10話 その未来
最終回になります!
最後まで読んでくれた皆様、ありがとうございます!!
物語は完結になりますが、これからコンテストに向けて修正をしたり、番外編などを投稿していきたいと思ってますのでこれからもよろしくお願いします。
ロイスと結婚して6年が経ち、私は自分の娘にダンスレッスンを指導していました。
「アンドゥートロワ、アンドゥートロワ。もう一回やってみて?」
「うん! アンドゥートロワ・・・きゃあ!?」
娘のリースが可愛く転んでしまうと、つい甘やかしてしまいます。
「リース!? 大丈夫!?」
「もうー無理ー!!!」
うーん、容姿も可愛い所も似てますが、
運動音痴のところは私に似ちゃったかな?
娘が駄々をこねそうなのである提案をしました。
「よし、それじゃあサボろっか。 遊びに行こう!」
「うん! さんせいー!」
私は娘と一緒にお城を出て、敷地内を堂々と歩いて街に出掛けました。
私達が遊んでいる中ロイスは何をしてるかと言いますと、メイドさんと一緒に私達を探していました。
「リリアナとリースは何処に行ったんだ・・・」
「うーん、お城の中を探しましたが、居なそうなので街にお出掛けしてますかね?」
「またサボりやがったなー!? よし、ククルを呼んで来て欲しい。 探す手配をしたい」
「畏まりました。ロイス様」
メイド長に頼み、一息をついて窓を見て思った。
「はぁー・・・相変わらずだなー。リリアナとリーナは・・・まぁ、いつものことか」
くすりと微笑み、途中で辞めた種類の整理と確認をする為に書斎に戻った。
嫁と娘には困る事も多いが、俺はこういう生活も楽しく感じた。
「多分今頃、どっかの店でクレープでも食ってるだろうな」
そんな事をふと思った。
◯
私はリーナと一緒に先月オープンされたばかりのクレープ専門店に来て、
一番高いクレープを注文してテラス席に座りながら食べてました。
「んー! このチョコクッキーブラウニーのクレープ美味しいわ!!」
「リーナの苺デラックスもおいしいの!!」
家族で仲良く食べていると、リーナが私のクレープを羨ましそうに見ていたので一口あげました。
「こっちの方も食べてみる?」
「うん!」
口元にクレープを近付けると、娘が小さい口を開けてパクリと食べつく姿を見て悶えました。
か、可愛いー!! うん! やっぱり私の娘が世界一可愛いわ!!
世間でいうと親バカですが、こんなに可愛いので仕方がありません。
クレープを食べ終えてお店を出ると、イケメンの騎士ククルさんと出逢いました。
「やっぱりこちらでしたか。リリアナ様とリーナ様・・・」
「あら? 見つかっちゃった?」
「ロイス様が心配しておりましたよ。 一緒に帰りましょう」
「えー・・・」
これからリーナとアクセサリー店に回る所だったのにー・・・
私は大きな声を出してククルの気を引きました。
「ククル! 後ろで喧嘩をしている人達がいるわよ! 止めて来て!!」
よし、今のうちに逃げましょう。
「それはいけませんね。 僕が止めに行きましょうか・・・って、何処に?
あっ、リリアナ様とリーナ様が逃げた!! 待って下さい!!
お願いですから戻って来てくださいー!!!!」
ふふっ、私はこの世界に来て本当に良かったと思います。
家族にも恵まれて、私はとても幸せです。
それでは、またお会いしましょう!!




