人物紹介/プロローグ
プロローグと人物自己紹介です。
森の避暑地での思い出。夏が近付くと、お父様の避暑地の別荘の家で、セバスが釣った川魚を焚き火で焼いて食べるのが私は、大好きだった。そんな中、森でセバスと
川魚を焼いて食べようとした時、人の気配を感じたセバスが、木の上で本を読む漆黒の髪色の男の子が、本を読んでいて、私はその子にも、焼けた川魚を分けてあげることにしたのだ。
『ねぇ、セバスが焼いた、川魚美味しいよ!』
木の上で本を読んでいた男の子がパタンッと本を閉じて、木からスルッと下りるとキョトンとした顔で私が持っている、木の枝で串刺しにした川魚を彼に渡す。
『僕、あの...でも...』
なかなか受け取って食べてくれないから、彼の口に川魚を一口食べさせた。
『えっ、うわぁ!温かくて、美味しい』
『でしょ?セバスの料理はね、世界一なんだ』
『ありがたきお言葉を、お嬢様』
リズは、焼きたての川魚を頬張って、彼に食べ方を教えると、彼も真似するように頬張る。焼きたての川魚を美味しそうにパクパクと食べてくれた。
『とっても、美味しかったです』
『外で、食べるご飯っていいよね!』
それから、彼が遊びに来ると一緒に森を走り回ったり、本を読んだり、また、川魚を釣って焼いて、一緒に食べたりと夏の日を楽しんだ。そろそろリズが本邸に帰る時期になり、彼にお別れの挨拶をすると、悲しそうな表情を浮かべながら笑う彼の表情を今でも忘れない────⋯⋯
『うん!また、逢えるよね?リズ、あのね────⋯⋯』
初夏の木漏れ日の木の下で、彼と何か約束したけれど思い出せない、今では、遠い夢の思い出に。
✧─────────── ✧
「夢なんて久しぶりに⋯⋯」
夜明け前に、目が覚めると侍女のミルティーもまだ起きてない。約束したあの言葉の夢は、なんだったんだろうと 少し息切れする自分の呼吸を、落ち着かせてから、ベッドから下りると、リズは身支度の準備を始めた。
私の名前は、リズ・オルド・シャルロット公爵家の長女として生まれて、歳は18になったばかり。8歳の時に国王陛下による政略結婚が決まり 今は、婚約中という鳥の籠の城の中で 将来の王妃教育と言う、地獄のスパルタ淑女教育、花嫁修行を受けて2年。お父様の避暑地のあの懐かしい森と湖に、遊びに行くことも、笑うことも、話すことも、感情は全て失われた、そんな年月でもあった。
「リズお嬢様、失礼します」
侍女のミルティーが、扉をコンコンと叩くと、ワゴンを押して部屋に入ってきた。ポットを持ち上げティーカップに紅茶を注ぐ。ハーブティーのいい香りが部屋に広がる。
「本日の予定は⋯⋯」
今日の公務や政務、王妃教育など 分刻みのスケジュールには、もう慣れた。
(慣れないことと言えば、地獄のお茶会の時間かしら。)
「あら、リズ様っていっつも、冴えないドレスねっ」
クスクスと扇を広げて笑う彼女は殿下の腕に絡みついて豊満な胸をギュッと、殿下の腕に擦り付けるように胸を押し付けていた。
「アリアは、本当に正直者だな」
「あら、嬉しい。褒め言葉かしら?」
「正直で素直な所が、たまらなく大好きなんだよ」
「まぁ、殿下。私とても嬉しいわ!」
アリア・ラズベル・リシャード伯爵令嬢、エドワード・アバント・オリエンダ皇太子殿下と仲間睦まじい姿を私にわざと見せつけてくる。二人だけの茶会にすればいいのにと、蚊帳の外の状態の私の苛立ちの限界値を超え、とっくの昔に感情を顔出さないほど、殿下に対しての気持ちもなくなっていて、リズは敢えて何の感情もださない、ただいるだけの存在の私が疎ましいと、苛立ってるかアリアが口を開いた。
「そう言えばシャルロット様って、ご趣味は?」
ニヤニヤ笑う彼女の顔をチラッと見て、小さく聞こえないようなため息をついた私は、カップをソーサーにカチャッと置いた。
「そうですわね、読書と花を愛でることでしょうか?」
ありきたりな回答に吹き出したアリア。殿下も、釣られてか、吹き出して笑う二人に、リズは本を開いた。
「本なんかより、ご自分を磨く趣味の方が、必要ではなくって?エド様が笑い者になるなんて、ああ⋯⋯エド様が、お可愛そうだわ⋯⋯」
アリアは泣き真似しながら殿下の胸元に顔を埋めて、泣く真似をしている姿に、気にしたら負けだとリズは本に、集中するが、殿下はそんなアリアから愛称で呼ばれ
