私の答え
リズとノワールの溢れる愛にリズは決心をする。
第8話 始まります。
私の記憶は、リズの記憶として蘇りその日の夜は
何故かノワと離れたくなくて、同じベッドで眠った。
「んっ…。」
部屋の窓から朝日が差し込み眩しさで
リズは目を覚ました。すっごく温かい陽だまりに
包まれてるような安心する温もりと
彼の服からジャスミンのコロンの匂いに
リズは目を開け、ノワがギュッと私の体を抱きしめながら眠ってる寝顔に、だんだんと恥ずかしくなって、自分の顔が熱くなってるのを感じた。
「綺麗な寝顔…。」
ノワのサラサラの黒髪の毛を触ったり
前髪を優しくかきあげると
ノワの長い綺麗なまつ毛が、朝日でキラキラ輝いていて触っていいのかなと胸がドキドキするのに
彼に触れたい気持ちが溢れて手が止まらない。
ノワの頬に優しく触れると、ノワがクスッと笑いながら、目を開けた。
「リズ、くすぐったいよ。」
「あひゃあっ!」
バッとリズが手を上げるとノワが私の前髪を手で
優しくかきあげると、コツンとおでこを当てた。
「おはよう、イタズラっ子のリズ。」
「お、おはよう、ノワ。」
照れくさくて、両手で顔を隠すとノワが
私の手をソッと離すと、唇が重なった。
「イタズラリズに、お仕置。」
「ノワ…。」
朝起きて目が覚めるとノワが居て
ノワと触れられる距離に居れる幸せを
リズはジッとノワを見つめて噛み締めていた。
「そろそろ、朝ごはんにしよか?」
「私も、手伝う!」
「リズは、大人しくした方がいいかな?」
「何でよ!」
「えー、昨日お皿何枚割ってたっけ?」
「ぐっ…。」
あははっとノワが声を出して笑いながら
ノワが着替えをしようと、ベッドから下りて
上の服をバッと脱ぐとリズが
「ちょっと!向こうで着替えてよ!」
ノワが振り返るとニヤッと笑った。
そのままベッドに戻ると四つん這いになりながら
ベッドに居るリズの方にジリジリと歩み寄り
リズの耳元でノワが
「俺の裸見て、興奮した?」
「ち、違う!違うし!」
「ふーん。」
リズの髪の毛を一束、手に持ちながらキスをしノワがイタズラな笑顔でジッとリズを見下ろした。
「本当に?」
「本当だって!」
トンッとリズの体を押し倒すと
ノワが私の体を跨ぐと目の前には、
綺麗な白い肌のノワの体と鍛えた胸板と腹筋二の腕に
リズの胸の鼓動が波打つのが分かって、リズは固まった。
「リズ?」
リズの顔がみるみる内に真っ赤になり耳まで
赤くなったリズの顔を見てノワがクスッと笑い
「リズ、可愛い。でもあんまり煽ると悪い狼に食べられるかも。」
リズの唇にチュッと、ノワにキスをされて
ギシッとベッドから下りると
足早に服を着替えてノワが部屋の扉を
パタンと閉めて出て行った。
(私の身体が熱い…。)
「はぁー。ちょっと、やりすぎたかな…。」
ズルズルと、外扉に座り込み口元を手で覆いながら
顔を真っ赤になっていたノワール。
お互いがお互いを想い続けて3年が過ぎて
ようやく、お互いの気持ちを再確認できた
気持ちがとめどなく溢れ出てしまっている
2人に、これから起こりうる波乱の2文字が
落ちてこようとは、まだ知らないのであった。
ーシャルロット邸ー
「リズ、また森に行こう。」
リズの屋敷に着いても、応接室のソファーに
隣に座ったノワールは、ずっと私の手を握ったまま離さない。
「うん。ノワまた行こう。」
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。
また、すぐに逢える時間も本当はないのに
ノワールの優しさに、リズも離れたくなかった。
ずっとずっとこのまま、この時間が止まればいいと
思うほどに、ノワールに対しての恋焦がれる気持ちが溢れ出て、リズの表情が悲しく曇った。
「リズ、そんな顔しないで。」
ノワールが私の頬に手を寄せると泣きそうな
私の顔を見て、ノワも寂しそうな表情に喉がぐっと鳴った。
「ノワと離れたくない…。まだ怖い…。」
リズの肩が小さく震えてるのをノワが
グッと体を抱き寄せ抱きしめてくれた。
ノワの服からジャスミンのコロンの香りが鼻をくすぐり
不安な気持ちがかき消されていく。
「僕も離れたくない、今すぐ城に連れて帰りたい。」
「ノワ…。」
お互いを確かめ合うように、寂しさを埋め合うように、唇が何度重ね合い、唇を離す間すら惜しむように触れ合う唇に、2人だけの時間だけが流れた。
コンコン。部屋の扉がノックされロイが
「殿下、馬車が到着しました。」
「分かった。」
止まった時間が動き出した空気にノワールが
リズの髪の毛を優しく触り、もう一度抱きしめ
キスをし立ち上がると部屋の扉のノワールがドアノブに手をかけた。
「リズ、本当に連れ去っちゃうよ?」
彼の後ろ姿を見て体が無意識に追いかけて
ノワールの王服の服の袖を掴んで離さなかった。
「連れてって…。」
リズの聞こえるか聞こえないかの
小さな吐息のような言葉に
ノワがグッと拳を握ると、クルッとリズの方を向いた。
ダンッと扉にリズの体を反転して押し付けて
ノワールはリズの唇に貪るようなキスを落とした。
