表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

勇者クマダ

作者: たけのこ

皇紀二六四八年

世界の東の果て、皇国に生まれし勇者。

その名はクマダ。


悪しき魔を払い、この地に平穏をもたらすもの。


千の絶望を打ち破り、人々に光を指し示すもの。


混沌とした世に、秩序を与えるもの。



聖典に予言されし勇者が生まれた。

……が、しかし、その誕生は1000年遅かった。


魔軍と聖軍による世界終末大戦はとっくの昔に終結。

荒れ果てた大地には緑が芽吹き、呪われし大海は浄化されお魚さんあふれる漁場となる。種族を問わず絶滅直前に追いやった疫病は、今や研究され尽くされ有力なワクチン。結局抜かれることはなかった伝説の剣が刺さった台座は、多くの人が行き交う待ち合わせ場所だ。



ときは皇紀二六七八年、皇都のかたすみに住まう勇者クマダ。

齢は三十。資格はとくになし。

若さもろくな能力もない、聖別されし勇者に今日も朝が訪れる!


「くーちゃん、朝よー。起きなさいっ」

「もう起きてるよぉ」


なお、実家住まいである!


「あら、よかった。それじゃ母さんもう出かけるから、食べ終わったらちゃんと水に浸けておいてね。」

「はいはい。分かってるよ。今日もありがとね。」

「それじゃ行ってくるわ。くーちゃんもちゃんとお仕事探してくるのよ。」

「まぁ。それは、うん。気が向けばね。」


なお、勇者は無職である!!



この物語は人や魔族らが英知を結集して世界の大難を退け、子孫のために切り開いた平和でのほほんとした時代のお話である。クマダは世が世なら救世主であった。あぁもし生まれたのが戦乱の世であったら……と嘆くことが出来るのはとても幸せなことだ。英雄たちの願いはいつだって、次の“勇者”が生まれないことのだから。



to be continued ?

カツとしてやった。

反省はしていない(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] もぉー、切ない!。 活躍すべき時を与えられない勇者。 そうですよねぇー。 せっかくの能力も、生かすべき状況がなければ、宝の持ち腐れ!。 飛びぬけた能力の代償に、『普通の』能力が低ければ、…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