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失った時間

リズの決心したこととは?



第12話始まります。


あれから4年の月日が過ぎ去り

私は、お父様に辺境の地に隠居し

森の中に小さな屋敷を建てて欲しいとお願いをし

『ガルーラ』の辺境地に暮らしている。


4年前ー


「1人で子育てなんか無理だ。」


「いえ、お父様私は決めましたわ。」


リズの真剣な眼差しに、リズの父も深くため息を

ついてソファーの椅子に深く項垂れた。

1回決めたことには頑として、曲げない性格を

分かっているからこそどうすべきかと悩んだ。

それから2週間後、リズの要望に沿って準備が

進み、辺境地の地にてリズは隠居の許可を

お父様から頂くと、お母様は涙を流して

悲しんだ。もう二度も婚約破棄をした。

もう流す涙はとっくに枯れた。

お腹いる子供と2人で穏やかに暮らすことだけを

考えよ生きようとリズは固く決心をし

半年後移住環境が整うと馬車で3日かけて

リズの負担にならないように

ゆっくり辺境地に向かったのだった。


「我が娘ながら、土壇場で本当決めてしまうのだから。気を付けて、いつでも我が家に帰って来たらいい。」


「そうよ。リズ、辺境地にばかり居なくても帰ってきたくなれば、いつでも帰ってらっしゃい。」


「お父様、お母様最後まで我儘な娘でごめんなさい。行ってきます。」


深いカーテシーをするリズを見てお母様が

ワッと涙を流しながらお父様の胸に顔を埋めた。

リズがお父様に二通の手紙を手渡すと


「もし、王太子殿下、お兄様が来たらこれを渡してください。それと、絶対私の居場所はご内密にお願いします。」


「ああ、分かったよ。必ず渡しておく。こっちのことは、心配はしなくていいからね。また落ち着いたら孫の顔でも、カーラと見に行くよ。」


穏やかに笑うお父様の笑顔も

いつも心配ばかりかけて涙ぐませてばかりの

お母様ともお別れだと思うと、リズは涙が滲んだ。

グッと我慢して馬車に乗り込む。


「ミルティー、シュゴあとは頼んだぞ。」


「旦那様、命を変えてでも、お嬢様、お子をお守りいたします。」


「私も精一杯、お嬢様たちのお世話やサポートを致すことをお約束致します。」


深くお辞儀をする2人の肩を叩くと

ミルティーとシュゴが馬車に乗り込み

お父様が馭者に、出してくれと合図をすると

馬が鳴いて、馬車はゆっくりゆっくり屋敷を後にした。


ー4年後ー


「はぁっ!」


カーン、カーンっと木剣が撃ち合う音が

庭に響く朝。リズが目を覚ますとベッドから

降りてルームシューズを履くと庭が見える

窓から2人の姿が見えた。


「ふふっ。今日も頑張ってるわ。」


コンコン。部屋の扉がノックされ朝の紅茶の

カートがカラカラと鳴り響いて、ミルティーが

部屋に入り椅子に座ってるリズに


「お嬢様、おはようございます。」


「ミルティー、おはよう。」


カップに紅茶が注がれ、ソーサに載せると

リズが座ってるテーブルにガチャと紅茶を置いた。


「坊っちゃま達は、毎朝元気でございますね。」


ミルティーがクスッと笑いながら話す。


「そうね、今は剣の稽古に夢中みたい。」


紅茶を飲みながら笑顔のリズを見てミルティーも

落ち着いたリズを見てホッとため息をつく。



「坊っちゃま、まだまだ脇が甘いですよ。」


シュゴは、左手を後ろに組んで片手しか

使えないようにハンデを付ける。

カーン、カーン、と木剣を打ち付ける

レオハート。


「やぁぁっ!」


間合いを探しながらシュゴに向かっては

払いの蹴られ倒れても

まだ立ち上がり向かって剣を振るう。


「レオ?そろそろ朝ごはんの時間よ。」


「あ、母様!おはようございます! 」


パッと視線がリズに向かうと、シュゴが

木剣を払いのけ手元から木剣が外れクルクル

宙をまわって、芝生に突き刺さった。


「敵がいる目の前で、よそ見とは言語道断。」


ギラッとシュゴが、木剣を突きつけると

尻もちをついたレオハート。


「ちょっと!シュゴ!」


リズがドレスの裾を持ち上げてシュゴに

近付いて怒った。


「まだ、レオは小さいのに

