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ベトナム旅2023年編  作者: 鈴川愛夏
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成田からハノイへ

コロナ禍で、日本に閉じ込められていた私は痺れをきらしていた。どこでもいいから日本以外の国へ行かせて欲しい。すっかり定期的に海外を旅しないと生きる活力がなくなるほどの旅中毒と化してしまった私は、2023年6月中旬、成田空港にいた。ベトナムのハノイまで3400円という恐ろしい程安い航空会社で予約をしているので、当然LCCだと思って第3ターミナルの電光掲示板を眺めて自分が乗る予定の便を探してみたが、第3ターミナルの電光掲示板に私の乗る予定の飛行機の航空会社の記載はなかった。旅の始まりからこれかよ……少し重くなった足取りで第3ターミナルから第2ターミナルのシャトルバスに乗る。しかし、今回いつもの旅と違う点が一つある!実に3年ぶりの海外へ行くと言うことで気合いを入れて

オシャレをしているということだ。自分の中での可愛らしいワンピースを着用。スカートの部分が、先日日本で行ったミニ豚カフェで豚さんに噛られ、破れまくっているワンピースだからベトナムで捨ててくればいい。一石二鳥だ。荷物は減るし完璧だ。しかし、ここにトラップがあった。肌に直接貴重品を付けるタイプのウエストポーチをつける習慣のある私は、パスポートを出すのにワンピースのスカートを上まで捲らないと取り出せないのだ。成田空港の第2ターミナルの、バンブーエアウェイズという怪しい航空会社チェックインカウンターでパンツを丸出しにしなければならなかった。その後、手荷物検査、出国審査等で逐一スカートをめくることからスタートしたベトナム旅。グローバリズムに注目されることから始まったセルフ羞恥プレイだ。何だろう、旅立つ前から消えてしまいたい気分である。

イミグレ(出入国検査場)を抜けると、ずらりと並ぶ免税店。迷わず電子タバコの中身をワンカートン購入した。

予定だとカードラウンジをドリンクバーにする予定だったのだが、いかんせん出発ゲートが遠い。成田空港の第2ターミナル内を30分くらい歩いた。もういい。カードラウンジで優雅に過ごす儚い私の願いは綺麗に砕け散った。それよりもベトナムは社会主義の国だから、わいせつな雑誌を持ち込むだけで逮捕される事があると何かの情報で知っていた私は、スカートを派手に捲らないとパスポートや航空券が取り出せないシステムを成田空港にいる間に変更しなければならないと思った。

成田空港のトイレで仕方なく、貴重品ウエストポーチを服の上に付け直した。

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