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愛しい人との再会

やっと再開した、森での再開の1ページ。


第5話 始まります。


リズを探し続けて2年の月日が過ぎ去り

私は諦めずに、リズを探し続けていた。


「リズ、何してるのかな…。」




ーシベルト国ー


「バルバードお兄様!」


パタパタ走って来るリシェールは

あれから、年相応の姿に変わり

20代のレディに変わっていて

私は彼女の表情や仕草、可愛い声色(こわいろ)

耳に残りバルバードの心の臓をくすぐった。


「ねぇ、バル、リシェールのこと好きでしょ?」


我が姉、マーブルが唐突に言われ私は動揺した。

彼女を見る目が、日に日に違うことに

姉が気付いてたらしく、紅茶のカップを

ガチャンと落とすとマーブルが笑いながら


「流石に、動揺しすぎでしょ?」


ケラケラと、笑う姉を私が睨むと


「バルバードお兄様!火傷は?大丈夫?」


ハンカチを取り出して

リシェールが足元を拭いてくれる姿

手と顔と吐息が近くに感じ

心の臓が早馬のような、鼓動が。


バッと彼女の手を掴むとリシェールが

バランスを崩した。

私の体にもたれ掛かるように

私の胸板にトンッと頭が触れた。

彼女の体温や、吐息が間近に感じ

不意に私が、下を向くと彼女が顔を上げ

キスしてしまいそうな姿勢の近さに

頬が、カッと赤くなる。

リシェールは、キョトンとしていた。


「リシェールすまない。もう大丈夫だから。」


彼女の手を離すと、目の前で紅茶を飲みながら

ニタニタ笑うマーブルにギッと、睨む。

フッとマーブルがリシェールに


「バル、熱あるかもよ。」


リシェールに話すと、心配そうな表情で

私の顔を覗き込んでリシェールが


「お兄様、お熱があるのですか?」


「リシェール、バルのおでこ触ってごらんなさい。」


「はい!マーブルお姉様、お任せを!」


「ちょ、リシェール!熱は、無いから!」


顔を手で、隠す私の前髪をかきあげ

私の額に触れると、リシェールの手の平から

伝わってくる温かさに、さらに、ドキッとした。


「んー?お熱はないです。でも顔が真っ赤です。」


自分のおでこにも手を当てる

リシェールにバルバードは

もう、どうしたらいいか分からず固まった姿に

マーブルは扇で口を隠しながら

ブハッと吹き出して笑いが吹きこぼれていた。



そんな、家族での楽しいお茶会が終わって

数週間後、隣国から王城で皇太子殿下の

大規模な誕生日パーティーの夜会が開かれる

招待状が届いたのだ。


家族全員で出かけることになったが

リシェールは、我が家に来てから

一度も馬車に乗れていないのだ。

無理に馬車に乗ると泣いて怖がって

外出も出来なかった。

フードやロープなど顔を隠す男性

知らない人も酷く怖がる。

移動などで、パニックを起こしてしまうため

別行動で、バルバードの竜に乗って行くことに。


王都竜騎士団 副団長の地位にある役職で

竜使い騎士として国では、バルバードは有名なのだ。


「バルバードお兄様、こ、怖くないかしら?」


「大丈夫だよ。練習に空を飛んでみよ?」


広い屋敷の庭で、バルバードが指笛を鳴らす。

空から巨大な影が上空に現れると

バサバサと羽音がして、強風と風圧に

リシェールの体がよろけかけたので

バルバードがリシェールの腰を支えた。


「綺麗な白竜。バルバードお兄様の髪色と同じだわ。」


「彼の名は、エデリだよ。」


バルバードがエデリに近付いて

頭をソッと優しく撫でるとエデリは

嬉しそうに、グルルと喉音鳴らした。


「こ、こんちわ、私の名前はリシェール。

エデリ、仲良くしてね。」


ソーとエデリを触ろうと手を伸ばすと

グイグイとリシェールの手と顔を擦り寄せて


「く、くすぐったい!」


陽だまりのように笑うリシェールに、バルバードは


(いつか、リシェールも誰かと婚約してしまうのか...。

故郷を思い出して、帰ってしまうのだろうか?)


