鬼神の襲来
衝撃が強い文面があるので、苦手な方はご注意を。
第4話始まります。
リズが行方不明になって2週間が過ぎ
なんの手がかりも掴めず
私の苛立ちはピークに達し、国王陛下に
書簡を出し謁見をした。
「国王陛下、拝謁の許可有難く存じます。」
「よい、ノワール面を上げよ。楽にせい。」
面を上げて、ノワールはロイに報告書を
国王陛下の従僕に手渡し説明をした。
国王陛下に、全ての権限を私に委ねて欲しいと
伝えると、今までの功績を踏まえて
王名と同じ権限全てを私に委ねると許可を頂いた。
加えて、切り札を2つの書簡を渡され
国王陛下に感謝の礼をし王の間から出ると
私の顔から笑みが消え、ギィーパタンと扉が閉まった。
王城の廊下をカツカツと、靴音を響かせて
ノワールが、ロイとギイに
「今から、アリア、エドワードを捕らえよ。」
ザッと王都騎士とロイ達が動いた。
アリアは地下牢、エドワードは王室牢に
投獄されたことを、ロイが報告しながら
ノワールの着替えを手伝い、白い手袋を装着し
黒い服に、前髪はオールバックにかきあげた。
「行くぞ。」
ロイは、ポーカーフェイスでノワールの真横を歩き
ギイは、両手を頭に組みながら口笛を吹いて
ノワールの後ろに続き地下牢に向かった。
ギイが、4人の髪を、鷲掴みにし引きずりながら
拷問部屋に放り投げいれた。
ノワールが、赤い椅子に座り
冷めた瞳で4人を睨み捕縛した
1人がチラッとノワールを見た瞬間ギイが
「汚い目で、殿下を見るとは、烏滸がましい!」
刺客の1人の男の顎を蹴りあげ
前髪を鷲掴みにし、ニターと笑いながら
「おいおい、まだ、これぐらいで寝るなよ?
お楽しみは、これから、なんだからさぁ~。」
「ヒ、ヒイッ!」
鷲掴みされた髪の毛を持ちながら
ギイの右手が男の頬を間髪入れずに殴り続け
失神し白目をむいていた。
失神した男の頭を水が入ったバケツに頭を
押し込むと、ジタバタともがき苦しむ姿に
悲鳴をあげてる男2人とアリアが「助けて
助けて」と腰を抜かして
ガタガタと鼻水を垂らして泣き叫んでいたが
ギイの拷問スイッチが一度でも入ると
死ぬギリギリまでいたぶって
玩具を弄ぶことが何よりの褒美に
頬を赤らめて恍惚に酔いしれてる姿に
ノワールもロイも無表情のままその惨劇を
眺めながら残ったゴミをどうするか考えていた。
「ギイ、殺すなよ。」
「あるじぃー!はぁーい!分かってますから。
僕の玩具、壊さないように遊ばなきゃ。
あーでも、まだ3つもあるしぃ~
1つくらい壊してもいいかなぁ?アハッ、アハハ!」
(ギイの拷問スイッチ入ると
あいつマジで誰にも止められないんだよな。
辛うじて、主の命は聞くけど。)
「アリアは残せ。」
ニコニコしながらギイは、まだ1つ目の玩具で
楽しみながらもちゃんと、主の命令は聞いていた。
ノワールが肘置きに肘を置いて体を斜めにし
顎を載せて、足を組み
残ったゴミたちをギロッと睨む。
ギイが遊んでる玩具がうるさく
口を手で押さつけえると、息ができないのか
アガアガと何か言うので腹を思い切り蹴りあげ
玩具は、気絶し静かになった。
「さて、質問だ。
1つ、リズを、崖から突き落とした奴は?
2つ、その計画を指示した奴は?」
冷たい冷気を吐く息のような低い声で聞いたが
あまりの恐怖に誰1人口が開かずに鼻をすする
音がし、ノワールの苛立、殺気を放つと
アリアがバタッと失神した。
「殿下の質問に、さっさと答えんかっ!」
ロイが大声を張り上げるとビリビリと
牢に響く声に、ビクッと刺客2人が慌てて
「崖から落としたのは、今、気絶してるこいつですっ!。」
「指示したのは、アリア様です!」
これで助かりますよね?許してくださいと
命乞いをする刺客2人に、ノワールが
ふぅーと溜息をついた。
主が無言で手を挙げ指示を出すと
血まみれのギイが、2人の髪を、鷲掴みに
二チャリと2人を持ち上げて
「ねぇ?僕の玩具が、命乞い?