「んっ、んっ、んぅ…ッ…」
ノワールのキラキラ輝く
濃いモスグリーン色の瞳が好き。
優しく笑う笑顔も、イタズラに笑う声も
見てないようで、私を見てる気遣いも
優しく私を触れる手も、キスも抱きしめる
温もりも、低くて甘ったるい声も全部、好き。
恋するってこんなにも、不安でもどかしくて
キスをされ抱きしめる度に、もっと先が欲しくなる自分が弄らしくて、恥ずかしくて、ノワールと離れたくなくて。
「「はぁはぁ…。」」
お互いの荒い息遣いが応接室に響くと
ノワールのモスグリーンの瞳があの朝見た
私に向ける妖艶な熱い視線で私をジッと見つめられ
体が熱を帯び始めた。リズの物欲しそうな表情
もっと先を欲しがる瞳にノワールの我慢も限界だった。
リズの体をヒョイっと抱き上げ持ち上げるとリズが
「キャッ!」
小さく驚きながらノワールがロイに扉を
開けるよう指示をすると出てきたノワールたちを
見てギョッとした顔で見上げていた。
「連れて帰る。」
「は?」
ロイの素の言葉に一瞬場がシーンとなると
恥ずかしさからノワールの首にしがみついて顔を
隠すリズを見て、ロイは2人を見てため息を漏らした。
「奥方様たちには、説明しときますので、先に馬車にお戻りを。」
無言のままノワールは、カツカツと靴音を鳴らしてリズを抱き抱えたまま馬車に乗り込むと
ロイを待たずに御者に、馬車を出すように指示をして馬車が王城に向かった。
馬車の中でも、ノワールにしがみついたままの
リズをノワールも抱きしめたまま離さなかった。
王城に到着すると、周りがザワついたが
ノワールが侍女や執事に
自室には誰も通すな、誰も近付けるなと指示を出すと
ノワールは、足早に階段を上がり、自室の扉は開いていて
パタンと扉が閉まるとリズをベッドにソッと
寝かせると、ギシッとノワが私の体を跨いで
王服のネクタイを緩める姿にリズの羞恥心が
溢れ出てバッと手で顔を隠すとノワールが
モスグリーンの瞳がギラッと妖艶な目線で見つめながら、リズの手を振りほどいた。
「リズが、離れたくないって言ったんだよ?」
リズの耳元で囁くように、ノワールの熱い吐息が
耳元にかかると、体が自然にピクッと反応させた。
「悪い狼に食べられちゃうね?」
クスッと笑うノワールの表情にリズの鼓動が
早馬のようにドキドキと脈を打つ。
王服のジャケットをバッと脱ぎ捨てて
白いブラウスの前ボタンを外すと、ノワールが
私の首に、キスを落とした。
「ァ…。」
小さく声が漏れると、ノワールの目が
目の前の獲物を吟味する目線に体がゾクゾクとし
今から、何があるのかリズ自身も本能で
感じ取ってキュッと目を閉じノワールに体を預けた。
ノワールの優しいキスが体中に降り注いで
その度に体が自然に反応し喜ぶように反応を
繰り返すと、ノワールの吐息も早くなり
手を何度も重ね絡めながら
優しく私を愛してると言うようにノワールの
愛がリズの体全体に降り注いだ。
ノワールの熱い物が入口を優しくキスするように
ゆっくりゆっくりとノワールが押し進めた。
ノワと一つになれるんだと、幸福とも言えるような、少し怖いような感覚にリズの瞳から涙が零れ落ちた。
「リズごめん、痛かった?」
フルフル首を左右に振るリズ。ノワールの
首に手を回しながらリズは、ノワールを見つめ微笑みながら
「ノワと、一つなれて、今すっごく幸せなの。」
そのリズの表情にグッと、ノワールが唇をかみ締めながら
初めてで痛いだろうにそれを、顔に出さないで
自分を受け入れてくれたリズの表情に
両手を握りしめながらノワールが
「ああ、俺も幸せだよ。ずっとずっとリズを幸せにする。」
「うん。」
何度、愛してるとノワールから囁かれただろうか?
優しく愛してくれる時間が心を満たされる
幸せをリズは、神様にありがとうと祈った。
(婚約はまだしてないけど、順番なんか関係ない
ノワールと一緒に居たい離れたくない。)
もっともっと愛して欲しい、ドロドロに
溶けた甘い飴のように愛してと
叫びたくなるほど気持ちが溢れる自分に
驚いたほど、私はずっとノワールに恋してたんだなと。
優しく、愛してくれたノワールとの時間は
ゆっくり穏やかに流れ翌朝目を覚ますと
昨日の朝のようにノワールは優しく私を
抱きしめたまま、隣で眠る王子様。
ずっとこれから、ノワールと一緒に生きていきたいとリズは決心するのでした。
Rシーンも書いてみたくなりちょっとソフトな感じの表現ですか、描写などの想像は各個人で感じてもらえたら嬉しいです。
今年に入り、体調はまだまだ安定した訳では
ありませんが待っててくれてる読者様に
新しいストーリー投稿を書けれたらなと執筆しました。
病み上がりでなかなか思うように更新は難しいですが
慌てず、1ストーリを丁寧に書き上げれたらと
思っているので、ブックマーク登録まだお済みでない読者の皆様よければ、投稿してお待ちいただけたら嬉しいです。
1月後半から、新しくいいね機能が変わるみたいですが
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