メルの不思議な変化(前編)
ロキシーが新たな、世話役、御者としてオルハートたちと過ごす中、ある日の朝メルがいつもなら起きてくるはずなのに、部屋から起きてこず、オルハートがロキシーにメルを起こしてくるように伝えるのだが⋯⋯
ハーバンドの街の生活や空気にも慣れて、宿屋の女将さんの、お手伝いをメルもしたりと、充実した生活をしていた。
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1週間前の話に戻る────⋯⋯
「僕を働かせてください!何でもやります!」
眠ってしまった、メルを寝室のベッドで寝かせに行ってる間に、ロキシーの声が部屋まで届いていた。食堂に戻って来たオルハートが、ロキシーの肩に手を置いた。
「俺たちは、ある物を探して旅をしているんだ。ずっとこの街に留まることは、多分ないんだ。それよりロキシー、君には、病気のお母さんが、いるだろ?」
「はい⋯⋯ですが、こんなにしてもらって、何も返さないと母さんに叱られます。少しの間だけで構いません⋯⋯勿論、賃金は頂きませんので、お願いします!」
周りのお客が、何事かと見ていたり、話し声を聞いて、オルハートがシュゴを見ると、エールが入ったグラスを一気に飲み干し、グラスをダンッとテーブルに置いた。その音が食堂に響いて、周りの客がシンっと静まった。
「ガキのお守りは、メルで手一杯だ。が、俺もオルもずっと、メルのお守りができるほど、暇でもない。メルの面倒と、移動の足に、荷馬車を出してくれるなら、飯くらい食わせてやるよ。賃金無しで、タダ働きさせるほど、俺たちは鬼じゃねーし」
酔うと口の悪いシュゴだか、彼なりの考えを聞いて、オルハートはそれ以上は何も言わず、ロキシーを椅子に座らせた。
「とりあえず、どんな奴かは、俺もオルも見てるから。手伝う気があるなら、明日からでも手伝いに来てくれ」
シュゴが、残りのエールをグッと飲み干すと、その話は終わった。ロキシーは、お土産を持って、荷馬車で帰って行った。
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ロキシーが、働き始めて一週間がすぎていた。朝の早くから荷馬車を引いて宿屋にやって来る。オルハートたちが起きる頃に、部屋の扉を叩いて、朝の挨拶するのが日課になっていた。
「オル様、シュゴ様おはようございます」
「おーロキシーおはよう」
「おはよう、ロキシー」
「メル様は?」
「それが、いつもなら起きてくるんだけど、まだ、寝てるんだ。そろそろ、朝食だから起こして来てくれるかな?俺たちは先に、下に降りてるから」
「分かりました」
オルハートたちが食堂に向かうとロキシーが、メルの部屋をノックするが、返事がない。もう一度扉を叩くと、ベッドが軋む音がして、ロキシーがそっとメルの部屋に入る。
「おはようございます。そろそろ朝食の時間ですよ」
ロキシーが、薄暗い部屋のカーテンを開けると、朝日が部屋に射し込んで、気持ちがいい朝だった。眩しいくらいの陽の光なのに、メルは起きずに、ブランケットの中だった。ロキシーが、ベッドに近づいて、メルの体を揺らすと、ようやくメルが起き上がった。
「⋯⋯んぅ、体が⋯⋯重くて⋯⋯」
ブランケットがするっとメルの体から落ちると、その姿を見たロキシーは固まったまま、顔が真っ赤になり、驚きのあまり、足がもつれて、尻もちをついた。
「うわあああっっ!!」
ロキシーの叫び声が宿屋中に響いた。レオハートとシュゴが、一階の食堂で紅茶を飲みながら、今日はどうするかと話してる最中に、ロキシーの叫び声を聞いて、慌てて階段を駆け上がり、メルの部屋の扉を乱暴に開けると────⋯⋯
メルの変化前編してみましたが、作者も色んなストーリーを練に練ってますが、なかなか文章にするのが難しいなと思いつつも、スマホを片手に親指1つでポチポチと執筆をしています(笑)このストーリーが、面白いな、続きが気になるなって思ってもらえたら嬉しいです!
表現不足、誤字脱字、漢字変換ミスなど、まだまだございますが、生暖かい気持ちで読んでもらえると嬉しいです。
読書の皆様に作者からのお願いごとです。
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