今更、命乞いしても助かる道はないよね?
僕の玩具になるよねぇ?」
ギイの口角が上がって笑ってるように見えるが
ドス黒い目だけは笑って居なく、壊すまで
なぶり殺しにしてやるからなと無言の圧に
刺客2人も気絶し卒倒した。
断末魔が何時間も続いて満足したギイの服や
顔は飛び散った血が付着していた。
「あー楽しかった。また明日も遊ぼうね!」
虫の息で、声にならない3人は汚い床に
転げ落ちてそのまま牢を出た。
次に向かった部屋は、王室や貴族が入る牢。
王室と変わらない部屋だが、窓には鉄格子
部屋の扉には鍵がかかっていて、絶対に出れない。
カツカツと靴音が近付く音にエドワードが
牢獄の部屋の扉をガンガン叩いて出せと大声を
発した。ガチャガチャと鍵が開く音がし
部屋に入ってきたノワールの顔を見てエドワードは
小さく悲鳴をあげながら、尻もちをついて
ガタガタと震え出した。血まみれのギイとロイが
先に入り後ろにはノワールが、蔑んだ冷たい瞳を
見てあの鬼神をまた見ることになるとは
それが、自分だと悟って声が出せないで
ただ震えているとロイがスッと手を差し伸べ
「エドワード殿下に2、3点程、お聞きしたいことが。」
微笑むロイに安堵し手を差し伸べると
ガチャと両手を後ろに回され手錠をかけられ
部屋の椅子に座らせた。
「何なんだこれは!」
威勢よく声を上げたが
ガダガダと他の従僕が部屋を手早く片ずけ
広くなった部屋に
従僕の1人が新しい赤い椅子を配置しノワールが
カツカツと椅子の前にドサッと座った。
さっきほどと同じ姿勢で萎縮し小さくなった
エドワードを蔑んで見上げている。
ノワールがスッと手を上げると書簡を手にした
ロイが主に手渡すと書簡を広げ読み上げた。
「本日をもって、エドワード・アバンド・オリエンダ王太子の名を廃位し、辺境の地にて幽閉とし、本日付けより、王太子の座を、ノワール・アバンド・オリエンダと命を下す。」
「は?何言ってんだ!王太子は、俺だっ!」
ガタンッと椅子から立ち上がりノワールに
突進しかけようとしたが、ロイが頭を押さえ
床に顔を叩きつけガンッと鈍い音が響くと
「ウガアアッ!」
とエドワードの歯が飛び散り
口からダラダラと、血があふれでていた。
「殿下の御膳で、話す許可もなく勝手に口を開くな。」
足で顔を踏み付けるロイの顔を睨みつける
エドワードを制圧してると、書簡を投げ捨て
「兄上のこれまでの、後始末、誰がしてたと?」
「な、俺がしたに決まってる!」
ギイが、書簡の山を手にしバラバラと
エドワードの頭上に乱雑に捨て
「これら全て、臣下たちからの苦情の山の書簡。
貴方宛にしか、来てませんよ。」
「嘘だ!嘘だっ!」
暴れるエドワードをロイがギリッギリと
頭を踏みつけて黙らせようとしたが暴れるのを
見かねたノワールがエドワードの髪を持ち上げて
「遊びの時間は終わりなんだよ。」
「ヒッ!」
汚い白い手袋を別の従者が取り変えさせ
赤い椅子に腰をかけて、ノワールが話し出した。
「リズが行方不明なのは、知ってるよな?
お前らが、意図的に仕組んだのか?」
(行方不明は知ってるが、なんで俺まで関与したことに?)
