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御所の鬼(7)
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御庭廻組一番隊は今日も花の御所の警護に詰めていた。
ここ三月ほどで一番隊は京見廻組から五人の隊員を抜擢し、源三を含め十二人の大所帯になっていた。それを四隊に分け、三名ずつで番を決め一日中花の御所を護ってっていた。
「俺達ばかりが何故こんなに働かされる。
同じ給金を取りながら二番隊の奴等は、旅から帰ればぶらぶらとしていやがる。」
火付け役は相良市之丞であった。それが他の隊員に徐々に拡がっていった。
それが高じ、遂に村田善六を先頭に前村兵部ノ丞教貫の前に座った。
源三はその席に同席していたが、鬼木元治と国立京ノ介の姿はその中にはなかった。
善六は皆の不平を代弁した。
その中に晴海も呼ばれた。
「儂は人材を集めておる。
木村一八、芳川喜一郎、渡辺遼河、そこにいる境源三もそうだ。
これらは全て我が力・・そんな儂を御所の警護などに就かせる気か。」
「貴方に闘いなど求めてはおらぬ。
二番隊の隊員だけで結構。両三日ほど、御所の警備に就いて貰う。
それに今年分の給金も渡さねばならぬからな・・・急いで集めよ。」
晴海は教貫の上司面が気に入らなかったが、
「その給金は儂が預かろう。奴等は儂の部下、儂の手から渡す。
それを貰ってから、我が隊に集合を掛ける。」
と、言い放った。