そんな厳しくしたら、レオが剣を辞めてしまうわ!」


「お嬢様…しかし、剣を握る以上はいかなるときも...。」


「レオが怪我したらどうするの!」


すごい剣幕の母様にレオハートがリズのスカートの

裾をクイクイと引っ張ると、母様の視線が僕に向いた。


「ああ、レオ怪我は?何処か痛いところはない?」


「母様、ありません!」


ギュッと僕を抱きしめる。僕は母様に


「剣を習いたいと、僕がシュゴに頼みました。

気を逸らした僕の落ち度です。

シュゴを責めないでください、母様!」


レオハートの真剣な眼差しにリズは

びっくりした顔をしてレオハートを見つめた。


「お嬢様、1本取られましたね。」


フッとシュゴに笑われ、リズもレオハートも

笑いが飛び交うとミルティーが朝ごはんの

用意ができたと呼びに来て皆で食事をした。


「母様、3日後お爺様たちが屋敷に来るのですか?」


「ええ。4歳の誕生日だから皆で森でお祝いしましょう。」


「やった!森に行けるんだ!」


レオハートの喜ぶ顔をリズが見つめると

だんだんと顔つきや目元が、彼に似てきて時々胸が

チクリと痛む。


ー3日後ー


「準備するから、レオはシュゴと森で遊んでらっしゃい。」


「はーい!母様。兎を狩って来ます!」


「まあ、じゃあ、レオの好きな兎肉の香草焼きママレードソースにしましょうか?」


「わあ!絶対狩って来ますね!」


「じゃあ、爺も行こうかな。」


孫が生まれてから、お父様の楽しみが

孫のレオと一緒に狩りをしたり剣術や

勉強も見たり、チェスなんか教えて今じゃ

勝てなくて泣いてるお父様を見るのも楽しみに。


「あらあら、じゃあ沢山ご馳走を用意しなきゃ。」


お母様やミルティー、他の侍女たちも

忙しそうにキッチンを行き来していた。


「あ、薪が少ないわ。少し森で枯れ枝とかとって来ます。」


リズが森で薪を拾っているとガサッと物音がし

咄嗟に腰にある短剣の鞘を掴んだ。

サーッと風がリズの頬をつたい、茂みから

懐かしい匂いが風にのってリズの体が動けなくなった。


「リズ?」


抱えていた枝や薪がカランカランと地面に落ちて

リズは、口をあけて顔が真っ青になりながら

後退りをした。


「リズ!!」


ノワールがリズに駆け寄り抱きしめた。

4年前のノワールを見たきりで黒髪が腰まで伸びて

歳を重ねたのか、顔は渋くなったが整った

美形は未だに変わらずだった。ハッとした

リズがバッとノワールの体を押し退けた。


「離れてください!」


リズは、落ちた薪や枝を適当に拾い集めると

走早にリズが立ち去ろうとした。


「リズ、待って!」


手首を掴まれ、リズが激しく抵抗をする。


「嫌!嫌!離して!」


「リズ話を聞いて欲しいんだ、お願い!」


バッと、ノワールの手を振り落とすとリズが

キッとノワールを睨んで頬に平手打ちをした。


「今更、お話することはありません。さよなら。」


「待って!」


駆け寄ろうした時

ザッとリズの目の前に黒髪の小さな子供が

ノワールの目の前に立ち塞がり

剣を抜いてノワールを睨みつけていた。


「不届き者め!母様から離れろ!」


小さいのに剣気を放ち、威圧して

私を牽制しょうとした。


「レオ!」


リズが振り返り、慌ててレオハートを抱きしめる。


(目の前に立ちはだかった子供は、リズの子供?

リズは、結婚したのか?)


ノワールの顔色が真っ青になって何かブツブツと

独り言を話して立ちすくんでるノワールを見た

リズは、レオハートの手を引っ張り

足早にその場を後にした。


過ぎ去った時間はもう戻らないとリズは

振り返らずギュッと、レオハートの手を握りしめた。

執筆が遅くなりすみません。少し時間をかけて執筆して行くので、もしブックマーク登録まだの方は、ブックマーク登録してお待ちいただけたら幸いです(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”


評価、☆評価、いいねなど1番下にあるので

よろしくお願いします。

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