔵田君もって、えーっと・・・名前なんだっけ。」 「えー、酷い。江崎ナナだよ。ナナ!」

「そうそうナナもやるのか?ギター。」

するとナナは腕組みをし、自慢気に

「まぁね!!」

と微笑みながらいった。

「へぇ〜、じゃ弾いてみろよ。」

と蔵田はギターを手渡した。それを受け取ると、ナナはストラップを掛け、ピックを握った。

「おぉ。」

蔵田はナナのギター姿に少し、気迫を感じた。

そして、ナナがピックを振り上げた!!・・・が

「あ、これ左利き用じゃん。これじゃ、弾けないよ。」

とそそくさと、ギターを外し蔵田に返した。

「なんだよ。せっかくギター弾けるっつーから。」

「だって、しょうがないよ。あたし右利きだもん。それじゃ。あたし帰るね。」と言うとナナは手を振り別れを告げた。

「おう。またな。」

と言うと蔵田も手を振りかえした。

「そういえばあいつ。オレにびびんなかったな。」

と蔵田は1人呟いた。

そんな、想いふけっていると、

「あ、あの〜。」

振り返ってみると、そこにはナナが立っていた。

「どうした。忘れもんか?」と蔵田がきくと、ナナがきまずそうに

「校門でどっちだっけ?」

と舌を出しながら訪ねてきた。

「・・・お前・・・本気で言ってんのか?」

と蔵田があきれながらきいてみると、コクりとナナの頭が下がった。

「お前は・・・どんだけ方向オンチやねん!!!」

蔵田は思わず関西弁でっ込んだ。

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