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オフィーリアの歌

光を受け止めるものは緑色をして

私の野原を覆い尽くす

ああ、どうしてそんな色をして

風や水と戯れているの?

どんな悲劇も朝露の蒸発とともに

太陽が焼き尽くしていく

そんな空を鳥が飛び交い

蝶に向かって暖かな色を咲かせる花は

ひとつひとつが地上の恒星

私たちに最も近い太陽


忘れな草は湿っぽく青い花で

うつむいた惑星のよう

小さなスミレやマンネンロウは

星座を結ぶ遠くの星々

セリの花が群生すれば

そこは私の天の川

きっとあの人も待っている

でも少しお休みがほしい

魔法の香りが私を眠らせるとすれば

それはおそらくヘンルーダ


ああ、でも

そろそろ柳に登らないと……

私の長い髪はきっと

あの枝から垂れて揺られる葉っぱのように

幽霊みたいだなんて馬鹿にされる

だから私は落ちてやると決めている


最後の最後に

川の水面を流れる赤い花

ああ、あれは何ていう花?

立派で高貴なあの花に向かって

私は落ちていく

落ちすぎて死体みたいに固まらないよう

水星のような弧を

しなやかに描きながら

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