第三十九話
毎日投稿とかでかい口叩いてすいませんでしたー!
この話からは怪獣少女みたいに書きあがり次第投稿する形式で参ります!
本日は週に一度の休日である。
日々のストレスで胃袋に風穴空きそうな豆腐メンタル社会人にとっては、胃袋やら磨り減っていく精神を労わってやれる大事な日である。
勿論俺もその例には漏れない。
「あぁ……本当に癒しだ……」
膝の上に乗っける感覚で、フェリンを抱きしめて英気を養う。
丁度抱き枕とか大きなぬいぐるみを抱きしめる感覚だ。
さらさらの髪に鼻をうずめてクンカクンカするだけで心の澱が浄化されていく……。
「……くすぐったい」
「やめてほしい?」
「ん……アレンがこうして居たいなら、いい」
「ありがとう、フェリン」
クンカクンカ。
あぁ……癒しだ……。
……や、待てよ。ちょっと考えるんだアルドレイン・アジャスター。
よくよく考えれば最近フェリンはすごく頑張ってもらっている。
先生の代役とか先生の代役とか先生の代役とか……あと先生の代役とか。
うん、そろそろ術式も完成するし、明後日からはちゃんと先生として働こう。
セ○ムが本来の役目ではあるんだけれど、教員として雇われている身だし、なによりフェリンとかアンリの風評が悪くなったりしたら、二人に申し訳ないし悲しいし悔しい。
とにもかくにも、ここ最近の俺は嫁さんに負担をかけてばっかりなワケだ。
こんな休日にまで俺が甘えっぱなしというのも、なんだかなーという話ではある。
なんて言うのか、あれだ。
俺、フツーにダメ夫じゃね?
嫁さんに迷惑ばかりかけて、挙句の果てに自分は頑張ってる感を出してそんな迷惑と苦労をかけまくってる嫁さんに甘えまくりとか……
あ、完全にダメ夫の絵面だよコレ。
…………よし。
「……フェリン。何かして欲しいことってある?」
「?」
「学園に来てから迷惑とか苦労とかかけっぱなしだから、ちょっとでも俺も癒しになれたらなー、なんて思いまして……や、癒し系なんかではないとは百も承知なんですけど」
「……?」
「あれ? なんでそんな不思議そうな顔?」
「だって、アレンは学園に来てからずっと頑張ってるから」
「頑張ってはいるけど、フェリンだって大変だろうし、それ元々は俺の処理しきれていない分の仕事だから、申し訳なくて申し訳なくてしょうがないんですよ」
「でもアレンだっていつも遅くまで書類仕事してるし……」
「いや、そもそも俺の仕事だし、単純に効率悪くて仕事遅くまでかかってるだけだし」
ああ、なんだろう。言えば言うほど俺のダメな部分が白日の元に晒されてる気がする……実際ダメ夫でダメ触手だけどさ。
「……そうじゃない」
「どういうこと?」
「わたしはアレンが頑張ってると思う。だからこうして甘えてくれると嬉しい。……アレンは、こうして甘えるのは、イヤ?」
「…………まったく君は」
どーしてそう、夫を全力でダメにしようとしてくれるのか。
「ありがとう、フェリン」
ぎゅーっと彼女を正面から抱きしめる。
そんなことしなくたって彼女には伝わっていると理解しているけれど、どうしても俺はそうしたかった。
絶対に離さないように力強く、それでいて絶対に壊さないように優しく。
そんな風に、俺は彼女をずっと抱きしめていたい衝動に駆られた。
……ああ、俺はなんて幸せなんだろう。
「でも大丈夫だ。俺はフェリンやアンリが居るだけで頑張れる。……ああ、ほんと、それだけで俺には十分すぎるから」
「……アレン?」
「誰も、不幸になんてさせてやらないよ」
静かに、その覚悟だけを呟いた。
酷く――俺は弱くなってしまっているようだった。




