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会話するだけ  作者: 蓮根三久
本編
2/5

休み時間

「休み時間、中学の頃は十分とかだった気がするのだけど」



「ああ、俺達の中学は確かにそうだな。昼休みは三十分だったか」



「高校になって十五分、五分増えたのに全然休まった気がしない」



「それは単に授業時間が十分程度増えてるからだと思うぜ。中学の時は五十分授業だったのが、六十分授業に」



「どうして授業時間は十分増えているのに、休憩は五分しか増えていないの……?」



「まあまあ、それを言うならどうして五日間学校に行ってるのに休みが土日の二日間しかないんだってのも語るべきものだな」



「部活によっては休日が無い。これは普通に抗議すべきことじゃない?」



「もし抗議するとして、いったいどこに抗議するんだよそれは」



「国会議事堂」



「まさかの学生運動!?」



「……は冗談として、無難なところで文部科学省」



「それでもちょっと場所がズレただけ!!一キロくらいしか離れてない!」



「いやしかし、週休二日が変わらないとしても、中学と高校での休み時間の不平等は変えてほしい。もっと休みたい」



「まあそれに関して僕は一つ言えることがあるんだけど、聞きたい?」



「聞かせて?その馬鹿らしいことを」



「別に馬鹿らしくなんてない。あのな、確かに僕らの休み時間は五分しか増えてない。だがそれは昼休みの事を考えてないんだよ」



「あ……」



「中学の頃、昼休みは三十分だけだっただろ?でも高校になって一時間になった。三十分も増えてるだろ?それだけで十分嬉しくないか?」



「………あなたは人の意見を捻じ伏せるのが好きね」



「物騒な物言いだな。ただ正論を言っただけだぜ?」



「正論でねじ伏せるのが好き」



「じゃあそう言う事でいいよ。いいけどもっと素直に負けを認めたほうが可愛げがあるぞ」



「可愛さなんて男に媚びたこと、私がするわけない」



「そうかい。二年後、大学生になった時が楽しみだね」

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