春24日 ヴァニラ 草が生えたら草生えた
今日はお店はおやすみ!
うちのお店、結構気まぐれに開いてるっていうより、結構気まぐれに閉まってるのよね。
つまり、大体開いてる!
お兄ちゃん働き過ぎじゃないかな。
あたしは結構おやすみもらってるんだけどね。
町に遊びに行きたいって言うと、遊びに行かせてくれるし。
その間はお兄ちゃんが一人でお店を回してるみたい。
今日はルリと一緒にミズキさんのところに遊びに行くんだー。
メイクの仕方教えてもらいたいなー。
と、思ってたんだけど、手土産のお菓子を買おうと思って雑貨屋に寄ったら、ホセに捕まった。
そりゃ、あたしもたまーにホセのところで駄菓子食べながらサボってることもあるし、
そういう時はホセの雑談も歓迎なんだけど、
でも今日はあたしはおやすみなわけで、
つまりホセと雑談してる暇はないんだけどなー。
「うちの馬がさ、昨日くらいから村長が通りかかるたびにそわそわっつーか興奮しだすんだけど、
なんなんだろーな。
村長、マタタビみたいなもん持ってんのか?」
「ア、ウン……ソウカモネ」
それきっとあれだよ! リーンが生やしたあれ!
あれなんか、村長の頭に生えてると思ったらエンガチョだけど、それさえなければ柔らかそうな草でおいしそうだもん!
「それで何かホセは困ってるの……?」
あたしも原因の一端担ってるからね。
困ってるとしたらちょっとすわりが悪いよ。
「困るっつーか……あー……
なんか興奮して『っうぇw』とかって鳴き出すからちょっと心配なんだよな。
変な鳴き方だろ? 病気じゃねーだろうなって」
「それは笑ってるんじゃないかな」
「笑う? なんで?」
「さあ」
よくわかんないけど、ミズキさんがそんな感じに笑ってたし。
「っうぇwwww」
「ちっまたか」
店の外から馬の嘶き(?)が聞こえてきて、ホセが舌打ちをして店の外に向かう。
「宥めるの、結構大変なんだよ。
興奮させたまま放っておくと怪我するかもしれねーし」
やっぱり困ってたんだ。
「なんかごめん」
「は? なんでお前が謝るんだよ」
などと話しつつ店の外へ。
そこでは、
「やめんか! こら!! やめんか!!」
村長がカツラを振り回しながら、馬に頭を食まれていた。
「おいやめろ、エターナルダークフォース! 腹壊すぞ!」
ホセがなんか格好良い技名みたいなのを叫んだけど、どうやら馬の名前っぽい。
馬の名前、エターナルダークフォースって言うんだ。初めて知ったよ。
あれ? もしかして馬だからフォースじゃなくてホースかな?
ダークホース。確かに黒い毛の馬だけど。
エターナルダークフォースはホセによってすぐに取り押さえられた。
けれど、食まれた村長の草地には、円形禿が出来上がった。
これは、うん……
「っうぇwwww」
笑うしかない。よね?




