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襲撃(2)

 一方、京の街中では、飯盛山の鬼を退治したにもかかわらず、鬼の跋扈が続いていた。

 一本角の痩せさらばえた鬼・・邪鬼。

 その鬼は何体もの餓鬼と小鬼を従え京の街を荒らし回っていた。

 それを制するため京見廻組はあちこちと動いていた。

 しかし、多くの隊員にとってそれが鬼と相まみえる初めての実戦だった。餓鬼は倒せたが小鬼には手こずる者が多く、邪鬼に対しては殆どの者が手も足も出なかった。

 そんな中で、城ノ介は相変わらず安藤宗重の近くで鬼をあしらっている。その他、鬼退治以降、京見廻組三番隊に組み込まれた国立京ノ介も活躍し、他にも何人かは邪鬼に対抗していた。


 赤鬼が三匹、邪鬼などを連れて室町御所に向け走り、一匹が禁裏に向かった。

 「内裏の護りがない。」

 最近、京見廻組三番隊隊長に抜擢されていた奥村左内(おくむらさない)が叫び、鬼の後を追った。その後に三番隊隊員が続いた。

 「持ち場を離れるな。」

 その後ろ姿に宗重の怒号が飛ぶ。

 だが、左内はそれを無視した。


 御所の外には村田善六を初めとする御庭廻組一番隊が待ち構えていた。

 襲撃してきた赤鬼の一隊は彼等が食い止めた。

 しかし、他の二隊の御所内への侵入を許した。

 晴海を護るように兵衛と雉がそこには居た。だが兵部ノ丞教貫(ひようぶのじようのりつら)の護衛は木村一八一人だけだった。

 喜一郎、喜一郎・・・教貫は叫んでいた。

 「こっちに来なされ。」

 その姿に晴海が大声を掛け、手招きした。

 「一八も含めて三人の方が戦いやすい。」

 教貫はその声に従った。

 鬼のもう一隊は直接、義政の書院を襲った。そこには斉藤長光が率いる近衛組が居た。

 彼等は鬼に対して、かなりの対抗力を持っていた。特に国立清右衛門・・・彼は次々と邪鬼を斬った。


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