満更でもない顔しながら、アリアの頭を撫でて宥める顔も、アリアの腹黒さの光景に何度リズは、内心お腹を抱えて笑いたいくらいだった。
「アリア様の助言承り、日々、精進いたしますわ。そろそろ、私は別用がございますので私はお先に失礼しますわ」
スッと席を立って、二人にカーテシーをしお辞儀をし去って行くリズの姿にムカついたアリアに手を引っ張られ振り返ると、カップごと私の額に投げつられた。
パリンッと、カップが割れると、リズの額から血が流れ頬に落ちた。
「アリア、手は怪我はない?」
「ええ、大丈夫ですわ」
「そうか、破片を踏んだら危ないから、向こうの庭園で散歩をしに行こうか」
「まあ!薔薇が、見頃ですよね」
私は顔面血だらけ、紅茶がドレスや髪と、手には少し火傷をしていた。謝罪もなく笑いながら去って行く二人の姿にリズは、拳をギュッと握った。部屋に戻ると従僕のシュゴと侍女のミルティーが血相を抱えて、私に駆け寄り額の手当と湯あみの手伝いをしてくれた。
「お嬢様に、なんて酷いことを!」
「俺、一回あの胸しか成長してない、あの、―― 女排除してきます」
目が本気になってるシュゴを、リズが宥め落ち着かせた。
「リズお嬢様は、何故怒らないのですか!」
滅多に感情を出さないシュゴに驚くリズ。
「ありがとう。でも、気にしてないから。」
部屋の椅子に座り見上げる空。
(手を伸ばせば、鳥のように飛べるかしら?)
リズはあの青い空のように、自由に羽ばたける翼が欲しいと、青空に願うのでした。
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登場人物ー
主人公 リズ・オルド・シャルロット公爵 (18)
頭脳秀才の何でもこなす器用さがあるが、自分磨きや、着飾ることがあまり好きではない。森で川魚を釣って焼いて食べるのが好き。芝生で寝転びながら本を読むのが
実は好きな、大人しく見えて、実は活発な女の子。
マロン色のストレートの髪の毛
瞳は琥珀色、容姿はスラッと手足が長く、目尻が下がって見えるが、目がぱっちり大きく、顔の容姿は、守りたくなるような小動物系の女の子。
エドワード・アバンド・オリエンダ王太子(19)
女遊びが好きで、仕事はリズに任せっきりの、名ばかりの王太子。アリアのハニートラップに溺れ、リズとの婚約破棄のタイミングを狙ってる。没落王子の癖に、甘いマスクにシルバー色の髪の毛は後ろで縛り、金色の瞳に、背は高く得意なのは、以外にも剣術。
第2王子 ノワール・アバンド・オリエンダ(18)
人前にあまり顔を出さない、変わった、第2王子様。エドワードの弟だが、諸侯会や政治、王太子に興味がなく、静かな森や、鳥の鳴き声が聞こえるような自然が大好きで木の上で一人で読む本が、大好きな真面目な青年。
王城から離れた、離宮の森近くの場所で静かに暮らしている。自分からは、あまり喋らないおっとりした不思議な雰囲気の性格で、漆黒のロングヘアー。
リズの瞳色の琥珀色のリボンで髪をいつもまとめている。目の瞳は、濃いモスグリーンの瞳で、色白。
兄と瓜二つの美男子、幼さと、大人の色気を隠し持ち背も高く頭脳秀才、剣術はエドワードどより実は強い。
昔、森で子供時代のリズと逢っている。
アリア・ラスベル・リシャード伯爵(18)
金色のウェーブでロングヘアー。豊満な胸を武器にドレスは胸が強調されるドレスが多め。頭はよくないが、男を落とす武器は多彩。エドワード王太子殿下を狙っていて王妃の椅子を狙ってる。リズの事が、大嫌いで邪魔だと思ってる悪女。美ボディでボンキュボンの魅惑体型で
、目鼻立ちも綺麗で美人系。
侍女 ミルティー (リズの専属侍女)
従僕 シュゴ (リズの執事、専属護衛)
新作、第4作品目を連鎖(*゜▽゜ノノ゛☆パチパチ!
今回は記憶をなくしたリズの記憶が戻るか?
的なニアンスで物語を書いていけたらと。
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待ってて欲しいなと思っております。
尚、新しい登場人物が出る場合もございますが
よろしくお願い致します(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”
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