不安な気持ちと、恋心が重なり拳をグッと握った。


ー出発の日ー


「バル、リシェールは任せたよ。」


「はい。父様たちも、道中お気を付けて。」


先に、父たちを馬車を見送った。

リシェールの部屋の 扉が開いていたので

ソッと部屋を覗くと窓から家族が乗った

馬車を見送りながら、手を振ってる

リシェールの笑顔を見てどうしょうもない

恋する気持ちがバルバードの心が揺れに揺れた。


ー出発の時間ー


エデリに乗りこむとバルバードが魔法を唱えた。


「よし。これで寒さや、飛行の風圧を

押さえるから、これで安全だよ。」


フワッとエデリが浮き上がると

少しリシェールがびっくりして

私の白い騎士服にしがみついた。

そんな姿が愛おしい、可愛いなと私の口角が緩む。

上空を暫く飛んでると隣国の森近くを通った。


「バルバードお兄様、森が見えてきましたわ!」


「王城まで、もう少しだけど少し休もうか。」


森の開けた場所で、エデリが地上に下りると

バルバードがリシェールを抱き抱えトンッと

芝生の上に着地をした。


「バルバードお兄様

少しだけ森を散歩していいかしら?」


「うん。魔物や危険な気配は無いから

散歩しておいで。私は、果実酒か水

果物を買って、見てくるよ。」


「うん!」


「あ、変な人には、着いて行かないように。」


「もう!子供扱いしないでよ!」


怒るリシェールの頬が膨らむのを見て

アハハと笑いが込み上げた。

サラッと、リシェールの髪に触り

バルバードがリシェールに優しく微笑んだ。


「遠くに行かないようにね。」


キラキラ輝くバルバードの見たことない表情に

リシェールの心が一瞬ときめいたのだ。

ボーッとしてるリシェールの頭を撫でると

サクサクと芝生の音が響いて

バルバードは、買い物に行った。


「...?何だったんだろう?」


自分の胸に手を当てると少し早くなった鼓動に

びっくりしながら、お留守番を

エデリに頼んで森の中を歩いた。


知らないはずの場所なのに、来たことがある

不思議な感覚に、リシェールの胸が

締め付けられるような感覚に森を歩く。


大きな木を見つけて、幹に手を当て

幹の周りをぐるりとリシェールは、歩いた。


「この、胸のざわめきは、なんだろう。」


トサッと芝生に座り幹を背もたれに

鞄の中に入ってる、読みかけの本を読んだ。


木漏れ日と春の暖かさ、風が頬に触れて

パラパラと本のページに悪戯をする風。


気付けば、リシェールは眠ってしまっていた。


ー森の屋敷ー


「殿下、そろそろ城に向かわないと。」


「少し1人になりたいんだ。」


「分かりました。暫くの間、失礼します。」


部屋から出ると扉の前で、ロイはため息をついた。


(主の睡眠時間が、日に日に短くなって顔色が悪い。寝る間を惜しんで、リズ様を探してる

ノワール様を間近で見る、我々も辛いな。)


