再会
やはり、情景は個人個人で読み取ってください…。こういう題材のあやふやな妄想だと思っていただいて結構です。3人がマリーに固執する理由は個人個人でお考えいただけるとありがたいです。
私は考えた。
『俺を、ご存じですか?』よく見てみる。
金色の吊り上った狼のような眼差し…。
「ライン…?」男は嬉しそうに眼を細めた。
「そうだ、ラインだ…マリー、だよな!会えて嬉しい…」
ギュッと抱きしめられる。(そうかそうか、そんなに嬉しいか…………………苦しい………死ぬぅ…)抱きしめる力が強すぎるライン。(骨が…折れる…)
だらんとなっているマリーに気づき慌てて離すライン。
「…すまない。嬉し、すぎて…」シュンとなるライン。
「大丈夫、それより何でそんな恰好をしてるの?」
「?」ラインは首を傾げた。だって、ラインはまるで兵隊のような格好をしているから…。
「おい!!ライン!速く!お前の持ち場はこっちだろ!」遠くから怒鳴る声がした。「はい!今行きます!じゃ、マリー。またあとで…」そう言い残すとすぐに立ち去ってしまった。護衛って、本当だったんだ。それにしても大きくなったなぁ…デカすぎて熊みたいだったなぁ、『またあとで』とはどういう事だろうか?まぁ、いいか…。
大広間に着いた。しかし、一人で来てしかもこんな気味の悪い容姿なのでしゃべる人もいない…。思いついたのがやけ食い。(うおぉおおお!!)
-----30分後-------
(吐きそう…ヤバイ…食べ過ぎた…4人で遊んだ頃もあったなこんなこと…懐かしいな、3人とも覚えてるかな?)近くにいた兵隊さんに道を聞き、医務室へ向かう。医務室は開いていたが誰もいなかった。勝手にベッドに横たわる。(失礼しまーす。)
横になると幾分かマシになった。ドアが開いた。(医務室の先生だろうか?)
カーテンからそっと開いたと思ったら、勢いよく開いた。(ビックリシタ…)
「…マリーですか?」優しいテノールボイス…まるで天使………ん?マリー?
その呼び方にハッと身体を………起こせず、首だけ横に向けた。
「マリーなんですよね?」「…そう、…です…」腹苦しいながら答える。
美しい顔が心配そうに私をみた…紫の眼、藍色の髪、口には笑み。が、今はとても心配そうな微笑み方だ。
「エル…」(すみません。本物の天使様が迎えに来たのかと思ました…)
「マリー…貴方が突然いなくなってから…3人どれだけ悲しんだか…ところで何故ここに?」
「?王城には招待状で…」エルが首を横に振り
「違います。何故医務室で寝ているのかと聞いています。」ちょっと躊躇ったが説明した。エルは特有のクスクス笑いで笑った。(恥ずかしい…)
「そうですか…あなたは、あの頃と何も変わらないのですね…」
「エルも変わらずウツクシイよ?」エルは笑いながら首を振った。
「外見ではなく、内面です…。僕たちは…ズルくなりました…。外見だけならマリーもとても美人になりましたよ」笑顔で言うエル。(あ、楽しい顔だ)
社交辞令だと分かっていても照れくさい…。
しばらく二人で昔話に花を咲かせていると、
ラインがやってきた。
見てくださった方がいるならば有り難う御座います。
次回は、ジルが出てくると思われます…。