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婚約破棄の罠

アリアの罠に、リズはどうするのか?


第1話始まります。


「リズ様、こちらの書類にサインを」


「分かったわ」


臣下が持ってきた書類に目を通してサインをして手渡す仕事を私はもう何年やっているのだろうか⋯⋯最初は勿論、殿下の仕事だからと断った。断れば、殿下からの叱責や暴力を振るう始末。反論をすれば、何をされるか分からず、疲れ果ててからはもう何も言わないことにしたのだ。淡々と目の前の仕事を私が片付ければ、ご機嫌がいいのだから。


バンッ!と、ノックもせずに、いきなり執務室の扉を開けて入って来たのは、殿下だった。


「殿下、今、仕事中です」


「今からアリアと街にデートに行く。だから、この書類に私の印鑑と、国王陛下の判を押しとけ」


ポイッと投げたのは、国に関わる重要な印鑑を、リズに投げつけ書類をドサッと置いて帰ろうとする、殿下にさすがの私も黙っていられずに、殿下に進言をした。


「殿下お待ちください。国の印鑑を容易く投げ捨て

王の印鑑を私が押せるはずないでしょう」


エドワード王太子殿下がピタッと足を止めて、振り返り私の机の前に立つと、次の瞬間、私の体は意図も簡単に

真横に体が吹っ飛んで倒れると、頬に激痛と血の味が口に広がった。


「お前は、誰に口を聞いてるんだ?承りましたと、何故言わない」


殿下は私を冷たい瞳で見下ろし睨みつけて、頬を手で押さえたが、これを私の独断では出来ないと進言すると、私に殴る蹴るの暴力の光景に、侍女達の悲鳴が響いた。


「おやめ下さい殿下!リズ様が死んでしまわれます!」


「はぁ⋯⋯はぁ。利用価値もないお前を有効活用してやってるんだぞ!俺がやれと言ったら、黙ってやればいいんだ!」


「それでも、私は嫌です」


どんなに殴られようが、どんなに罵倒されようが

国や国民の命に関わる大事な王印を私が押せるはずがない。殿下を睨んで抗議すると腰にある剣を抜いて、リズに剣を向けた。


「なら、お前何か用済みだ。死ね!」


なんの躊躇もなく、鞘から剣を抜いて、私に振りかざそうする殿下を見たらこんな腐った男に殺されるのかと、

もう、全てにどうでもいいと目を閉じた。侍女たちの悲鳴が部屋の外まで響いたその時。


「エドワード兄さん、何してるんですか?」


エドワード王太子殿下の手首を、グッと強い力で掴んで離さない、弟ノワールを睨みつけて聞いた。


「お⋯⋯お前なんで、王宮を出入りしているんだ!」


「国王陛下からの用事で登城したら、侍女の悲鳴が廊下まで聞こえて、見に来たらリズ嬢に剣を向けている、兄さんを見て、止めたんだけど?」


「うるさい!ノワール離せ!お前は、離宮に帰れ!」


手を振り払い除けようとしたが、ノワールの力に対抗出来ずに苛立つエドワード。


「いい加減、真面目に公務しないと、僕が王太子に変わるかもよ?」


フッと笑うノワールを見て、標的がリズからノワールに変わりギャンギャンと、汚い暴言を吐き散らかすエドワード。部屋に走って入って来た侍女のミルティー、リズの体を支え立たせた。


「リズお嬢様、さあ、お部屋で手当を」


執務室の部屋の前で、執事のシュゴが、エドワードに向けて殺気立って、腰に刺した剣の柄に手をかけて切りかかる寸前を、ノワールが止めていたのだ。


「リズ!まだ、話は終わってないだろうが!」


リズに掴み掛かろうとした、エドワードをシュゴとノワールがバッと防いで、シュゴが、エドワードを殺気のこもった眼差しで、睨みつけた。


「お嬢様に触れるな」


「執事の分際で縦つきやがって!クソ執事がっ!」


エドワードが拳を上げ振り落とそうとした時、ミルティーに支えられていた、リズがバッと、シュゴの前に立ち塞がった。


「私の大切な執事にまで、手をあげないでくださいませ。暴力、罵倒でいつまでも、誰かを制圧出来るとお考えでしたら、そんな思考は、お捨てください」


よろめくリズをシュゴがリズを抱き上げて歩けると答えたリズだが、シュゴは、リズを離さなかった。幸い骨折はなかったが、全身打撲で暫くは安静にと医師から、言われて公務が出来ないと、機嫌が悪くなる殿下が容易に想像が出来て、リズはベッドで横になったが、気が気で仕方なかった。コンコンと部屋の扉をノックされ、侍女のミルティーが外を確認するとノワールが、リズの部屋中に入って来て、ベッド横の椅子に腰をかける。


「リズ、大丈夫?」


「ノワ、ありがとう。いつも助けてくれて」


二人は実は幼い時に出逢っていて、王族だから、身分がとかじゃなく友人としてずっと前から、交流を深めていた。


「ごめん、もう少し早く助けれたら...」


ギュッとリズの手を握るノワール。その手をソッと自分の手を重ねて、リズは首を横に振る。


「助けてくれただけで、嬉しい」


ポタポタと涙がとめどなく、ノワールの手に涙が流れ落ちて、彼の前だと自分の中にある感情が押し寄せて、涙となって溢れ出てしまう。ノワールは、彼女の虐げられ続ける姿に、手を引いてリズをソッと抱き寄せた。


「リズが、これ以上、苦しむ姿はもう見たくない⋯⋯」


「ノワ?」


「リズ、一緒に僕と森で暮らそう」


急に言われて言葉を失うリズ。


「国王陛下と、さっき話をしたんだ」


「国王陛下と?」


「うん。君が望むなら婚約破棄で進めるって」


「本当に?」


「本当。僕と一緒に、あの思い出の森で、あの時みたいに遊んだり、芝生で寝転んで本を読んだり、一緒にまた釣りをしてさ、焼きたての川魚を食べよう」


「―― ノワとずっとずっと、森で静かに暮らしたい。

もう、ここには居たくない!」


ノワールの服を握りしめるリズの本音を聞いて、嬉しさのあまり強くリズを抱きしめた。


(この先ずっと、彼女を守って幸せにするんだ)


心の中でノワールは、決心をした。スッと持ち場を離れる侍女が廊下を歩いて、とある部屋の扉をコンコンとノックする。


「お入りなさい」


「アリア様、失礼します」


侍女が部屋の扉を閉めて中に入ってお辞儀をしアリアに報告するとニヤッと笑った。


「ふーん。簡単に婚約破棄されては、困るわ」


スッと手を上げると従僕たちが、アリアにお辞儀をして指示を待っている。


「三日後⋯⋯馬車を⋯⋯」


「アリア様のお心のままに」


アリアは扇を広げで、口元で隠すと不気味な笑いを響かせて大声で笑いだす。


(わたくし)が、真の王妃になれるわ!」


書き方や表現1つで読み手の想像って変わるんだなと

他の執筆してる小説家さんの

小説になろうの小説を読んだりして勉強になる

表現が沢山あって凄いなと見たりしています。


今回の小説は、端折らず細かい部分も表現や

臨場感を出せる執筆になればと思っているので

応援よろしくお願いします。


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