暫くしてノワールが部屋から出てきてロイに


「外の空気を吸ってくる。護衛はいらん。」


「国の王太子なんですから、素性は隠していただきますよ。」


「ああ。」


ロイが、紺色のフードを着せると


「行ってくる。」


「ノワール王太子殿下、お気を付けて。」


サクサクと芝生を、踏む音が

静かな森に響くと、ノワールはふと、思い出した。



「そう言えば、こんな春の季節に本を

リズと一緒に読むと先に昼寝をしていたな。

凄い、間抜けな顔して。」


クックと久しぶりに笑いながら歩いてると

大きな木の下で寝てる令嬢を見てノワールが


「そう、あんな風…に。」


「リズ?!」


彼女の元へ走り出すノワール。

息なんか切らすことがないのに

彼女か確かめたくなった。

夢なら夢でいいでも、君なら。

膝に両手に手を置いて、ハアハアと息が上がる。


僕はしゃがみこんで

目の前に映る彼女は、膝に本を開いたまま

パラパラと風が本に悪戯して

リズの髪を風が通り過ぎる姿に言葉が出なかった。


夢にまで逢いたいかった彼女を2年ぶりに見つけた

ノワールの瞳からは涙が滲んだ。

ソっとリズの頬を優しく撫でて

愛しい人の眠る姿を見つめていた。


「ん、んん...。」


「リズ?」


寝ぼけた瞳で、彼女は、僕を見る。


「だ、誰ですか?」


「僕だよ、リズ。」


だんだんとリズの表情や顔色がおかしくなり

息も荒く早い。ガタガタと体が急に震えだして

リズの額から冷や汗が、凄い。

体調が悪いのかと持ってたハンカチで

汗を拭こうと手を伸ばした瞬間。


「い、いや、いやあああっ!!」


手を振り払われてハンカチが芝生に落ちた。

後退りをしながら、来ないでと泣き叫ぶリズに

僕は酷く混乱し動揺した。


「りんごと水を買えたからよしかな。

さて、リシェールは何処に行った?」


バルバードが袋を持ちながら

森の中をキョロキョロと辺りを探していると

静かな森にリシェールの声が響いた。

袋をバサッと落とすと、柄を握りながら

バルバードが瞬足魔法を唱えながら

リシェールが叫ぶ方向に走った。


「来ないで!いや、嫌!

バルバードお兄様助けてっ!」


泣きながら叫ぶ彼女を落ち着かせようと

声をかけようとした瞬間

ノワールの喉元に、剣の先が突きつけられて

しゃがみ込むリシェールを抱き寄せると

目の前の男に縋り泣いて震えてる

彼女を見てノワールが怒りを顕にした。


「リズを、返せ。」


ギロッと威圧してノワールが睨むと

男は、怯まず威圧を返して睨みつける。


「誰と勘違いをされてるかは知らぬが

私の妹にしかも初対面の女性に

貴殿から手を出すとは、些か紳士のやることか?」


グッとバルバードがノワールの喉元に

剣の先を押し付け、睨み圧をかける。


ノワールも剣のに柄に手をかけようとした。

森から走って来るロイとギイが異様な

殺気を感知してザッと殿下の前に立ち塞がり

男の剣を振り落とそうとした。

ロイが目の前の光景を見てギョッとした表情で


「リズ様?」


「お姫様生きてたんだー。てかこいつ誰?敵?」


ギイが柄を握り剣を抜いて

今にも飛びかかろうとしたが

ロイの拳骨に、しゃがんで頭を抱えながら痛がる。


「てんめぇーいきなり何しやがる!」


「いきなり、隣国の竜騎士団に剣を向けるな。」


「こいつが先に、殿下に剣むけてるじゃん。」


「はぁー。」


ロイが溜息をつきながら

ギイを引き剥がすと、深くお辞儀をし

バルバードに謝罪をした。


「先程は、従僕でありながら

貴方様に御無礼、申し訳ありませんでした。」


「いえ。」


「ご挨が、拶遅れました。

従僕のロイ、隣がギイで、ございます。

後ろに、おられる方は、オリエンダ国

ノワール・アバンド・オリエンダ皇太子殿下でございます。」


バルバードが、スッと片手で剣を鞘に戻すと

片手で手を胸に当て、挨拶をした。


「ご挨拶感謝します。隣国より参った

公爵家、長男で嫡男のバルバード・ハイシュ。

王都、白竜騎士団の副隊長をしている。

隣は、妹のリシェールだ。」


グッと妹を抱き寄せて

目の前の奴らには、見せないように

リシェールの頭を私の胸に寄せて隠した。


そんなバルバードの姿に

ノワールはドス黒い殺気と威圧を混ぜて

バルバードに当てる。

嫉妬で、ギリッギリと 歯ぎしりする

殿下にロイがため息をついた。


「リシェール?」


「お兄様、もう帰りたい...。頭が...。」


カクッと力が抜けて意識を失うリシェールに

バルバードがサッとリシェールを抱き抱えた。


「今日は失礼する、話は、また後日にて。」


魔法で滞在先の紙をロイに渡し

口笛を吹くと、バサバサと巨大な

白竜のエデリが飛んできてぐるぐると

嬉しそうに喉を鳴らし

バルバードがフワッと体浮くと

リズと一緒に、空に消えてしまった。


「リズ...。」


強く握った拳から白い手袋が真っ赤に滲み

ロイが気付いて手当しようとしたら

バッとロイの手を、振り払い怒りのまま

ノワールも、森の奥に気配を消した。

完璧な風邪を引いてる、マロです。実はめちゃくちゃ体が弱く、持病持ちで難病指定の病気も抱えてる、私でございます。年末近いことから明日病院に行こうと決めながら、執筆してますた。


元気を分けて頂きたく、ブックマークや☆☆☆評価

いいね、お便りなどお待ちしております(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”


熱は無いけど、息吸うと咳が酷いです。

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