焦りながら、状況を整理するがこの状況に
頭が追いつかず混乱していると、ロイが
「リズ様が2週間くらい前に、馬車から行方不明。 崖から刺客が突き落としたことが、先程分かりましてね。主犯格は、アリアというのが分かりました。意味は分かりますか?」
顔から血の気が引いて声にならない冷や汗が
額から流れ落ちて、ガッと首を伸ばして
エドワードが叫んだ。
「俺は、一切、関与していない!」
「ほう。では、数々の政務の失態、リズへの暴力
そして精神的苦痛を10年間味合わせた事は
認めるんだな?」
「あいつが!あいつが、いつもいつも
俺に逆らうからいけないんだろっ!」
食ってかかるエドワードに、眉ひとつ動かさない
エドワードが、ギロッとエドワードを殺すような
睨みを向けると、後ろにのけぞり返った。
「まあ、認めないなら認めるまで。
それと、もう1つ、弟から兄上に
最後のプレゼントを用意したんだよ。」
ノワールがスッと手を上げると
ギイが、失神してるアリアの長い髪をズルズルと
引きずりながら部屋に入ると
エドワードの隣に投げ捨てギイが持ってた
バケツの水をアリアの顔面にひっくり返すと
アリアが目を覚ましロイが、アリアに
「やっと、お目覚めですか?」
「ガハッ、ゲホゲホッ!」
ロイが立て続けに質問をする。
「先程、質問で崖から突き落とす様
リズ様を殺す計画の主犯格は
貴女と伺いましたが本当でしょうか?」
アリアの顔色がみるみる青ざめながら
激しく首を振りながら
「ちがっ、違う!殺して欲しいなんか
私 は、指示なんかしてないわ!」
ボサボサの髪を振り乱して、嘘を吐くアリアに
トントンと、ノワールが肘置きに指を叩くと
アリアの背中にロイが足で踏みつけ
カエルのように床にべしゃっとアリアが手をつくと
ギイがペンチを、握りながらしゃがむと
「主が、苛立ってますので、早めに真実を言わないとね!」
べりっと、何かが剥がれる音がし血が吹き出して
アリアは一瞬何が起きたか分からずにいると
指先からジリジリと、痛覚が走り激痛に変わった。
「ぎゃああああっ!!」
暴れるアリアをロイが片足で背中を押し付けて
動かないようにしていた。
「汚ったない声。玩具なんだから、可愛い声出しなよ。」
ベリ、ベリッとペンチで爪を剥いで
アリアの断末魔と、痛みで脂汗が額から吹き出し
泣き叫ぶ声を隣で聞いてる
エドワードは、ガタガタと顔を青くしながら
アリアを見るしかなかった。
「主、なかなか、答えない。どうしましょ?」
ノワールが椅子から立ち上がりカツカツと
アリアの目の前でしゃがむと髪の毛を持ち上げた。
「ペッ!」
アリアが口から唾を吐き捨てビチャと
ノワールの頬に唾がついた。
鬼神を怒らせたら、この国が終わることを
分かっている、エドワードは叫んだ。
「アリア!今すぐ謝れ!」
「嫌よ。絶対に謝らない。こんなクズに謝るもんですか!」
「お前がどうこう出来るような相手じゃない!」
「何ができるってのよっ!」
アリアがノワールをギッと睨むと
ノワールがアリアの顎をガッと掴み首を持ち上げた。
「ッガッ!」
ジタバタ足が地面から浮き上がり息ができない
アリアは、暴れに暴れノワールのお腹に
蹴りが入るが、ノワールは離さなかった。
「使えないゴミは、死ね。
お望み通り死にたいようだから、死なせてやる。」
アリアは、両手でノワールの掴んだ手を
死に物狂いで引き剥がそうとするが
ノワールの尋常じゃない腕力に抗えなく
アリアの顔が、みるみる内に真っ赤にうっ血し
目は、血走り口からは、泡を吹き出して
白目を向いて抗ってた手が、だらんと落ちると
バキバキっと首の骨が折れる音が部屋に響き
ノワールは、アリアの首ごと投げ捨てた。
ロイが、スッとノワールの頬についた
汚い唾を綺麗に除菌し拭き取り
汚い白い手袋を付け替え
再び椅子にノワールが腰をかけ座ると
前のめりになり両手の肘を着いて指をクロスし
エドワードを見つめた。
「さて、何か他に?」
「我が王名に、従い罪を償います。」
ノワールがスッと立ち上がると
カツカツと靴音を鳴らしエドワードに
背を向けたまま、牢の部屋から出た。
「後の処理は、任せた。」
ロイとギイに伝えると、カツカツと階段を上り
自室までゆっくり歩き、部屋に入りソファーに
寝転ぶと、額に腕を置いて
「リズ、お願いだ生きていてくれ。」
鬼神の異名を持つノワール。
王族の仕事しながら裏業を手にしていた。
影の軍人、拷問部署の所長も務めている
ノワール。それを知ってるエドワードは
抗えば抗うほど死より恐ろしい生き地獄しかない
事を知っていて、罪を認めたのだった。
ノワールは、小さく呟くと
深いため息を漏らし瞳を閉じた。
エグいシーンを細かく書きたく、頑張って見ましたが
まだまだかな?とも(笑)
ノワールは普段優しいのだけれど
鬼神スイッチ入ると手に負えないんだそうな。
そんな、ギャップ萌えに作者はノワール推しなんですよね(笑)
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